/s/[storyId]/_components/heading/assets/back_arrow_icon.4081080bcaba67b8.svg){kind=icon}
/s/[storyId]/_containers/report-container/assets/more-icon.20cfac1b79e24f56.svg){kind=icon}
絵由葉
…何で美依ちゃんのこと見捨てたんだっけ
絵由葉
なんか…理由があったはずなんだけど
雛乃
やっぱまだ思い出せない部分もあるんだ？
絵由葉
いや違う
絵由葉
素で忘れた
雛乃
えー！
雛乃
もうやだっ、ほんと
雛乃
雛乃
おもしろい
何で雛乃は
この話を聞いて私を責めないんだろう
雛乃は___
絵由葉
雛乃はハッキリした性格だよね
絵由葉
昔っから
雛乃
うん、？
絵由葉
なのに
絵由葉
私の事、どうも思わないの？
絵由葉
平然と、友達を裏切った私を
雛乃
ううん
雛乃
何とも思ってない訳じゃない
絵由葉
？
雛乃
確かにひどいよ
雛乃
私がされたらって思うと…やだし。
雛乃
でも絵由葉
雛乃
その忘れた『何か』の事があったから裏切ったんでしょ？
雛乃
それがどんなことかも知らないし
雛乃
2人がどれほどの仲良しかも何も知らないのに
雛乃
私がでしゃばって文句言うのは違うと思うんだ
雛乃
それに…絵由葉
雛乃
そんなコじゃないじゃん！
そういって笑い飛ばしてくれた
この嬉しさを、私はきっと忘れない。
絵由葉
ありがとう
ピンポーン
瑛太
はい！
用意中だったのだろうか
上着を羽織りかけのセンパイが出てきた
瑛太
…絵由葉、ちゃん。
絵由葉
うん
絵由葉
瑛太くん…あぁ、もう今は、センパイだった
絵由葉
でも今だけ昔に戻らせて
絵由葉
絵由葉
昨日はありがとう
絵由葉
思い出した今、ちゃんとセンパイに伝えたい
絵由葉
瑛太くんが、すき
瑛太
…うん
瑛太くんはいつもの笑顔で話す
悔しいなぁ
こんなこと言ってもこの愛想笑いを崩せないなんて
もっとほんとの笑顔を見たい
絵由葉
絵由葉
瑛太くん
絵由葉
思い出したって言ったでしょ
絵由葉
もう全部思い出したのに
絵由葉
何で愛想笑いしてるの？
瑛太
…ん？
絵由葉
しらばっくれても無駄だよ
絵由葉
『俺はもう疲れた』って言った
瑛太
…ふふっ
瑛太
あんなの、昔の話でしょ
絵由葉
無理しないで
絵由葉
悲しそうな笑顔はもうやめて
絵由葉
そういうときの顔くらい、もうわかってる
瑛太
瑛太
ふはっ
瑛太
やっぱり絵由葉ちゃんにはかなわないね
絵由葉
え…？
瑛太
瑛太
それで？
絵由葉
あ、うん
絵由葉
絵由葉
瑛太くんにこれだけ色々迷惑かけたけど
絵由葉
でも記憶が無くなって高校に入って『瑛太センパイ』とあったときも
絵由葉
昔の『瑛太くん』も
絵由葉
もう一度記憶をなくしたこの前の時でさえ脳が疼くほど
絵由葉
忘れても、何度も私は瑛太くんをすきになる
絵由葉
私は何があっても瑛太くんに惹かれるんだと思う
絵由葉
この恋だけは、誰にも譲りたくないって思ったんだ
絵由葉
瑛太くん、私と付き合ってください
瑛太
ありがとう
瑛太くんはまたニッコリ笑う
瑛太
でも、ごめんね
絵由葉
…うん
瑛太
俺は誰も好きじゃない
絵由葉
誰も…？
絵由葉
やっぱり瑛太くんは人間不信のままなの？
瑛太
…違うよ
瑛太
絵由葉ちゃんのことは、信じてる。
その瞬間、胸がドクッと音をたてる
絵由葉
瑛太くん…ずるい
瑛太
そう？
絵由葉
でも信じてくれてるなら
絵由葉
ちゃんと相談してほしい
絵由葉
一番力になれるのは
絵由葉
私でありたいから。
瑛太
絵由葉ちゃん
絵由葉
はい
瑛太
それは…きっと
瑛太
簡単なことじゃないよ。
瑛太くんは笑っている
私の目を見て。
なのに何故か心が無いように…目があっていない気がして不安になる
瑛太くんのやってることも何も、感情はないんじゃないか
私の心が揺れる
この人は一体心にどれほどの闇を抱えているのだろうか
本当の君を、知りたい
/s/[storyId]/_containers/next-in-series-container/next-in-series/assets/list-icon.c10ab777f3210550.svg){kind=icon}
作品ページ
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。
