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瑛太

瑛太

瑛太って大学の人に詳しい?

瑛太

詳しい?

じゃあ、「涼宮 雫」って知ってるか?

瑛太

女の子?

そっか、知らないか

瑛太

いや、誰だよ

違う学科の女のコなんだけどさ、

片目、義眼らしいのよ

瑛太

え、義眼?

瑛太

俺と一緒じゃん

そうそう。だから知ってるかなーと思ってさ

瑛太

知らんかったわ

だから、明日大学でその子探そうぜ

瑛太

OKー

よし、学食行こうぜ

瑛太

あーマジ腹減ったー

瑛太、目的忘れんなよ

瑛太

し、雫ちゃんだろ?

学食

んーっと、確か…

あ、瑛太!あの子だよ

瑛太

どの子?

黒髪ロングで細身の子

瑛太

あ、わかった!

ちょっと話しに行こうぜ

瑛太

え、行くのかよ!

こんにちは

涼宮さん

え、こ、こんにちは…

涼宮雫ちゃん…だよね?

涼宮さん

は、はい…

涼宮さん

な、何か御用ですか?

君って、片目が義眼…なんだよね?

涼宮さん

え、えっと…

瑛太

おいおい翔…そんなストレートに聞くんじゃねーよ。それで傷付く人だっているんだからな

あ…ご、ごめんなさい。悪気があって聞いたんじゃないんだ

俺の隣にいるこいつ。瑛太っていうんだけど、実は瑛太も、義眼なんだよ

しかも片目

涼宮さん

えっ、そうなんですか?

涼宮さん

お、同じなんですね…

瑛太

だから、涼宮さん。俺と仲良くしてくれたら嬉しいな

涼宮さん

は、はい!こちらこそ

よかったな。涼宮雫ちゃんと仲良くできて

瑛太

ほんと。優しくてよかった

瑛太

それに、めっちゃ美人だし

なんだ?恋に目覚めたか?

瑛太

いや、そこまではいってねえよ

瑛太

あ、そうだ。俺疑問に思ってたんだけどさ…涼宮さんって、どっちの目が義眼なの?

さあ?

瑛太

でも、涼宮さんって確か、右目が黒で左目が青だったよな

オッドアイって珍しいよな

瑛太

でも…聞くの、気が引けるなあ

お前涼宮雫ちゃんとライン交換しただろ?それとなーく聞いてこいよ。あとデートの約束も…

瑛太

最後はいらねえよ

瑛太

涼宮さん?いま大丈夫?

涼宮さん

はい。大丈夫ですよ。

瑛太

嫌だったらごめんなんだけど…

瑛太

涼宮さんってオッドアイなんだね。

涼宮さん

いえ、大丈夫です。

涼宮さん

でも、私はあまり好きじゃなくて…

瑛太

そんな!綺麗な青色と黒色で俺は好きだよ!

涼宮さん

涼宮さん

そんな…ありがとうございます。私、そんなこと言われたことなくて…

涼宮さん

義眼だし、オッドアイで、凄くコンプレックスだったんです…

瑛太

俺もそういうのは気になるよ

瑛太

ただ、翔がずっと支えてくれたから毎日が楽しいんだ

瑛太

だから、涼宮さんも俺や翔を頼ってくれたら嬉しいな

涼宮さん

ありがとうございます!私も、とても嬉しいです!

瑛太

相談があればいつでも乗るよ

涼宮さん

それじゃあ、今週末カフェにでも行きませんか?話したいことがいっぱいあるんです。どうですか?

瑛太

ああ、その日なら空いてるからいいよ

涼宮さん

ありがとうございます!

瑛太

ただいま

んで、どうだった?

瑛太

やっぱり直球すぎて聞けなかったわ

そっか

瑛太

ただ、今週末カフェに行くことになった

なんでデートの約束は出来てんだよ

瑛太

涼宮さんが、話したいことがあるって…

はいはい。楽しんでこーい

今週末

カフェで数時間二人で話し合った

瑛太

涼宮さん、今日は楽しかったよ

涼宮さん

私もです。色々相談に乗ってくださってありがとうございました

瑛太

それじゃあ、そろそろ帰ろうか

涼宮さん

はい

瑛太

うわっ!外は大雨だよ!さっきまで晴れてたってのに!

