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細い道のおじさん。

細い道のおじさん。

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第1話

♥

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2023年11月19日

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『細い道のおじさん。』

これは、つい最近の話。もちろん実話。

家族と出かける予定があったから、細い道を通った。

今日何を買おうかなとか、ほしいもの売ってるかな

などと、色々考えながら静かに一人で歩いていた。

静かだと思ったら、後ろからカラカラ…と音がする。

自転車が来てるのかもと思い、私は振り返った。

そしたら、ゆっくり自転車を押しているおじさん。

目が合うと、ニコってして笑われた。

少し不気味な人だなと思ったが、小声で

「すいません、」と言い、私は細い道を通りきった。

すると、私はいつの間にかおじさんが出てくるのを

待っていて勝手に、遅いなぁと思い込んでいた。

数秒しか待っていない。流石に遅いので、振り返ると

まさかの家族がこっちに来ていたのだ。

「ねぇ、おじさん見てない?自転車押してた人」

「見てないよ。なんで?」

あれ?と思った。確かに居たんだ。あの人は。

「さっき私の後ろにいたんだけど」

「さあ。出てこなかったの?」

「うん、そう思って振り返ったらいなくて。」

「ふーん。じゃあ戻ったんじゃないの?」

「そうなのかなぁ」

でも、待てよ。自転車を押していたんだ。

途中まで歩いてた。あの短時間で前を向きながら

後ろに戻れるおじさんなんてそう居ない。それに、

戻ってたとしても家族は見てないんだ。ほんの数秒

なのに。あの人は誰?人間だよね?じゃあ、、

笑ったのはどうして?

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