37話

ビュークール王国編

【情熱の男、レオ】

ショウタside

レオから教えてもらった4Fへの裏道を通るショウタとマリンそしてシベリー

その道は少し薄暗かったが目が暗さに慣れると、スムーズに進むことが出来た。

そして、隠し扉を開くとレオの就寝室へ辿り着く。黒と白でコーデされたモノクロな部屋は男らしく夜の都会の様な雰囲気が漂っていた。

マリンは、レオの部屋の時計を見てハッと驚いた顔をする。そして、レオの黒いカーテンを開けた。

マリンは、すっかりショウタに心を許していた。

カイトやタクミのように側近のいないマリンは、ショウタの事を近しい存在に感じているのだろう。

困難を共に乗り越えようとしている身として、

違う。

ずっと側にいてほしい。

そう言いたかった。

レオside

無数のポルターガイストの動きを完全に読み切りどんどんとポルターガイストの間と間をくぐり抜けていく。

ゴギッッ！？

ジンの顔面を掴み、床へ勢いよく押し付けた。

レオは、うつ伏せになり顔を横にしているジンの髪を掴んだ。

ポルターガイストは、ジンの意識が朦朧としている為か姿が半分薄れており元気がなく段々と沈むかのように低空に浮いている。

さらに力強く髪を掴み強引に目と目を合わさせた。

ジンは、驚きを隠せずレオをじーっと見つめる。

【それが発動条件だ】

ジンは、レオに圧倒され全身から冷や汗が湧き出た。壁にもたれ掛かり三角座りをする。

ポルターガイストもジンと同様に震えていた。ジンとポルターガイストは、心が繋がっているからである。

ジンは最後の足掻きに今、発生しているポルターガイスト全員をレオに攻撃の司令を出すもあっさりと躱されレオの凄まじい拳がジンの顔面を真正面から打たれた。

ジンは完全に気絶し体が伸びたまま仰向けに倒れた。

彼は吠える。

ジンＶＳレオ

勝者 レオ