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演じることが人一倍好きだった。
太陽のように眩しくて熱いスポットライトを浴びて、
どこかの誰かが考えたセリフを自分のことのように喋って、
最後にカーテンコールに行けば、いつだって大歓声が聞こえてきた。
これは、そんなどこにでもいて、どこにでもいないような少年と兎のちょっとした奇跡の物語。
冷や汗を拭い、舞台に出る。
今日はちょっとライトの位置が違うかもしれない。
いや、合ってる。僕の位置がいつもと違っていた。
その事実で、自然に笑みが浮かんでいた。
世界中に聞こえるように、この会場の中の人たちだけに大声でそう告げた。
______「It’s Showtime!」
「カーテンコールはカナリアを待つ、開演です!」
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