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『君と僕の忌避進路』

『君と僕の忌避進路』

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37

自分の力で

♥

40

2023年08月17日

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開場時間になると、一気に人が押し寄せてくる

全員すごいおしゃれで、今までの僕の人生の中では到底出会わないような人物ばかりだった

真冬

こんなに人多いの…!?

真冬

(でも、弱気になったらダメだ!)

真冬

(今日は別の仕事に行ってるから、彼方さんに頼れないんだ…!)

数分前

オーナー

じゃあ真冬くんは、ここでお客さんにこのチケットを配ってもらえる?

そう言ってオーナーが差し出したのは、クリップでとめられた大量のチケット

真冬

これは…?

オーナー

これを持ってたら、初めの一回は飲み物と交換できるってやつ!

オーナー

でも一回だけの配布だから、ちゃんとその人の名前、特徴を抑えておいてね

真冬

は、はい!わかりました…

オーナー

あははっ、そんなに緊張しなくても大丈夫!

オーナー

一応彼方が近くでお手伝いしてくれてるから、何かあったら彼方でもぼくでも呼んでね

真冬

…!

真冬

はい!頑張ります!

真冬

(大丈夫、僕なら大丈夫…!)

すると早速、2人組のお客さんがやってきた

女性客A

すみません、これ2枚くださ〜い

真冬

あっ、わかりました…

女性客B

あれ、もしかして新しい子じゃない?

真冬

へ、へっ…?

女性客A

え〜めっちゃ可愛い子じゃん!

女性客B

なんか真面目そうな子だね〜

真冬

え、ええっと…

真冬

(なんでチケット受け取ったのに帰ってくれないの!?)

真冬

(ど、どうやって対処を…)

彼方

こいつ、まだ不慣れなんであんまりグイグイ行かないでください

真冬

っ!彼方さん…

女性客A

あっ、彼方くんの知り合い?

女性客B

ごめんね!

そういうと、2人はその場を離れていった

彼方

ごめん、ここああいう人が多くて…

真冬

あ、ありがとうございます!

彼方

…対処法わかったでしょ?

真冬

はいっ!

彼方

じゃあ次からは自分でやってみな

真冬

わ、わかりました…!

そういうと、自分の持ち場に帰っていった彼方さん

真冬

(…あれ、もしかして僕とんでもないことを宣言してしまったのでは!?)

しばらく同じことを繰り返していると、段々と慣れてきた

真冬

(たまに少し絡んでくる人もいるけど、大体いい人たちだな…)

真冬

(それに…)

仕事をしながらだから少ししか聞こえないが、ステージでライブをしているバンドの音が、すごくかっこよく聞こえる

真冬

(僕も、練習したらああいう風になれるのかな…)

オーナー

すごいね真冬くん、1人でこんなに配っちゃうなんて!

真冬

あ、オーナーさん…

すると、いつのまにか近くにオーナーさんがいた

オーナー

もう大半の人に配り終わってるし、あとはぼくに任せて!

オーナー

真冬くんは、彼方と一緒にお客さんに混じって聴いてきなよ!

真冬

わ、わかりました!

真冬

じゃあ、僕はこれで…

オーナー

はーい

真冬

彼方さーん!

彼方

真冬、どうしたの

真冬

さっきオーナーさんから、あとは自分でやるから彼方さんと一緒に聴いておいでって言われて…

彼方

ん、わかった

そう言って、僕の方に近づいてくる彼方さん

真冬

(今思ったけど、彼方さんってすごい肌白いよなぁ)

真冬

(僕も全体的に色素が薄い方だけど、こんなに白い人はみたことないかも…)

彼方

…真冬?

真冬

あっすみません!ぼーっとしてて…

真冬

じゃあ行きましょう!

ステージの下に降りてくると、当たり前だけど、たくさんの人がいた

真冬

(ちょっとでも油断したら、すぐに飲まれそう…)

真冬

うわっ!

すると、やっぱり人にぶつかってしまった

彼方

真冬、壁際の方歩いて

彼方

そっちの方がだいぶマシ

真冬

わ、わかりました…!

彼方さんに言われた通り、壁際の方は 人が少なかった

少ないと言っても、人で敷き詰められてる中央の方よりちょっと少ないくらいだ

ドンッ!

彼方

っ!

真冬

(彼方さんが…!)

僕は咄嗟に、彼方さんを壁際に移動させて、それを守るような体制で壁に手を当てた

真冬

大丈夫ですか…?

彼方

う、うん……

彼方

……ていうか、その…

真冬

? どうしました…

彼方

この体制、どうにかならない…?

真冬

えっ…?

真冬

………あっ!

僕と彼方さんがとっている体制は、確か前に恋愛系アニメを見た時に見た覚えがあった

真冬

(この体制、確か『壁ドン』というものなのでは!?)

真冬

(顔の距離とか近いから、なんか心臓うるさくなってくる…!)

自分がしたことなのに、恥ずかしくなってきた

真冬

す、すみません!すぐに避け…

彼方

………

すると、彼方さんは僕の頬に左手を置いた

そして僕の体を自分の方へ寄せる

真冬

彼方さん…?

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コメント

4

ユーザー

さりげなくまふくんを助けてあげる そらるさん……かっこいい〜!!!! イケメン彼氏だなぁ…… そして人に押されて突然の壁ドン! からの…そらるさん…?何をしようとしてる? もしや……!? 続き楽しみにしています!

ユーザー

初めてだけど、ちゃんと仕事こなせるまふくん…! そこのお姉さん方、その子にはもう彼氏がいるから諦めてくれ(( そして突然の壁ドン!?まふくんやるねぇ…(((殴←違う っていうか、ん…?そらるさんは一体何をしようとしてる…??← 続き楽しみにしてます!!!

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