まだ少しだけ肌寒い風が、桜と共に私の動きを鈍くする。
九六度 八雲
高校生活本日スタート....学校と言うものほど、精神がすり減ることは無い。
九六度 八雲
こんな考えを持っているのは私だけだろう。
九六度 八雲
私の少し後ろを黄色いニコニコした仮面をし、綺麗だが変なデザインのパーカーを着ている男子だか女子だかわからない人が歩いている。鞄は学校に指定されたものなのでうちの学校の生徒だろう。
この学校は服装は自由と、少し高校としては珍しい。それ以外は至って普通だ。
九六度 八雲
学校の玄関に着き、気合いを入れ新しい生活への1歩を踏み出した。
九六度 八雲
私は教室に着くと、すぐに指定された席を見つけて座り、顔を伏せた。
クラス表の中から自分の名前を見つけて教室に向かうと言う作業がこんなにも私の精神を擦り減らすとは思わなかった。
クラス男子達
クラス女子達
私が机に顔を伏せていると教室の扉がガラガラと鳴る音と共に周りの驚くような声が聞こえた。
教室に入ってきた足音がこちらへと近ずいてきた。嫌な予感がする。
???
私の前の席で止まった足音。嫌な予感が的中し頭が痛くなる位の大声でそいつは叫んだ。
うるせー.....こいつも絡めないな...心の中でそう思うと、結局気になって顔をあげてしまった。
???
黄色いにこにこの塊で視界が埋め尽くされた。
九六度 八雲
久しぶりに女子らしい声がこいつと同じくらい大声で出た。 クラスの人間が聞く最初の私の言葉から声全てが今この声として更新されてしまった。
???
そいつはそう煽るように言いながら、私の席の前に座った。
黄色のにこにこの仮面。 後ろからよく見るとパーカーの模様はフードと背筋の辺りがラピスラズリの様な色をしており、まるでポニーテールの様になっている。背筋とフード以外は後ろから見る限りベージュ色だ。下はパーカーのサイズが大きい為見えない。1番驚いたのは、上靴が右は黒のロングブーツ、左はパーカーのフードと同じ色のショートブーツだった。
九六度 八雲
この時私はさっきの出来事なんて忘れて、何故かこいつに見とれていた。
こいつに見とれていると、再び教室のドアが開いた。すると、ガタイのいい190cm位の男が教室に入って、教卓の後ろに立った。
???先生
そこそこのイケボが教室に響くと、生徒達が、指定されていた席に座り始めた。
勝界先生
私は自己紹介と言う言葉を聞き、緊張や不安を思い出した。
プロローグ...?0章終了
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コメント
8件
普通に凄い
すごく話は、上手に出来ててとても上手だと思います。少し個人的には、ふちどりを付けたら文字が背景に化けなくていいのかなと思います
表現とかめっちゃ良き!!! 君の語彙力とセンスが欲しい…