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俺は完璧でいたいだけ。








白鳥沢高校男子排球部は強豪中の強豪だ。

だけど、それはインハイ予選で途切れた。

落ちた強豪、飛べなくなった烏だとか。鳥野に負けた。

絶対王者の白鳥沢が負けた。三年生はもう引退。

「白鳥沢も落ちたなぁ、。」

「牛島さんならどうしてたんだろ、。」

三年生になり、主将になった俺は独り言を言う。





「なあ。白布。」

「あ?」

「三年生達がこっちに戻ってくるらしい。」

「嘘はやめろよ太一」

「嘘じゃねぇよ。」

「ふぅん。」

「ん。」

「それだけ」

「あっそ。じゃあな」

「おう。」

落ち着いていられる訳がなかった。

三年生が帰ってくるって事は練習の様子を見られるという事。なんて。

恥ずかしくて見せられない。








「うちに弱いスパイカーはいない。」

って牛島さんに言われた時期待されているような気がして嬉しかった。

自分を求めてくれて、完璧じゃない俺を見つけてくれて。

でも、スパイカーを弱くさせてんのは俺なんだよなッ。











三年生が来た日、俺は部活に行かなかった。完璧を求める俺は仮病を使ってでも三年生に今の自分を見られるなんて、俺の弱点でしかないから。











「あ。川西。白布ってどこいるか知ってるか?」

「知ってますよ。瀬見さん。」

「保険室にいるはずです」

「さんきゅーな」

「はい」









ガチャ



自分の中で今最も嫌な音がした。

「白布ー。いるかー。」

もちろん返事などしない。だって、自分で苦しみに入っていく必要は無いのだから。

シャァッ

「お。いた。」

あーあ。

「なんですか。瀬見さん。」

俺は布団に潜ったままそう聞いた。

「お前。部活は。?」

「仮病使って休みました。」

「正直だな笑」

「瀬見さん。」

「ん?なんだ?」

「牛島さんいますか?」

「ん?嗚呼。いるぞ?」

「絶対に呼ばないで下さいね。」

「お前それ先に言えよ。」

「は?」








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