コメント
2件
クラゲって痛みも苦しみも感じないのか…初めて知った。物語の中の水くんが言ってた通り楽しいも感じないのは悲しいね😢 手術成功して手を握るの感動した 病気って辛いけど治った後は思いっきり抱きついて幸せになってるところ見てこっちまで幸福な気持ちになった💭💕 コンテスト参加ありがとう! 気長に結果発表を待っててください!
数年前、僕が怪我した時にしょーちゃんとした約束。
今でも覚えてるよ。
「僕らはず〜っと一緒で、そして何年先も生きていこう!」
…しょーちゃんは忘れちゃったの?
-hotoke-
現在、僕は廊下を猛ダッシュ中です!! なぜって? 正解は…トイレを探してたら見事に迷いました!! 転校生だからね!我ながら仕方ないと思う!!
腕時計を見てみると、8時間29分。 担任のIf先生…だったかな?が8時30分に2年C組の前に来てって言ってたのに…!! あと5分!!
-hotoke-
僕が半べそをかきながら教室の看板を見ていく。
3年C組。3年B組。3年A組。2年C組。2年B組…
-hotoke-
1つ前の教室の前に戻り、看板を再度確認する。 2年C組。そして時計は8時30分。どうにか間に合った…!
走っていたせいで上がった息を整えていると、目の前のドアがガラガラっと開く。
If
-hotoke-
そうして僕は教室に入っていく。
教室に入ると、一斉に僕の方へ視線が集中する感覚がした。
緊張する気持ちを息と一緒に吐き出し、もう一度息を吸う。
-hotoke-
僕がいつもの何倍も元気に挨拶すると、今後クラスメイトになる人達が温かく拍手をしてくれる。 良かったぁ…第一印象は大丈夫そう。 みんながザワつく中、ある1人の声が聞こえた。
?
あれ、なんだか聞き覚えのある声…
そんなことを思っていると、If先生がいきなりこんなことを言う。
If
む、無茶ぶりじゃない…!? いきなり質問なんてされても、色々と無理だよ…!?
クラスメイト
-hotoke-
そう僕が答えると、また周りがザワつく。 良かった…変な質問じゃなくて…
クラスメイト
そうクラスメイトの子が言うと、周りが「たしかに〜」「なんでだろ?」なんてザワつく。
-hotoke-
すると、周りからは、「なるほどね〜」「俺いむくんって呼ぼうかな〜」「いむくんって響き可愛いよね」なんて声が聞こえてくる。
If
先生が指さした方向は、1番後ろの窓際から2番目。 お!当たり席だ!!
If
そう言い、教室から出て行くIf先生。
僕はすぐに指さされていた席に座る。 後ろの黒板を見ると、今日の時間割が書いてあり、1時間目は数学だった。
僕がカバンの中から数学の教科書などを出していると、横から声をかけられる。
?
?
顔を上げてみると、そこには赤髪のポンパドールをした男の子と、桃髪の少しはねっけな男の子がいた。
?
?
赤髪の子はそう言い、ニコっと明るく笑い、桃髪の子は温かく微笑む。
-hotoke-
りうら
ないこ
すると、僕はないちゃんの「しょーちゃん」という言葉に反応する。
ガタンッ
りうら
-hotoke-
ないこ
-hotoke-
ないこ
確実にそうだ。しょーちゃんはこの学校にいる!!
-hotoke-
ないこ
-hotoke-
横を向いてみると、廊下側の席は人がおらず空席。窓側の席を見てみると、そこにはふわっとした白髪の後ろ姿が。
すると、白髪はくるっとこちらを向き、紫色の瞳でこちらを見てくる。
-hotoke-
?
