︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎「…今日くらい…手、でも繋ぐ?」
「良いよ。繋ごっか?…ほら、」
結構付き合いは長いもので、今日は俺となかむが付き合って2年の記念日。最近、同棲を始めてデートというものが無くなり、久々のデートだ。
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎「…すげぇ…めっちゃ綺麗…。」
「どう?少し遠くに来ただけあるでしょ。」
なかむに連れられて来た場所は、遠くでも分かる、花火のようなキラキラと輝く色とりどりのイルミネーションだった。どうやらここだけでなく、近くの建物の屋上にもそれで作られた飾りはあるらしい。
そうやってずっとイルミネーションを見ていたら、彼からずっと見つめられていたのか、にこにことしてこちらに視線を向けていた。
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎「…そんなに見つめてこなくてもいいじゃん、恥ずい。」
「だって嬉しいじゃん、こんなににこにこして喜んで貰えたら。可愛いし、」
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎「…っな、馬鹿。」
「本当のこと言っただけじゃん、何も俺嘘ついてないし?」
平気でそんなことを言ってくるあたり、本当なのかもしれないが、こんなに言われてしまったら恥ずかしくてたまらないから本当にやめて欲しい。ずっとこんな話をしたくないのでそろそろ話を変えてみる。
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎「…なかむは、俺がなんか用意したって言ったら喜ぶ?」
「え、なに?しゃけからも何かあるの?」
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎「うーん…そうだな、上行ってもいい?」
「うん、勿論。」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
長い長い階段を上がり、目の前の扉を開けると、これまた素敵なもので。彼はキョロキョロと辺りを見渡すと、ゆっくりと手を引かれた。
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎「…人だかり少ないけど、いいの?」
「それがいいの。…えっと、これが俺からのプレゼント。開けてみて?」
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎「プレゼント?!、わお、まじか…嬉しい、開けるわ。」
︎︎人だかりが少ないけど良いという彼のことには少し疑問に思ったが、プレゼントにしか今は目がいかず、取り敢えずプレゼントを開けてみることにした。
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎「…え、っと。ブレスレット?」
「意味、調べてみて?」
スマホを取りだし、ブレスレット、と検索を入れると、二つ程詳しく書いてあったので、読み上げてみることにする。
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎「…ずっと一緒にいて、あなたしかいない…」
「これからも恋人でいてね、なかむ。」
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