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吸血鬼に生まれてきた

そんな俺は 人狼を殺すことを 仕事としていた

そしてまた

市民を殺すことも 仕事にしていた

そんな俺でも

大切な人は山ほどいた

吸血鬼は愛されたい

シャーくん

Nakamuー

Nakamu

ん?シャーくん!

Nakamu

どうしたの?

シャーくん

いや、集合の時間

Nakamu

え!?

Nakamu

本当だ…!

Nakamu

一緒に行こ!

シャーくん

おう!

大切な人

それは 俺のズッ友

でも…いつかお別れを告げる

嫌だ…だけど

殺さないと生きれない

そんな残酷な世界

この世界は

生きるか、死ぬか

そして生まれ持った

役職で決まる

シャーくん

おはようございます

Nakamu

おはようございます!

らっだぁ

おはよぉ

皆それぞれ挨拶を交わす

占い師に占われるのは いつぶりだろう

これまでは 人狼のいない村を 攻撃していた

占い師に会うのも 人狼に会うのも

久方振り

そろそろ身を隠さなければ ならなくなる

身を隠さなきゃ

できるだけ 遠い所へ

夜になった

俺は川を渡って 気を登り

崖を超える

吸血鬼にだけあって 軽々登れる

シャーくん

さすがに疲れるな…

最後の崖を超えると もう朝になりそうだった

だから俺は みんなと離れてても 話せる無線を切って

会話だけを聞くことにした

らっだぁ

シャーくんが…吸血鬼!?

Nakamu

う、嘘だ!!!!

周りが困惑しているのが 声色で分かる

Nakamuは 相当びっくりしている

これでこの関係も 終わりかな…

このご時世 朝に出歩くのは 至難の業

でも小さい頃に 慣れてしまった

ここまで来るのに 数十万年

夜は俺のテリトリー

だが朝は弱体化する

朝に崖を登れと言われると さすがにきつい

だからこれからは 身を潜めるしかない

らっだぁ

シャーくんが…

らっだぁ

吸血鬼

らっだぁ

か………

俺は何としてでも 貢献しないといけない

いや…

貢献とかそんなんじゃない

人狼の役に立つため

狂った人として

狂人は少ない役職で 生まれ持って 持つ役職の中で1番少ない

数年に何人かくらいの ネジの曲がったおかしな子

いつかは 人間のように死ぬ

だから今は

狂ったように 生きようぜ?

シャーくん

殺されるかな…?

隠れてから 1日目の夜が経過

みんなは 俺を探す

光る魔法の花を使って

夜でも俺を殺せる 魔法の石を使って

どんな手を使ってでも 俺を殺す気なのだろう

だが

シャーくん

何年生きてると
思ってるんだ?

これでも数十万年生きている

長い長い鬼の世界

シャーくん

殺さなきゃ…

そしてまた朝が来る

また始まる話し合い

それを聞きながら 息を潜ませる

らっだぁ

チッ………

小さく舌打ちする

シャーくんが見つからない

役に立たないと…

狂った俺は無我夢中で 吸血鬼を探す

2日目の夜が来た

いや

来てしまった

色々なものが無くなる そんな夜の囁き

俺の目の前には 俺を殺すハンターがいる

らっだぁ

………♪

シャーくん

……クッ…!!

らっだぁ

やっと見つけた♪

そりゃ近づけば 声が聞こえる

シャーくん

殺すんですか?

らっだぁ

当たり前じゃん!

らっだぁ

でも…俺狂ってるからさ
狂った殺し方しか出来ないや

らっだぁ

ごめんねシャーくん

らっだぁ

結構好きだったんだよ?

らっだぁ

君が吸血鬼じゃなかったら
俺はきっとあなたを

守っていた

シャーくん

!!?!?!?!?!!?

今まではどうだっただろう

そんな優しい言葉を 真正面から言ってくれる 人はいただろうか?

愛されなかった

幾千、幾万、幾億と

俺はいつも愛されたかった

好きだった人

そんな人も前までは いた

でも殺さないといけない

それがこの世界

生きるか死ぬか

俺は今心底市民になりたい

らっだぁ

結構好きだったんだよ?

その後に考えた

狂って

ネジが曲がって

そんな俺が人を 大切に思えてた?

どうなのだろう

分からない

でも

殺さいないといけない

だから

らっだぁ

ごめんね

シャーくん

……………………

シャーくん

いいんですよ

シャーくん

この数十万年

シャーくん

あなたやNakamuに
会えたこの年が

シャーくん

俺の幸せでした

らっだぁ

そっ……か

なんて綺麗な目なんだろう

赤く染ったように見えて

黒く緑

あなたを殺す俺を 許してください

らっだぁ

………………

目の前には 誰もいない

シャーくんという 吸血鬼の存在が 魔法のように

消えていった

とっくの前に

死んだはずの 俺の心

それはまだ 生きていたようだった

シャーくん

俺は…愛されたかった

らっだぁ

ごめん

でも

俺は狂ってるから

色んなものを忘れて しまうかもしれない

だけど

君のことだけは

脳裏に焼き付いた

吸血鬼は愛されたい

END

この作品はいかがでしたか?

775

コメント

18

ユーザー

お目ヶから何か水?出てきた…なんで,止まらないよぉ・゚・(●´Д`●)・゚・

ユーザー

めっちゃ泣ける。

ユーザー

何度見ても目から水が出てくる

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