#2
俺たちは屋上で昼飯を食べた。
相変わらず璃杏は何も変わらない。
俺たちは俺たちの話。
一緒に食おうって言ったものの、
特に話すこともない。
俺の隣で静かに食べるその姿は
どこか寂しそうに見えた。
深澤
璃杏ちゃんってさ、もしかして緊張してたりする?
璃杏
まぁ、、転校してきたばかりなので、笑
深澤
ふーん、俺たちに見覚えは無い?
璃杏
、、えっ、?
渡辺
おい、
深澤
そっか、
深澤
ううん。なんでもない!わら
璃杏
、、、
余計なこと聞きやがって。
俺たちはその後も黙々と弁当を食べた。
渡辺
じゃ、ありがとな。
璃杏
いえ、こちらこそありがとうございました。
深澤
また食べよーねー
璃杏
ぜひ。
深澤
(手振
渡辺
(手振
璃杏
(辞儀
渡辺
おい、ちょっと来い
深澤
は?どこに
渡辺
いいから、、っ
渡辺
お前 なんであんなこと聞いたんだよ、
深澤
え、だって本当に覚えてないのかなって思ったから、
渡辺
事故にあったんだぞ?
渡辺
医者から言われたんだぞ?
渡辺
本当に覚えてないんだって
深澤
いや~、だって忘れられたら悲しいじゃん
渡辺
そりゃ、誰もがそう思うけど、
渡辺
困惑してたじゃん。
渡辺
アレで避けられたらどうすんだよ
深澤
えーごめん
渡辺
はぁ、、
キー
渡辺
っ、?
深澤
!?
璃杏
あの、、
深澤
え、璃杏ちゃん、?
屋上の扉が開く音が聞こえた。
振り向くとそこには璃杏が立っていた。
渡辺
お前っ、なんでいるの?
璃杏
あの、、っ これ、落ちてたので。
璃杏
渡辺さんのじゃないですか、?
璃杏が手に持っていたものは、
小さい頃 俺が璃杏から貰ったキーホルダー。
勿論 辰哉ともお揃い。
渡辺
っ、、おう、ありがとう。
深澤
もしかして、、話聞いてた?
また、、っ
璃杏
ごめんなさい、、聞いてました。
璃杏
私が事故で記憶喪失になった事、知ってるんですね。
璃杏
先生か誰かに言われたんですよね。
璃杏
私、小さい頃の記憶とか全く覚えてなくて。
璃杏
友達が居たかどうかも、、
渡辺
お前なら友達 居たと思うよ。
璃杏
えっ、、?
渡辺
性格優しいじゃん。
渡辺
タイプは俺は仲良くしたいタイプだな。
深澤
ん、、俺も。
璃杏
、、
璃杏
、そのキーホルダー私も持ってるんですよ。
璃杏
偶然かな って思ったんですけど、
渡辺
今から言うこと、ちゃんと聞けよ。
俺は璃杏に過去のことを全て話した。
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