南雲梗平
華太、お疲れさん
小峠華太
南雲の兄貴、お疲れ様です
南雲梗平
ところで、華太の服のサイズ教えてくんねえ?
小峠華太
またですか
南雲梗平
また?
どこか辟易とした顔をする華太に、俺は尋ね返す。
小峠華太
朝から、野田の兄貴を筆頭に、須永の兄貴、和中の兄貴、小林の兄貴、飯豊、宇佐美とかからも、服の好みとサイズを聞かれたんです。何でもプレゼントの参考にするからと
小峠華太
そんなに服をいただいても困るんですが。そもそも、なんで服限定なんでしょうね?
誕生日プレゼントの候補が服な時点で、俺を含め、全員考えている事は同じ。
南雲梗平
そんなの理由なんて、一つじゃん
南雲梗平
その服を脱がしたいからだろ
小峠華太
まさか、だって、聞いてきたのは、野田の兄貴たちですよ?そんな事ある訳ないじゃないですか
華太は察しはいい方なのに、自分に向けられる好意には鈍感だ。この様子だと誰からの好意にも気づいてないようだ。
南雲梗平
そういや、明日、華太は休みだったよな。何か予定ある?
だからと言って、俺は指を咥えて引き下がるつもりも、好意に気づいてくれるのをただじっと待ったりするつもりもない。
小峠華太
いえ、特にありません
南雲梗平
だったらさ、俺の買い物に付き合ってよ
小峠華太
良いですよ
小峠華太
何を買われるんですか?
南雲梗平
お前の服
小峠華太
へ?
南雲梗平
お前の服を俺から贈らせてよ
南雲梗平
そして、俺だけに、お前の服を脱がさせて?
小峠華太
な///またそうやって、俺をからかわないで下さい!!
直ぐに華太は、俺から顔を背ける。しかし、顔は見えなくとも耳朶が赤く染まっており、照れているのは一目瞭然。
脈あり。
どうやら、勝機はありそうだ。
おわり
あとがき 服ではなく、下着を贈る人もいる。どっちもありだと思う。和ニキ、野田ニキ、小林ニキとかは、自分のイメージカラーの下着を、華太に贈りそう。須永ニキと南雲ニキは、イメージカラーよりもセクスィーな下着を選んで贈りそう。普段は、華太は恥ずかしがって、絶対着けないけど、兄貴の誕生日にとかだけ、真っ赤な顔して、今日だけですからね、って言って着てくれそう。