新しいセーフハウス。白くて綺麗な壁、綺麗な床、綺麗な家具達。そして殺し屋達と私。
あの事件から三日が経った。ニュースにはがくさんだけが映っていた。あの公園の事件と関係あるのでは、もしくは被害者なのではとネットにも書かれていた。だががくさんは起きないのであやふやなままだった。
真実は私達しか知らない。
「おはようございます。今日もよろしくお願いします」
「よろしく」
私はこのセーフハウスに来てから、色んな方に銃やナイフなどのことについて教わっていた。
あいつを殺すために…
「…」
「お疲れ様です。ありがとうございました」
「お疲れ」
「あのさ、ほんとにあいつのこと殺すのか?」
心配そうな顔でこちらを見てくる。本当は止めたいんだろう、私の復讐を。だけど私は決めたんだ。
「はい」
「…そっか」
私は部屋から出ようとすると、しゅうさんから腕を掴まれた。彼を見ると、涙を流していた。
「俺、あいつに助けられたんだ…」
そう言って座り、なぜか土下座をしだした。
「頼む、あいつを殺さないでくれ…」
「お前ががくを想うように俺はあいつが一番なんだ…」
「もう、大切な人を失いたくないんだ…」
私は黙ってしまった。自分の意志は強かったはずだ。 なのに私は、
「考えますね」
そう言ってしまった。彼は何度も感謝を伝える。彼を見るのが辛い。嘘をついてしまった事も含めその場がしんどかった。私は部屋を出た。
彼の口から出た言葉『もう大切な人を失いたくない』しかも彼の親は何者かに殺されている。
「親を失う辛さか」
「親に、あおさんか…」
自分の意志は強かった、復讐すると決めたんだ。だけど彼の言葉がよぎってしまう。
貴方が私の立場だったら、貴方はどの選択をするのかな。
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