瑛太

どうしよう、涼宮さん…翔に傘でも車でも頼んでみる?

涼宮さん

うーん…どうしましょう?

涼宮さん

そうだ!私の家、近いんですよ。数分で着きます。どうですか?雨が止むまで休む、というのは?

瑛太

ええ!?そんな…す、涼宮さんはいいの?

涼宮さん

私は大丈夫ですよ。それに、今日は私の相談に乗ってもらったんですから、今度は私に何かさせてください!

瑛太

え、えーっと…それじゃあ、そうするよ

涼宮さん

では、案内しますね!

瑛太

えーっと…お、お邪魔しますっ!

涼宮さん

そんなに固くならないでくださいよ。

涼宮さん

私は、少しやることがあるので先に上がりますね。

瑛太

あ、うん

瑛太

(華やかな香りがするなあ。さすが、涼宮さんの家って感じだな)

瑛太

(それにしても、涼宮さん…電気も付けずに奥に行っちゃったのか…よくこんな暗い中ズカズカ進むなあ。やっぱ家主だからか)

瑛太

(でも、本当に暗いな…電気は付けちゃダメなのか?)

瑛太

涼宮さん?電気って付けちゃダメなの?

涼宮さん

あ、ごめんなさい!いつもの癖で忘れちゃいました!付けてください!

瑛太

ありがとう。じゃあ付けさせてもらうね

瑛太はスイッチに手をかけ、微かな力で電気を付けた

瑛太

スイッチの周りには、赤黒い液体が乾ききっていた

瑛太

ひっ!?

瑛太

な、な、なんだよ、なんだよ、これ…

瑛太

へ、部屋中にもっ!?

床、壁、天井…いたるところに赤黒い液体が付きまくっていた

涼宮さん

椅子で休んでいても良かったんですが…

瑛太

な、な、なんなの!?涼宮さん!?これは何!?

涼宮さん

どうしても…血液だけは拭ききれなくて

瑛太

け、血液…

涼宮さん

か、勘違いしないでください!

瑛太

勘違いって…なんの…!?

涼宮さん

この血は人間のものじゃないです!動物のものです!

涼宮さん

兎に、鳩に、猫に…

瑛太

静かにして!!聞きたくない!!

涼宮さん

また、私の相談に乗ってくれるって言ったじゃないですか!

瑛太

なんの相談だよ!!

涼宮さん

瑛太さんのその目、綺麗な澄んだ黒色をしていて、とても羨ましいんです

瑛太

はあ?だからなんだよ

涼宮さん

私って、昔から貧乏だったんです…

涼宮さん

そのせいで、綺麗な青色の義眼を買うことが出来なかったんです

瑛太

ってことは…涼宮さんは……黒い目が義眼なの?

涼宮さん

はい…だからオッドアイになってしまいました

涼宮さん

でも、私は本当にオッドアイが嫌で、頑張ってお金を貯めてきたんです。

涼宮さん

それと同時に、動物から目を取ることをしていたんです

涼宮さん

代用できないかなって…

涼宮さん

もちろん、無理でしたけど…今まさに、努力が結ばれそうな気がします

瑛太

……

涼宮さん

義眼で構わないです。瑛太さん、あなたの目をください!

瑛太

はあ!い、嫌に決まってんだろ!!

涼宮さん

私の見える目をあなたにあげますから、義眼をください!

涼宮さん

大丈夫です!いつも動物の目をくり抜いていますし、目を取った直後なら、意識があることがほとんどです!だから、安心してください!

瑛太

涼宮さん!やめて、来ないで!

涼宮さん

そんな…優しかったじゃないですか!嘘…だったんですか…

瑛太

嘘じゃない、嘘じゃない、けど!こんなの、話と違うじゃないか!

涼宮さん

瑛太さんが、優しくしてくれて、凄く嬉しかったです!

涼宮さん

私、瑛太さんのことが、好きになってしまったかも、しれないんです!

涼宮さん

だから、私…!

涼宮さん

瑛太さんの目じゃないと、嫌です!

涼宮さん

瑛太さんも、いいですよね…

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