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資産家娘はボカロP〈カイがく〉

資産家娘はボカロP〈カイがく〉

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第1話〈人間に近いAI〉

♥

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2023年01月30日

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〈ATTENTION〉 顔あり名前ありのマスターがいます カイがくです。

雪乃

父さん、調子はどう?

父親

あぁ。

父親

だいぶ良くなった。

雪乃

…それで、話って?

父親

この手紙を読んでくれ。

父親

そして、この手紙に書いてある通りのことをしてくれ。

雪乃

え?あ、うん。

父親

あと…これ。

雪乃

これって…

父親が雪乃に鍵を渡した。

その鍵とは、父が近づくなと雪乃に口を酸っぱくして言っていた 書斎の鍵だった。

雪乃

どうしたの、急に。

父親

まぁな。

父親

そろそろお前も大人になる頃だろ。

父親

書斎のことについて、教えた方がいいと思っただけだ。

父親

とにかく、書斎に行ってくれ。

雪乃

あ、はーい。

雪乃

ここが書斎…

雪乃

(何があるんだろう…?)

雪乃

(まぁ本か。)

雪乃

幼い頃の私は近づかない方がよかったもの…

雪乃

考えても仕方ないし、行くしかないよね。

ガチャ

雪乃

うん、まぁ、普通の書斎か…。

雪乃

そうだ、手紙読んでおこう。

雪乃へ 恐らく書斎に来てからこの手紙を読んだのだろう。 本をよく見てくれ。 雪乃と母さんにはずっと隠しておこうと思っていたんだが、 俺、腐男子なんだ。 まぁ、いい歳したおっさんが、こんなことしてるの見たら 母さん泣いて怒るだろうが、 雪乃にだけは教えた。 そして、雪乃にもう一つお願いがある。 俺の財産でVOCALOIDのアンドロイドを買って欲しいんだ…! 俺にはLI〇E通話でその姿を見せてもらうだけでいいから…! 一人暮らしの雪乃にしか頼めないことだ。よろしく頼む。 それと、買って欲しいアンドロイドがいるんだ。 それは───

雪乃

はぁ、父さんったら…。

雪乃

まぁいいや。

雪乃

ん〜…まぁせっかくの機会だし、

“やってみようかな、ボカロP…”

雪乃

まぁ、まずは機材だとか色々買わなくちゃだし…

雪乃

父さんに相談しよ…

雪乃

…あれ?裏に何か書いてある?

ちなみに、ボカロPしたいと思ったら俺の財産から機材買っていいけど、その他のには使わないでくれ。

雪乃

…なーんだ、相談する手間省けた。

雪乃

(まぁ、別に父さんが資産家で、私はその娘だから裕福な生活はしている訳だし、)

雪乃

(家にも防音室あるし、)

雪乃

(ボカロPにも少し興味あったし。)

プルルルル プルルルル

雪乃

もしもし。

父親

「お、買ったのか?」

雪乃

うん、買って設定画面まで。

父親

「もしかして、お前ボカロPやるのか…?」

雪乃

まぁ、父さんの経営してた賃貸いくつかあるし、別にバイトとか必要なわけじゃないし。

雪乃

私も、嫌な訳では無いし。

父親

「それじゃあ、まず最初は─────」

こちらの設定でよろしいですか?

父親

「はいを押してくれ。」

雪乃

ん、はい、っと…

設定完了。ロードに移ります。

Now Loading…

父親

おー、ついにそろそろなのか…!

ロード完了。

???

初めまして。

???

これからマスターの元でお世話になる、

KAITO

VOCALOIDのKAITOです。

がくぽ

…同じく、VOCALOIDの神威がくぽです。

父親

「なんかちょっと堅いような…?」

KAITO

初期性格の設定がこちらになっています。

父親

「雪乃。説明書で性格について乗ってるところはあるか?」

雪乃

えっと…あった。

雪乃

〈こちらの最新式VOCALOIDは、性格が初期設定①「大人しい」となっています。〉

雪乃

〈変更には設定→その他→性格変更からいつでもVOCALOIDの性格を変更できます。〉

父親

「じゃあ、変えてくれ。」

雪乃

ん〜…「明るめ」でいい?

父親

「よろしく。」

VOCALOIDの性格を変更します。

Now Loading…画面のスリープをしないでください…

性格変更が完了しました。

KAITO

マスター!こんにちは!

KAITO

VOCALOIDのKAITOです!

雪乃

あ、性格変わった。

父親

「お、良かったな。」

KAITO

現在の時刻をご記入ください!