「あのいむくん」 傍から聞いたら意味が分からないかもしれないが、恐らく言いたかったことは、「数年前に引っ越したいむくん」だろう。
-hotoke-
そう言って、しょーちゃんに抱きつこうとするが、手を体に突き出されて止められる。
初兎
まさかしょーちゃんがそんなことを気にするとは。少し意外だった。
りうら
初兎
りうら
ないこ
ないこくんが少し食い気味に訊いてくる。
初兎
ないこ
初兎
-hotoke-
りうら
ないこ
-hotoke-
りうら
すると、しょーちゃんはりうらくんの頭にゴツンっと拳骨を食らわせる。
りうら
初兎
キーンコーンカーンコーン
すると、しょーちゃんが言った通り、チャイムが鳴り始める。
りうら
ないこ
りうらくんとないこくんは速攻自分の席に戻っていく。
横を見ると、しょーちゃんがほっとしたような顔をして、窓の方に目をやり始めた。
今何かを隠したような…
-hotoke-
すると、ガラガラっと教室のドアが開く。
数学教師
そして、僕の転校初日の授業が開始した。
-hotoke-
りうら
そうりうちゃんが笑いながら言う。
あの後、りうちゃんに「しょーちゃんからはなんて呼ばれてるの?」訊くと、「りうちゃんって呼ばれてるよ!」と返ってきたので、「りうちゃん」と呼ぶことにした。 ないちゃんも同じ理由だ。
ないこ
そう苦笑いしながら言うないちゃん。
正直自分でも驚くくらい迷った。 今日はありえないくらい移動教室が多く、移動する度に迷子になっては、りうちゃんとないちゃんに見つけ出されていたのだ。
りうら
-hotoke-
僕の元々行っていた中学校は給食だったのだが、ここはお弁当。 お母さんとお父さんはつい先週までいた音ノ町にいるので、弁当はほとんどレンチンなのだが。
ないこ
りうら
-hotoke-
りうら
りうちゃんは、少し困ったような笑みを浮かべてそう言う。
ないこ
そう言って、僕の背中を軽く叩き、しょーちゃんの方へ向かわせる。
-hotoke-
初兎
-hotoke-
初兎
その言い方は、明らかに用事があって断る人の口調ではなかったが、あまり深堀りしないことにした。
-hotoke-
そう言って、僕はりうちゃんとないちゃんの方へ。
ないこ
-hotoke-
りうら
いつもの断り方ということは、毎度りうちゃん達の誘いには断っているのだろう。
ないこ
りうら
そして、りうちゃんは教室のドアの方へ。
ないこ
そう言って、僕の手を繋ぐないちゃん。
-hotoke-
ないこ
うぐっ… 反論が思いつかない…
ないちゃんと手を繋いで屋上に来ると、そこには何組かの生徒が。
りうら
りうちゃんはそう言いながら、屋上の隅の方へ移動する。 僕達はそれについていく。
りうら
そして、りうちゃんは角に座り、ないちゃんもりうちゃんの横に座る。 僕はりうちゃんの横に座ることにした。
ないこ
-hotoke-
りうら
そんな他愛もない話をしながらお弁当を食べる。
-hotoke-
りうら
めちゃくちゃ驚いた。 昔は「数年前は人見知りという言葉を腹に置いてきたのか」というレベルで色んな人に話しかけるような人だった。
ないこ
-hotoke-
今、ないちゃんの口から衝撃的な発言がされた。 しょーちゃんが…病気…?
