〜早矢自室〜

英単語帳をパラパラとめくるその手は、少し

震えていた。

俺とリオのツーショットの写真立てが目に入る。リオは満面の笑みでピースしている。

ずっとこうして生きていて欲しかった。

…でも、それももう叶わない。俺がこいつの

夢を果たさなければならないのだから。

俺は血暁におやすみLINEをして眠りについた。

〜翌日〜

当たり前だが、いつもの日常とそんなに変わりはない。

パンを焼いてジャムを塗って、完食する。

その後に着替えて、歯を磨いて、髪を少しいじる。少し血暁のSNSをチェックして、だらだらする。だけどいつもと違うのは…

母さんの見送り。

試験中♡

数日後♡

新聞を取ろうと、ポストに手を伸ばした。

手紙が入っていた。恐らく誉蘭高校の入試の結果だろう

震える手で誉蘭高校から来た手紙を開ける。

そこには

「合格」

の2文字が並んでいた。

写真の中のリオも心なしか、 「おめでとう」と言ってくれた気がした。

喜んでる中、

俺は真っ先に、ある場所へ向かった。

そこは……

母さんの仏壇だ

母さんは、俺が中1の頃交通事故で死んだ。

リオに次ぎ、大切な人が死んでしまったショックはあまりにも大きく、

しばらく立ち直れないでいたのを今でも覚えている。

仏壇の前で手を合わせた。涙が出てきた。

母さんの仏壇だ

俺が幸せに浸っていると、スマホがなった。

どうせ血暁からのLINEだろう。

あいつも受かっているといいのだが。

〜抜き打ち実技試験のお知らせ〜

我が校の筆記試験に合格した皆様、大変おめでとうございます。

春から新一年生として、我が誉蘭高校で新しく、楽しい体験が出来ることを心から願っています。

さて、ヒーロー科を希望する新一年生の皆様が多くいらっしゃると思いますが、ご希望の皆様は‪”抜き打ち実技試験‬‪”‬を実施させていただきます。………

またスマホが鳴った。

そこにはそんな文と手紙の写真。

こいつの元にはまだこの文が送られてきていないのだろう。

俺はそれだけ送った。

後日、実技試験は1週間後だということが分かった。

自分の個性を駆使し、学校側が当日出す試練に合格した時……初めてヒーロー科に入れるという。

俺はDVDショップに足を運んだ。

俺はDVDショップに足を運んだ。

俺は早速、バトル系の映画やアニメなどのDVDコーナーに向かった。

そう思い、3作品だけ借りた。

足早に店を出て、1枚DVDを手に取り帰り際にあらすじを読んでみる。

そう思うと、俺は運動がてらにダッシュで家に帰った。

借りてきたDVDを手に取り、流した。

見たところ、ファンタジー系のバトル映画らしい。

クライマックスで悪役との戦闘シーンになった。今作の悪役は守護霊を出して操る技。

視聴後、早速試してみた。

ﾊﾟﾁｯと、指を鳴らした。

背中を見ると、守護霊がくっついている。

未来予知は強いが…1秒……しかも攻撃系の能力ではない。

数分後

まあ、いいか

この人もまた

この人もまた僕を捨てそうだから。

少し小さい守護霊は、小さく頷いた。

今日部活なしの5時間という最高な日なので投稿しました！！

ぜひ♡よろしくお願いします！