雪乃

えーっと…今は…

雪乃

20XX年○月×‬日△時□分。

KAITO

20XX年○月×日△時□分でお間違いないでしょうか?

雪乃

はい。

KAITO

VOCALOIDご購入ありがとうございます。

KAITO

説明書はもう読んでいるでしょうか?

雪乃

はい。

KAITO

それでは、今回は大切な部分以外の説明はスキップさせていただきます。

KAITO

我々アンドロイド型VOCALOIDは、感情を持つ限りなく人間に近いAIとなっております。

KAITO

感情のON/OFFは設定でいつでも変更できます。

KAITO

VOCALOIDは、人間とは違い、充電で動きます。

KAITO

VOCALOID専用の充電器や充電ケーブルなどは専門店や家電量販店などで売られています。

KAITO

こまめなVOCALOIDの充電をお忘れなく!

KAITO

ですが、充電中の稼働や1週間など長期に渡っての充電などによりオーバーヒートしてしまい、呼称の原因になってしまいます。

KAITO

スイッチを入れない限りはVOCALOIDは稼働せず、充電消費が怒らないのでご安心ください。

KAITO

それでは、これからよろしくお願いします!

父親

「おお、やっぱり最新型VOCALOID、よく出来てるな…」

KAITO

…という所なんですが、電話越しにいるあなたは誰ですか?

KAITO

男性のようですが…

がくぽ

あ、おいKAITO…

がくぽ

あまり詮索をすると失礼のような気も…

父親

「あぁ、すまんすまん。」

父親

「俺はそこのマスターの父親だ。」

父親

「お前達が購入されるきっかけとなったとも言えるな。」

雪乃

…それで、私は雪乃。

雪乃

一応、二人のマスターだと思う。

雪乃

さっき父さんが言ってたように、買うお金と買うきっかけは父さんだけど。

雪乃

どうやら自分は見てるだけでいいらしいから。

KAITO

ほぇー、じゃあ簡潔に言うと僕達のお父さんって訳なんですね!

父親

「…ってか、さっきからやたらがくぽが大人しくないか?」

KAITO

あー、彼はお喋りがあんまり好きじゃないんですよ!

がくぽ

いや、別にそういう訳では無いが…

父親

「まぁいい。それじゃあそろそろ俺は切るから、じゃあな。」

KAITO

さようなら〜、父さん!

雪乃

…あ、喋ってたらもうこんな時間。

雪乃

確かアンドロイド型VOCALOIDってお風呂必要なんだよね。

KAITO

はい!これでも汗はかきますので。

がくぽ

けれども、食事はいらないな。

雪乃

んー、でも、せっかくだし一緒に食べない?

雪乃

ちょっと食欲の設定いじってお腹空くようにしよっか。

KAITO

はい。ですが少量で大丈夫ですよ。

雪乃

んー、でもここは父さんが賃貸経営してるからその賃貸で稼いでるし。

雪乃

お金に困ることは無いだろうから。

KAITO

それじゃあ、お風呂に入ってきます!

雪乃

せっかくなら二人一緒に入ったら?

がくぽ

がくぽ

///!?

雪乃

んー?せっかく距離縮められるチャンスなのに。

雪乃

とりあえず入って来なよ。

雪乃

(体の構造も人間と同じらしいし…)

KAITO

あー、それいいかもね!

がくぽ

馬鹿か!?

がくぽ

いくらなんでも…!

KAITO

えー?ダメなの?

KAITO

裸の付き合いってやつじゃない?♪

がくぽ

誤解招きそうな言い方を辞めろ!

がくぽ

マスターも!この馬鹿を止めてくれ!

雪乃

だって、KAITOのこと好きなんじゃないの?(小声)

がくぽ

∑(O_O;)ビクッ

がくぽ

…マスターは、VOCALOIDにそんな情、不要だと思うか?(小声)

雪乃

んー?いいんじゃない?

雪乃

私だって別に、そういうの嫌いじゃないからさ♪

がくぽ

この家の中、危険なのしか居ないのだが…?

雪乃

冗談冗談。

雪乃

流石にやばかったらあのバカイト摘み上げて説教するから。

がくぽ

は、はぁ…

KAITO

<おーい、早く!

雪乃

ほら、KAITOもう浴室にいるよ?

がくぽ

言われなくても行くから待ってろ!

がくぽ

(ったく…落ち着きがない…)

雪乃

はぁ…父さんったら…

雪乃

2人に恋愛設定付けて…

雪乃

どこまで好きなんだか。

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