あれは
沙良が10歳の頃
お父さん
ただいまー
沙良(10歳)
お父さん!
沙良(10歳)
おかえりなさい!
お父さん
おー沙良
お父さん
寂しかったか?
沙良(10歳)
ちょっとだけ(๑'ڡ'๑)୨
お父さん
ちょっとか(._. )
お母さん
ほらご飯食べるから
お母さん
沙良手伝って
沙良(10歳)
はーい
沙良(10歳)
って
沙良(10歳)
お父さんダンボール持ってる
お母さん
え?
お父さん
中身見たいか?
沙良(10歳)
見たいみたい!
覗いて見たら
真っ黒の子猫がいた
沙良(10歳)
わー!
沙良(10歳)
ねこちゃん!
お母さん
お父さんその子どうしたの?
お父さん
いやぁ
お父さん
車の近くで拾ったんだ
お母さん
どうするの?
沙良(10歳)
私飼いたい!
お父さん
言うと思った
お母さん
お母さん猫はちょっと…
沙良(10歳)
お願いお母さん( ⸝⸝⸝ᵒ̴̶̷ωᵒ̴̶̷⸝⸝⸝)
お母さん
…しょうがないわね
沙良(10歳)
ヤッター!
お父さんが拾ってきた子猫はまだ1歳にもなっていなかった
子猫を連れて
お父さんと海を見に行った
沙良(10歳)
わー!
沙良(10歳)
すっごく綺麗だね!お父さん
お父さん
そうだな
お父さん
ほら
お父さん
この子にも見せてあげなさい
沙良(10歳)
うん!
沙良(10歳)
見えるかな?
沙良(10歳)
ほら!海だよー
沙良(10歳)
キラキラしてるね
沙良(10歳)
‘’アル”
アル
ミャー
私の生活はすごく楽しかった
お父さんがいなくなるまでは
両親が離婚して私はお母さんについてった
その時アルを手放したんだ
お母さんは猫が嫌いなのに
お父さんと私がいたから
アルを、捨ててしまった
私がショックを受けて
学校も食事さえ取れない日々があったのを
沙良
思い出した。
沙良
なんで
沙良
忘れてたんだろう