六年前
白風 紅
お母さん、お父さん!テストで初めて100点取れたよ!
紅の親
はぁ、そんなの当たり前なんだからいちいち報告してこないで。
白風 紅
ご、ごめんなさい。
白風 紅
お父さん、体調悪いから学校休んでもいい?
紅の親
ダメに決まっとるやろ!こっちの方が疲れてるんだから!そんなに疲れただの体調悪いだの言いたいならもっと働いてから言え!
白風 紅
ごめんなさい、、、、
紅の親
なんぞその顔。
白風 紅
え?
紅の親
気に食わん顔しやがって。オラッ
紅が蹴られる
白風 紅
痛い!
紅の親
黙れ!
白風 紅
やめてよ、痛いよ。
紅の親
ならとっとと謝れ!
白風 紅
ごめんなさい。
紅の親
何に対して謝っとるかも言えや!
また紅のことを蹴る
白風 紅
痛い!
紅の親
早く謝らんお前が悪い!
何度も何度も紅を蹴る
白風 紅
ムカつく顔しててごめんなさい!
紅の親
ふんっ。
白風 紅
(痛い、怖い、逃げたい。)
またある時
紅の親
おい、なんでこれが出来てないんぞ。
白風 紅
だって、学校と塾で時間が無くて、、、、
紅の親
そんな嘘が通じるわけないやろ!
また何度も紅を蹴る
白風 紅
ほんとやって、痛いよ。やめてよ。
紅の親
嘘に決まっとるやろ!なんでこんなことを出来てないんぞ!この出来損ない!
白風 紅
ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。
紅の親
何に対してぞ!
白風 紅
こんな嘘つきで出来損ないに生まれてきてごめんなさい!
紅の親
くずが。
白風 紅
(ほんとなのに、、、、)
またある時
紅の親
なんでテストこんな点数しかとれんの?
白風 紅
でも頑張って70点台だよ?
紅の親
普通こんなテストなら最低でも90点台でしょ?なんでこんな簡単なテストでもそんな点数がとれないの?
白風 紅
ごめんなさい、、、、
紅の親
はぁ、早く勉強しなさい!なんのために高い金払って塾に行かせてると思ってるの?
白風 紅
ごめんなさい、、、、
白風 紅
(笑顔でいなきゃ、頑張らなきゃ、どんな人よりも優秀にならなきゃ、、、、)
白風 紅
(天才な人はいいな、いっぱい褒められて、いっぱい人が集まって、)
白風 紅
(僕も人から尊敬されたり、愛されたり、好きになってもらったりしたいな。)
ある時
白風 紅
お母さん、僕こんなことしてみたい。
紅の親
ダメよ、お金もかかるし、時間の無駄。そんなことより勉強はしたの?
白風 紅
したよ。
紅の親
もちろん、8時間したのよね?
白風 紅
ううん、、、、
紅の親
そんなのでしたって言わない。他の子はもっとしてるんだから。
白風 紅
(やっぱり僕は、他の人より劣ってるんだ、頑張らないと、運動も勉強も、何もかも。)
またある時
紅の親
やっぱりお前は可愛いな〜。
紅の妹
ありがとう。
紅の親
お前は頭が良くて運動もできていいな〜。
紅の姉
もちろん。
白風 紅
(あの2人ばっかり褒められてる、やっぱり誰も僕のこと好きじゃないんだ、、、、)
紅の親
2人とも何が欲しい?
紅の妹
これ!
紅の姉
これかな〜。
白風 紅
(あの2人だけだ、、、、親から愛されてるのは、僕、、、、生まれてきてよかったのかな、、、、)