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302号室
悟
ここで最後…
悟
ここしか希望がないんだ…
彩花
悟？
悟
彩花…なのか？
彩花
なんで、いるの…
彩花
誰が言ったの…？
悟
お前…
看護師
あ！悟さ…
彩花
看護師さん、悟を追い出してもらっていいですか？
悟
なんでだよ！俺は…
悟
俺は！お前に会いにきたんだよ！
悟
なのに、なんでお前は…
彩花
私、何かした？
悟
は？
彩花
悟に迷惑かけた？
彩花
迷惑かけてないなら来ないで。
悟
俺は、お前に話があるんだ。
悟
看護師さんは、ちょっと出てもらっていいですか
看護師
は、はい…
彩花
何よ…
彩花
私は…もう生きられない…
悟
あれは嘘だったんだな…
彩花
嘘だったよ、みんな安心したじゃん！それが狙い。
悟
じゃあ、お前は俺が死んでもいいんだな？
彩花
なんでそうなるのか分からない。
悟
俺は、前お前が好きって言ったよな？
彩花
言ってたね、私も好きだった
悟
お前が死んだら、俺はお前に会いにいく！
彩花
死ぬってこと？
彩花
やめてよ！
悟
やめない。
悟
お前が生きたら、おれも生きる。
悟
お前が死んだら、俺も死ぬ。
悟
簡単なことだ。
彩花
簡単じゃないし、、
彩花
なんでそこまでするの…？
悟
好きだから。
悟
いつまでも一緒にいたい。
悟
薬は、嘘だったんだろ？
彩花
ううん、治る可能性はあった、
彩花
でも、治らなかった。それだけ
悟
どうしたら、治る？
彩花
方法はない。
悟
じゃあ、もう死ぬしかないのか？
彩花
そうだね…
彩花
なんで、入院してるって分かったの？
悟
お前の態度っていうか、
悟
テンション。
彩花
！！
悟
旅行なのに、テンション低いわけないだろ。
彩花
やっぱり、悟はすごいね！
彩花
そういうとこ、好きだよ！
悟
俺、ちょっと聞いてくる…
彩花
え、あっちょっと…
悟
先生！
先生
あ、君は…！
悟
彩花が治る方法ってないんですか？
先生
あるさ。
悟
なら！
先生
でも、彩花さんは望んでない
悟
どういうことですか？！
先生
記憶を、無くすんだ、
悟
なんでですか？
悟
無くしても、意味無いじゃないですか！
先生
あるんだよ、
先生
彩花さんは、いじめられていて、辛かったんだ…
先生
それで、生きるのが嫌になった…それから、様子が変で、病院に行ったら寿命が短かった…
先生
という訳だけど、何か問題があるかな？
悟
いじめられていたってなんですか？
先生
知らないのかい？
悟
いじめられていたって…！あれの事なんですか？！
先生
そうだよ、よくわかったね…
悟
その記憶だけ消すことは出来ませんか？
先生
出来るんだよ。できるけど、嫌なんだって…
悟
僕から、話してみます！
悟
彩花！
彩花
何？
悟
記憶、消そう！
彩花
……
悟
やっぱり、嫌なのか？
彩花
ううん、悟のためなら、消すよ。
悟
じゃあ、記憶を消したら、話がある…
彩花
分かった！
手術後
彩花は、まだ目が覚めていない。
悟
彩花…
悟
なんで…話があるって言ったじゃん…
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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