ないこ
-hotoke-
ないこ
知らなかった。 しょーちゃんが…病気、ましては難病だなんて。
-hotoke-
りうら
ないこ
りうら
ないこ
-hotoke-
りうら
-hotoke-
ないこ
-hotoke-
ないこ
しょーちゃんに申し訳ないことしたな…
-hotoke-
りうら
そう言って、少し困ったような笑みを浮かべ続ける。
りうら
-hotoke-
ないこ
ないちゃんはそう言い、悲しそうな顔をする。
キーンコーンカーンコーン
りうら
ないこ
すると、りうちゃんとないちゃんはいそいそと弁当を片付け始める。 僕は先に片付けていたので、急がなくて良さそう。
ないこ
そう言って、僕に手を出してくるないちゃん。 僕はその手を握り、一緒に走る。
後でしょーちゃんに言ってみよう。 「手術受けようよ」と。
放課後になり、部活に行く者や、自宅に帰る者などの話し声が聞こえてくる。
りうら
ないこ
-hotoke-
そう言って、教室から出て行くりうちゃんとないちゃんに手を振る。
-hotoke-
教室を見回してみると、しょーちゃんの姿はない。
-hotoke-
クラスメイト
-hotoke-
クラスメイト
-hotoke-
先に帰られちゃった…
クラスメイト
-hotoke-
クラスメイト
-hotoke-
そして、僕はクラスメイトの子に感謝をし、急いで教室から出ていった。
下駄箱の所に着くと、そこには靴を履き替えているしょーちゃんが。
-hotoke-
初兎
-hotoke-
僕が元気にそう言うと、しょーちゃんはクスッと笑いこう言う。
初兎
その顔がとても懐かしかった。
-hotoke-
初兎
学校を出てからは、引っ越してからの話などの他愛もない話をした。
-hotoke-
初兎
-hotoke-
僕がそう言うと、驚いた顔をする。
初兎
-hotoke-
初兎
-hotoke-
初兎
しょーちゃんは吐き捨てるようにそう言う。
?
タイミングが良いのか悪いのか、しょーちゃんは自分の家の方へ向かって行ってしまった。
ねえしょーちゃん。 昔の約束忘れちゃったの?
あれから数日が経った。 今ではクラスメイトのほとんどと仲良い自信がある。 だが、しょーちゃんとは気まずくて話せていない。
りうら
ないこ
現在は体育の授業中。 りうちゃんとないちゃんは運動神経がいいのか、最初の走り込みをすぐ終わらせてしまった。
-hotoke-
ラスト1周。 あとちょっとなので、再度気合いを入れる。
後ろを見てみると、クラスメイトが数人。 その中にしょーちゃんも混ざっていた。
すると、しょーちゃんが前に転倒する。
-hotoke-
そう思っていると、しょーちゃんはそのまま横に倒れ、体を丸くし出す。
「週に何回か身体全体が死ぬんじゃないかってくらい痛くなるって…」
-hotoke-
そして、僕は急いでしょーちゃんの方へ走る。 周りのクラスメイトは異様な目で見ているが気にしない。
しょーちゃんの元に着くと、しょーちゃんは呻き声をあげながら、身体を丸めている。 額にはじっとりとした脂汗が。
-hotoke-
初兎
悠佑
すると、グラウンドの中心から体育の先生、悠佑先生が走ってくる。
悠佑
-hotoke-
そして、悠佑先生は急いで校舎の方へ走っていく。
?
しょーちゃんの目からは涙が出ていた。 そのぐらいの痛みなのだろう。
-hotoke-
ふわっとした白髪を撫でると、しょーちゃんが痛さで閉じていた目を少し開ける。
初兎
-hotoke-
初兎
しょーちゃんは苦痛の表情を浮かべながら、申し訳なさそうにそう言う。
-hotoke-
すると、しょーちゃんは辛そうな顔をしながら、僕の方に身体を向ける。
-hotoke-
初兎
-hotoke-
すると、しょーちゃんの身体の力が抜ける。
-hotoke-
悠佑
そう言いながら、悠佑先生と保健の先生がこちらに走ってくる。
-hotoke-
保健教師
悠佑
そう言って、悠佑先生は初兎を背中に担ぎ、保健の先生と校舎へ。
僕が呆然とその様子を見ていると、グラウンドの中心からりうちゃんとないちゃんがやってくる。
りうら
-hotoke-
「海月になりたかったなぁ…」と言っていたことは、2人に言わないでおくことにした。
ないこ
りうら
りうちゃんは、校舎の方を向きながらそう言う。
-hotoke-
ないこ
りうら
そう落ち込んだ顔をしながら言う2人。
ないこ
りうら
-hotoke-
僕はおどけて敬礼ポーズをしながらそう言う。
ないこ
りうら
-hotoke-
ないこ
そんな会話をしながら、僕達は校舎の方へ戻っていく。
心の中では、しょーちゃんの言った「海月になりたかったなぁ…」という言葉が引っかかっていた。
放課後になり、すぐに保健室に向かう。
えっと…たしか保健室はこの通りだったはず…
If
-hotoke-
If
-hotoke-
If
少し他人事のようにそう言うIf先生。
-hotoke-
なんとなく聞いただけだった。 すると、If先生は難しそうな顔をする。
If
-hotoke-
If
-hotoke-
If
そう悲しそうな笑みを浮かべるIf先生。
If
-hotoke-
そして、If先生は会議室の方へ。
-hotoke-
でも、このままだったら…死んじゃうかもしれないのに…
-hotoke-
僕は急いで保健室に向かう。 下駄箱通って…保健室あった!
