この桜を見る度
私は君に
出会えてよかったと感じるんだ
でもきっと
君も同じこと考えてるよね
この桜を見ると
あいつと出会った頃を
思い出すんだ
そして今
心の底から
出会えてよかったと感じてるよ
私は今日
新しい学校に行く
正直
行きたくない
お母さん
有村桜
有村桜
その言葉だけを交わして
私は学校に向かった
安藤先生
安藤先生
綾瀬瑞希
綾瀬瑞希
芦田亮
安藤先生
安藤先生
先生の声が
教室中に響き渡った
その瞬間
肩が少し揺れた
同時に肩の力も抜けた
そして、私はドアを開けた
有村桜
安藤先生
有村桜
有村桜
有村桜
有村桜
安藤先生
教室中に音が響く
今誰1人目を逸らしてる人がいない
この感じ、久々だな……
安藤先生
芦田亮
安藤先生
芦田亮
有村桜
綾瀬瑞希
芦田亮
2人の会話がチャイムを消した
安藤先生
芦田亮
安藤先生
芦田亮
とりあえず私は席に座った
この教室はすごく綺麗で
初めて嬉しく感じた。
休み時間になると
私は1人になった。
そういう時のために私は
常に本を持ち歩いている。
なぜなら
本が私の"友達"という存在であるからだ
トントン
いきなり肩を叩かれた
高橋歩美
高橋歩美
有村桜
高橋歩美
高橋歩美
高橋歩美
有村桜
初めての友達。
それはまるで
私に神が降りてきたかのような
嬉しい出来事だった。
キーンコーンカーンコーン
チャイムと同時に私帰る
高橋歩美
ものすごい声が聞こえて私は振り向いた
有村桜
有村桜
高橋歩美
有村桜
いつも1人で帰ってた
友達もいなくて
帰る相手もいなかった。
有村桜
高橋歩美
高橋歩美
有村桜
高橋歩美
有村桜
高橋歩美
私たちはすぐ"友達"になり、
一緒に帰ることになった。
芦田亮
高橋歩美
あの人
確か隣の席になった"亮"って人だ
綾瀬瑞希
芦田亮
綾瀬瑞希
芦田亮
高橋歩美
高橋歩美
有村桜
高橋歩美
高橋歩美
綾瀬瑞希
有村桜
綾瀬瑞希
芦田亮
芦田亮
有村桜
高橋歩美
綾瀬瑞希
芦田亮
高橋歩美
有村桜
高橋歩美
高橋歩美
有村桜
歩美さんが離れていく
そして3人となった
芦田亮
有村桜
芦田亮
怖い気配がして
有村桜
思わず私は走った
芦田亮
綾瀬瑞希
部屋に入ると
疲れてすぐベッドの横になった
有村桜
横になってからも
私はあの"芦田亮"が気になってた
あの目は
私を睨んでるように見えた
違うと思うけど
私はあの彼の顔が頭から離れない
有村桜
私は気分を変えるために
ミルクティーを作ることにした。
昔、お父さんがそのミルクティーを 作ってくれたのを覚えてる。
お店のミルクティーもおいしい。
けどやっぱり
お父さんと同じように
1から作るミルクティーが
私は飲みたい。
私はいつもそのミルクティーに
心を癒されている。
でも
私はいつになってもお父さんの ミルクティーに勝てない。
お父さんのミルクティーは
私にとって世界一の物だったから。
もしいつか、大人になるなら
お父さんのようなミルクティーを 作って
誰かに愛してもらいたい。
昨日は疲れすぎて
すぐ寝てしまってた
その分気持ちのいい朝になった。
有村桜
お母さん
お母さん
有村桜
有村桜
有村桜
有村桜
有村桜
芦田亮
有村桜
芦田亮
有村桜
芦田亮
有村桜
芦田亮
有村桜
芦田亮
芦田亮
有村桜
芦田亮
芦田亮
有村桜
芦田亮
彼の後ろを通った
きっと昨日のことは忘れたのかな
彼の後ろ姿は
今までで1番頼もしかった。
だって
私はいつになっても
お父さんの思い出だけが
私の宝物だったから。
今まではお父さんの背中が 1番頼もしく感じてた。
でもそれは
たった一瞬だけだった。
ー1年前ー
有村桜
有村桜
お父さん
私はお父さんのミルクティーを 飲むのが日常になってた。
有村桜
有村桜
有村桜
お父さん
有村桜
いつしかお父さんは家を出ていき
離婚した。
何でかはもう覚えてない
その日かかなりショックだったのは
すごく記憶に残ってる。
芦田亮
有村桜
芦田亮
有村桜
芦田亮
芦田亮
有村桜
芦田亮
芦田亮
芦田亮
有村桜
芦田亮
有村桜
芦田亮
有村桜
ちょっと嬉しかった。
悲しいことを頭に入れて
現実を受け入れられないと思ってたら
話しかけてくれたり
冷たいところもあるけど
結局優しい。
窓を開けると
外の風が
甘酸っぱいあの日の夏の味がした。