気がつくと、真っ暗な場所にいた

辺りには何も無い

初めまして、死兒瀨神楽

貴方からは見えないところ…かな

そんなことはどうでもいいの

今は君のこと

貴方は異界門を通り、堕ちた

そこまでは覚えてる？

あれって本当は別の世界に 移動するだけなんだよね

でもそれは、怪異ならの話

人間が通ったら死ぬだけ

異界門のエネルギーに 耐えきれなくてね

死んだよ、確実に

ショック少なそうだね

感情にしないだけで心の中では 悲しそうだね

私にはなんでもお見通しだよ

……さて、雑談はもういいね

本題に入ろうか

この異界門の中からは死後も出れない

永久にここを彷徨うことになる

そこで提案

人間を捨てて、生きてみない？

ここは、人間のままだと彷徨う

怪異など…まぁ、人外か…

人外は、他の世界へと移動する

貴方がもし生きたいなら、ここから出るしかない

そのためには人外になるしかない

方法は、これだけだよ？

愛華とも会いたいでしょ？

言ったでしょ

"なんでもお見通し"だって

もしなるとしたら〜…死神とか？

七不思議になってもいいし〜…

あ！化け狐とか！？

あっとと…1人で盛り上がっちゃった…

さ、死兒瀨神楽

貴方はこのまま彷徨うの？ 人間を捨てるの？

神楽が堕ちた

結局なんも出来てない

私に力なんてなかった

誰も助けられない

そんな言葉が頭の中を グルグルと回る

さぁ、舞台準備と行こうか

ｻﾞｼｭｯｯｯｯ

ﾌｯと姿を表した人を見て、 カクレンボの姉… 琴夜は言葉を失っていた

ありえないぐらい…

強い

ﾊﾞﾝｯｯｯ

返り血を浴びたその人は 平然とした様子で私らに そう言ってきた

ﾌﾞｫﾝ

ﾄﾞﾝｯ

ﾄﾞﾝｯ

押された直後、聞こえた言葉

あの言葉はどういう 意味なのだろうか？

そんなことを思いつつ、 私は暗闇の中を 真っ直ぐ落ちていく

そして…

私は2人を探すため、歩き出した

あの人の言った言葉の意味を 知るためにも…

END 変わる人達