-hotoke-
僕は勢いよく保健室の扉を開ける。
バンッ
勢いよく開けすぎたのか、扉が大きな音をたてる。
ベットの方を見てみると、そこにしょーちゃんはおらず、窓の外を見ていた。
-hotoke-
そう声をかけると、ふわっとした白髪がこちらを振り向く。
初兎
紫の瞳に僕が映る。
-hotoke-
初兎
そう言い、ニコッと微笑むしょーちゃん。
-hotoke-
初兎
-hotoke-
するとしょーちゃんは少し俯く。
-hotoke-
初兎
しょーちゃんにそう言われ、昔の記憶を引っ張り出す。
-hotoke-
初兎
-hotoke-
どれだけ記憶を引っ張り出しても、その記憶だけは出てこない。
初兎
「海月には、痛みはもちろん、楽しいや苦しいなどの感情がないんですよ〜」
初兎
すると、僕の頭の中に、当時の記憶が蘇ってくるのと同時に、しょーちゃんが「海月になりたかったなぁ…」と言った意味がわかった。
初兎
そう言って、悲しそうにほほ笑むしょーちゃん。 そう思わせてしまうほど、しょーちゃんの6年間は、辛くて苦しいものだったのだろう。
-hotoke-
初兎
-hotoke-
僕がニコッと笑うと、しょーは目を丸くさせ、ボロボロと涙を流す。
-hotoke-
初兎
僕はしょーちゃんの背中を撫でる。
初兎
-hotoke-
初兎
ないちゃんから聞いたのだが、しょーちゃんはボールが手に当たったりしても、かなり痛いらしく、走ること以外何も出来ないらしい。 そう願うのは、ごく当たり前の事だった。
初兎
そうだ。しょーちゃんは昔から親のことが大好きで、そして、しょーちゃんの両親もしょーちゃんのことが大好きだった。
初兎
そのしょーちゃんの声は、誰かに縋るような声だった。
-hotoke-
俯いていた顔がこちらに向く。 しょーちゃんに厳しいことを言っていることは自覚している。 でもこうでもしないと、説得は難しいと思った。
-hotoke-
僕はしょーちゃんに届くように話していく。
-hotoke-
すると、しょーちゃんの顔が火が吹きそうなくらい赤くなる。 余程恥ずかしい思い出なのだろう。
初兎
-hotoke-
そう僕が言うと、しょーちゃんは思い出したような反応をする。
-hotoke-
「僕らはず〜っと一緒で、そして何年先も生きていこう!」
-hotoke-
初兎
-hotoke-
すると、しょーちゃんは目元に涙を溜めてこう言った。
初兎
あれから、泣くしょーちゃんを落ち着かせ、今は帰り道だ。
初兎
-hotoke-
初兎
そう深刻そうな顔で言うしょーちゃんを見て、僕は思わず笑ってしまう。
初兎
-hotoke-
初兎
-hotoke-
すると、しょーちゃんは驚いた顔をして、こう言った。
初兎
-hotoke-
そこからは、スムーズすぎるほどに事が進んだ。
あの後、しょーちゃんは両親に「手術を受けたい」ということを話したそう。 すると、僕の予想通り費用はとっくに貯まっていて。 次の日からは手術に向けての入院期間に入ったと、L〇NEで知らされた。
そして、今はしょーちゃんの手術中だ。
初兎ママ
僕の横で、しょーちゃんのお母さんが不安そうに待っている。
しょーちゃんのお父さんは、会社でどうしても出なければならない会議があるらしく、終わり次第すぐに来ることになっている。
僕としょーちゃんは幼馴染なので、もちろんしょーちゃんのお母さんも僕のことを知っていて。 特別に手術を待つことをOKしてくれた。
