まゆか
たつや
残暑の季節だと言うのに
なかなか気温というやつはしぶとい
残った暑さのくせに40度近くあるなんて
人間に恨みでもあるのか...?
まゆか
たつや
たつや
まゆか
たつや
まゆか
たつや
まゆか
まゆか
たつや
何故か1年先輩のこいつと登下校してるのは
こいつの部屋と私の部屋が残念なことに
ベランダどうしで
渡れる距離にあるからだろう
漫画みたいとか思うだろうけど
特にいいことは無い
まゆか
たつや
まゆか
てかアイスタベタイ
たつや
高校生のくせにブレザーは着崩したことはない
長い膝丈まであるスカートを揺らして
厚い黒縁メガネをかけて学校へ向かっていく
まゆか
たつや
たつや
まゆか
たつや
まゆか
たつや
まゆか
たつや
ふかざわは目立つ、
勝手にイケメン振りまいてるし、
なんでも器用にこなすし
頭大きいくせにモテる
ゲームしかしないくせにモテる
こんなやつに騙される人はどうかしてる……
それに...
先輩
そこには3年で美人と話題の先輩が靴箱の前でたたずんでいた
スカートは4段階くらいおってるし
バレない程度に薄目のメイクしてるし
ロングの髪の毛は巻いてるし
先輩
と先輩がふかざわの腕に飛びついたとき
フワッと香る甘ったるい香水の匂い
まゆか
たつや
美人な先輩を腕にこちらへ話しかけてくるダメ男である
まゆか
その美人先輩に無愛想に挨拶をして私は深澤のそばを離れる
深澤が私にウインクしてくる時は相手の名前が分からない時だ
あんの女たらしは何人もの女性と関係を持ってる
さっきみたいに名前が把握できてないくらいに
まゆか
憂鬱な思いを足に込めて歩き出す
友達なんか一人もいないあの教室に
中身なんか特にない会話に
どこからも臭ってくる香水の匂い
女子も男子も制服は着崩している
青春だからとか怒られることが嬉しいなんてどうかしている
クラスメイト
そんな会話が耳に入ってくる
転校生とか、うるさくなるなあ
ちなみに私は友達がいない
理由なんて明確、
たつや
まゆか
教室が一瞬ザワつく
原因は絶対ドアから顔を出している化け物のせいだ
まゆか
たつや
まゆか
たつや
まゆか
対戦ゲームで負けてからこいつに弁当を作らなきゃなったのだ
忘れてた
まゆか
たつや
まゆか
そう言って嵐のごとく去っていった
そして私の友達ができない理由はあいつのせいだ
イケメンといるメガネの地味子
最初はみんな媚びを売ってきたけど
それが嫌で嫌で全て拒否したら
みんなの気持ち 期待から嫉妬に変わっていた
女子に嫌われると男子にも嫌われるらしい
あることないこと噂されて私は孤立している
先生
ざわ
もう一度教室がザワつく
いつもギリギリの先生が今日は早く教室に着いたからだろう
先生
唐突に始まった紹介でまたもや教室にざわめきが走る
佐久間
蓮
子犬と猫みたいな男子二人が
私の人生に関わってくるなんてこの頃は思ってもみなかった