誰もいないのに僕はため息をつく

僕はこの仕事しかない

この仕事をしなきゃ生きていけない

本当はそんなこと思ってない、けど、でも、こうしなきゃ生きていけない

下手くそでもこうやってお世辞を言う

客の指示にしたがって喘ぐ

指示と同じ通り。完璧にこなさなければいけない

『気持ち悪い』なんて僕はもう思わない

そんなこと言っていたら生きていけないから

僕って狂ってる

僕が一番わかってるよ、

こうやってリピートさせる

僕はそこそこ売れてる

だから、人並み以上の暮らしはできている

でもそこそこ売れているから、名前も顔も知られている

だからもうもとの世界には戻れない

みんなと同じようには、出来ない、

覚悟はできていたし、舐めてはなかった

だけど、普通の会社で働いてみたかった

なんでこんな仕事についたんだろう？

思い出せない

いや思い出したくないだけか

ブラックコーヒーを片手に少し休憩

寒かったからなのか突然僕は一人なんだと思った

こんな妄想しても虚しいだけだとわかっている

でも、なぜか考えてしまう

自分でもわからない

高校生のときは彼女がいてたのしかったっけ

いや、なんか物足りなかったな

こうやっていつ客が来たかチェックもしている

この客は『おもちゃ』が好きだから準備してきた

まぁ、この仕事やりすぎてガバガバだから普通に入るけど

こう言ったら、喜ぶからね笑

〜end〜

なんでこんなんになっちゃったんだろう

でももう僕はこの汚れてしまった

僕は『キム・ソクジン』として生きるんじゃない。

男に抱かれる『ジン』としたら生きる

ごめんなさい、ごめんなさい。

アッパ、オッパごめんなさい