しょーちゃん…待ってるからね
ウィーン
あれから数時間後、機械的な音をたてて、手術室のドアが開く。
初兎ママ
初兎パパ
医師
そう医師が微笑みながら言うと、しょーちゃんのお母さんは膝から崩れ落ちる。
初兎パパ
初兎ママ
すると、しょーちゃんのお母さんは泣き出し、しょーちゃんのお父さんはしょーちゃんのお母さんを抱きしめて、一緒に泣いていた。
-hotoke-
僕も涙目になりながら、そう呟いた。 しょーちゃん、これからも一緒に生きていけるよ。薬なんか飲まなくたって、みんなと一緒に生きていけるようになったよ。
-hotoke-
僕は手術室の方に向きながらそう言った。
-hotoke-
僕は大きく口を開け、欠伸をする。 手術が終わってから2時間。 昨日はしょーちゃんの手術のことで頭がいっぱいになり、ほとんど寝れていなかった。
ちなみに、しょーちゃんの両親は手術後のことなどをお医者さんから聞いている。
-hotoke-
そんなことを呟いていると、布団がぴくりと動く。
-hotoke-
すかさずしょーちゃんの顔の方に目を向けてみると、しょーちゃんがゆっくり目を開けているところだった。
-hotoke-
初兎
酸素マスクをつけているので喋りにくいのか、少し不機嫌そうな顔をする。
-hotoke-
初兎
そう言いながら、ニコッと笑うしょーちゃん。
初兎
-hotoke-
初兎
少し悪い笑みを浮かべながら、そう言うしょーちゃん。 色々と軽いなぁ… そんなことを思いつつ、ベットを起こす。 怒られたらしょーちゃんのせいにしよう。
初兎
-hotoke-
初兎
-hotoke-
布団の中からしょーちゃんの手を出す。 腕には沢山の管がついていた。話を聞いたところ、これが取れるのは2週間後らしい。
-hotoke-
初兎
そして、僕は思いっきりしょーちゃんの手を握る。
初兎
-hotoke-
初兎
そう言って、懐かしそうな笑みを浮かべるしょーちゃん。 しょーちゃんからしたら、数年ぶりに人に手を握られたのだろう。
初兎
-hotoke-
初兎
そう言って笑うしょーちゃんは、昔の時のように輝いて見えた。 やっぱりしょーちゃんは笑顔が似合う。
ガラガラカラッ
すると、病院のドアが開く。 そこにはしょーちゃんの両親が。
初兎ママ
そう言って、しょーちゃんのお母さんはしょーちゃんに抱きつく。 そして、しょーちゃんのお父さんも、その上から抱きつく。
…もうそろそろ帰ろっかな。
-hotoke-
初兎
-hotoke-
僕はそう言い残して、しょーちゃんの病室から出て行った。
久しぶりにお母さんに電話かけてみよっかな。 弁当に入れられそうなおかず教えてもらおっと♪
-hotoke-
りうら
-hotoke-
ないこ
ないちゃんが呆れ笑いをしながらそう言う。
あれから2週間。 今日はしょーちゃんが学校に戻ってくる日だ。
ガラガラカラッ
教室のドアの開く音がし、そちらの方向を向いてみると、そこにはしょーちゃんが。
-hotoke-
僕は教室のドアの方へ走り、しょーちゃんに抱きつく。
初兎
-hotoke-
ギューッと抱きしめると、しょーちゃんは苦笑いをしながら、抱きしめ返してくれる。
りうら
ないこ
2人は少し困ったような顔をしてそう言う。
初兎
-hotoke-
僕はしょーちゃんの前から退く。 すると、しょーちゃんは自分の荷物を降ろし、りうちゃんとないちゃんの方へ向く。
