あれから、お互いに何も喋らないまま、そのまま家に着いた。
さとみ
……。
優奈
(いったい、何から喋っていけば……)
優奈
(いつから、さとみは虐められていた?)
優奈
(まずは、そこから聞かないと……。)
優奈
それじゃあ、話していくけど……
優奈
さとみ、いつから上司に虐められていた?
さとみ
……わかんない……。
さとみ
最初は、遅刻しても軽く怒られるくらいだった。
優奈
うん。
さとみ
けど、いつの間にか。
さとみ
殴られたり蹴られたりされてっ。
さとみ
俺、先輩もいるんだけど。セクハラばっかりされてて。
さとみ
上司には、暴力、先輩にはセクハラで、毎日辛くてっ(泣)
さとみの目から流れる涙は、今にも号泣しそうなほどで。
優奈
(さとみ……。気づいてあげられなくてごめんね。)
優奈
うんっ、うん。
優奈
辛いよね。ごめんね、気づいてあげられなくて……。
優奈
おいで。
そう、優しく言うと、さとみが思いっきし抱きついてきた
さとみ
グスッ。グスッ。
優奈
(もう、泣いてるじゃんw)
さとみ
ぅぁあ。ぅう
さとみ
俺、今まで姉ちゃんのこと、無視し続けて。
さとみ
血が繋がってないって知ってから、姉ちゃんのこと、避けてた。
さとみ
ごめんっ、ごめんっ。
優奈
(あぁ、なんだ、そんな理由か……。)
優奈
(良かった、私さとみに酷いことしたのかって思ってた。
良かった……。)
さとみ
グスッ。グスッ。
さとみ
ごめんっ。
優奈
もう〜分かったってw
優奈
泣かないの?ね?