いつもと変わらない
何の変哲もない日常
特別な何かがある訳ではない自分
"こんな日常抜け出したい"
何度、そう思っただろうか
"違う自分になれたら"
何度
何度そんな絵空事を呟いたか
でも
私はそんな
"日常" や "自分" と
突如、「お別れ」する事になった
平穏で平凡な日常は
幕を閉じたのだ
いや
"閉じさせられた"
と言った方が正しいのかもしれない
1人の、転校生との
"再会"
によって____
モヴ江
ねぇ聞いたー?
モヴ子
聞いた聞いた!それでさー...
響
響
....うるさいな
響
(今日は、やけに教室が騒がしい)
響
何かあったか......?
ガラガラッ
浦島
席着けよー
浦島
浦島
あー、さっきの騒がしさから察するに
浦島
お前らもう知ってると思うんだが
浦島
今日からこのクラスに、仲間が増える
響
響
...仲間.....転校生?
浦島
入って来ていいぞー
???
???
___皆さん、初めまして
響
.......ッ
その綺麗な純白の 長い髪を靡かせて入ってきた"彼"は
響
どこかで...会った事.......
響
見た事が....ある....?
???
今日からクラスの一員になります
冬都
冬都(とうみ)です
モヴ子
モヴ子
え!超イケメンじゃない!?
モヴ江
やば!後で話し掛けてみよーよ!
響
..........
響
とうみ、か......
昼休み
モヴ子
ねぇ、前はどこ校行ってたの~?
冬都
前は私学に通ってたよ
冬都
ただ少し事情があってね
この街に引っ越してきたんだ
この街に引っ越してきたんだ
モヴ江
そーなんだぁ
モヴ江
ねね、連絡先交換しない?
冬都
んー...またいつか、ね
モヴ江
え~!
響
響
...大人気だな
佐藤
嫉妬?(笑)
響
なわけ
響
ただうるさくて敵わないだけだ
佐藤
まぁ確かに、今日の女子は一段と
騒がしいね
騒がしいね
佐藤
あ、一応お前も女子か
響
一応な
響
ぶっちゃけ、僕を女子だと思ってる奴
この学校にほぼいないだろ
この学校にほぼいないだろ
響
大体の奴に「響(ケイ)君」って呼ばれるぞ
佐藤
その扱いをされてて違和感無いの、
シンプルにすごいよ
シンプルにすごいよ
響
まぁ元からこんな性格だしな
冬都
冬都
ねぇ
響
ところで佐藤
冬都
...君
響
呼ばれてんぞ佐藤
佐藤
多分呼ばれてるの響、お前
響
...あ、僕?
冬都
うん、君と話したいと思ってたんだ
冬都
一緒に...来てくれるかな
響
(....出来れば行きたくない
何故かって?)
何故かって?)
響
(転校生は女子との会話をわざわざ
中断、して僕の所へ来たんだ....)
中断、して僕の所へ来たんだ....)
響
(女子が怖いじゃないか...ッ)
佐藤
....(とか思ってるんだろうなぁ)
響
響
チラ
佐藤
....ニコッ(行ってこい)
響
佐藤てめぇ
響
響
仕方無い...いいよ、行こうか
モヴ江
あーあ、行っちゃった...
モヴ子
もっと話したかったのにぃ
モヴ江
ねー....響君と何話すんだろうね
モヴ子
...あ!実は幼馴染...とか!?
モヴ江
何それエモ!
美男2人幼馴染とか...最高すぎん!?
美男2人幼馴染とか...最高すぎん!?
佐藤
佐藤
...女子って案外優しいもんだなぁ...