そして、りうちゃんとないちゃんの方へ走る。
りうら
ないこ
しょーちゃんは悪い笑みを浮かべ、その勢いのままりうちゃんとないちゃんに抱きつく。
りうら
ないこ
りうちゃんとないちゃんは後ろに倒れそうになるも、ギリギリ倒れずにすんだ。
初兎
そう言い、2人にギューッと抱きつくしょーちゃん。 りうちゃんとないちゃんは驚いたのか、目を丸くし、そしてしょーちゃんを抱きしめ返す。
りうら
ないこ
初兎
そんなことをいいながら、ワイワイ騒ぐ3人。 きっと傍からみたら、僕仲間はずれにされてるやつなんだろうなぁ…w
初兎
そうニコニコしながら言うしょーちゃん。 僕はしょーちゃんの荷物を持ち、そちらへ向かう。
ないこ
りうら
初兎
-hotoke-
ないこ
りうら
初兎
-hotoke-
りうら
-hotoke-
りうら
-hotoke-
ないこ
呆れ笑いをしながら、そう言うないちゃん。
初兎
すると、しょーちゃんがそう言い、制服のポケットから縦長の紙を4枚出す。
初兎
りうら
ないこ
-hotoke-
初兎
そう言いニヤッと笑うしょーちゃん。 そう、その水族館のチケットには、昔年長の時に行った水族館の名前が書かれていた。
初兎
りうら
ないこ
りうら
ないこ
-hotoke-
りうら
初兎
ないこ
-hotoke-
初兎
りうら
ないこ
-hotoke-
あれから数日後。 今はりうちゃんとしょーちゃん、ないちゃんと一緒に水族館へ来ている。
りうら
ないこ
そんな会話をしながら、りうちゃんとないちゃんは色んな水槽を見ていく。 僕らといえば、ただ1つの水槽を眺めていた。
-hotoke-
初兎
数年前は何とも思わなかった海月が、今ではふわふわ浮かぶ月のように見えた。
-hotoke-
初兎
-hotoke-
初兎
そう言ってニコッと笑うしょーちゃん。 そんな姿を見てうるっときてしまう僕。 このままじゃ泣いちゃうっ…!!
-hotoke-
うるっときたことを隠すために、僕はしょーちゃんにそう言う。 すると、しょーちゃんはクスリと笑う。
初兎
-hotoke-
これからもしょーちゃんと、一緒に生きていく。 「海月になりたい」なんて、2度と思わせないんだからね。
この作品を読んでくださり、ありがとうございました!
「みんちょさんのコンテストに応募しよう!」と思っていたのですが、忘れっぽい性格が裏目に出てしまい… 気づいたのはコンテスト締切約1週間前という…w
たまたま土曜日に気づいたのが不幸中の幸いで(笑) 土日というたった2日間でストーリーからなんから考えましたw なので、かなり内容が薄っぺらいかと思います。本当に申し訳ない…
これでも頑張って書きましたので、楽しんで読んでいただけたなら幸いです
あ、少し余談させてください。 今回のテーマ(?)となる海月なんですが、ちゃんと漢字読めましたでしょうか? これは「海月」と書いて「くらげ」と読むのですが、この由来は、海に浮かぶ姿が月のように見えるということからなんだそう。 なので、ラストシーンの「ふわふわ浮かぶ月のように見えた」というところは、宝石にしようとして止めました(笑) 折角なら由来に基づいた方がいいかと思いましてw
まぁこんな長々と話してもアレなので、ここら辺で締めようと思います。 改めまして、ここまで読んでくださり、ありがとうございました