コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
のあ
飛び散った紅は時間が経つにつれ黒くなってゆく。
倒れた椅子、ぐちゃぐちゃの料理。
誰もいない食卓。
そこに一人、鎮座する者。
のあ
彼女は既に、
壊れている。
あれは、みんなで旅行に行った時。
みんな楽しそうにご飯を食べていた。
けど、
のあ
一人の女性が何か焦げ臭いと言った。
みんなは気のせいだと言った。
それを信じた。
それだけだったのに。
のあ
旅行に来ていた旅館が全焼した。
残ったのは従業員一人と、
一人の女性だけ。
のあ
のあ
一人の女性の叫びが響いた。