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セバスチャンがボコられている間、ランダルはというと…
『ねぇ兄さん…ほんとに妊娠しない…?』
@『あぁしない。 』
『じゃあ妊婦さんってどうやって子供をお腹の中に入れてるの…?』
@『ふむ…あれは宇宙人がお腹に寄生してるだけさ。』
『…え、あれ赤ちゃんじゃないの?!』
@『そうだよ。』
『じゃあ出産って何?!』
@『その宇宙人を取り出す手術のことさ』
『じゃあ妊婦さんが出産終わりに赤ちゃん抱いてるのはなんで?』
@『出産祝いでカラスが赤ん坊を連れてくるんだ。』
『なるほど!!これでまた少し賢くなれたよ!』
@『あぁ、それでいい。』
『えへへ!もっともっと賢くなるぞ〜!』
◼『ご主人様、終わりました』
○『これで粗相を起こすことは少なくなるかと…』
@『ふむ、2人ともよくやったネ♡』
@『さぁ、こっちにおいで。撫でてあげよう』
◼『グルグル… 』
○『グルグル…』
『終わったって何が?』
@『躾だよ。見てきてごらん。』
『…酷いことしてたら承知しないからね』
@『あぁ、問題ない。』
『セバスチャン!!』
「あ…ランダル…」
『こんなに怪我して…喧嘩でもしたの?』
「あー…まぁそんなとこ…」
『ふふっ、程々にしなきゃダメだよ?』
「うん…」
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その夜
ニョン視点
日記
今日、弟さんのペット、セバスチャンさんに「お前…ほんと弱虫だな…!そんなんだからご主人に命令受けてねぇんだよ!ニェンの方が必要とされてることくらいわかってんだろ! 」と言われてしまいました…
そんなこと…私が一番わかっています…
でも私は人を傷つけることが怖いんです。
ご主人様の役には立ちたい…でも自分からするのはなんだか違う気がするんです…
ニェンさんみたいに強かったらあんなことを言われずに済んだのでしょうか…
強かったら…もっともっとご主人様の役に立てたのでしょうか…
こんな弱虫のままじゃ…いけないのでしょうか…
◼『…ニョン。ニョ…は?』
呼ばれて振り返ると困惑した顔で私を見るニェンさんが居ました。
◼『なんで泣いてんだ。腹でもいてぇのか? 』
○『…情けなくて』
◼『は?』
○『ニェンさんみたいに…ご主人様の役に立ててない私が…情けなくて…』
○『最近…人を傷つけるのが怖いっていうのは…単なる甘えに過ぎないんじゃないかと思うようになったんです…』
○『私は…出来損ないで…弱虫で…もうご主人様のお傍にいない方が…ご主人様のためになる気がして…』
○『もう…自分でもどうしたらいいかわからないんです…うっ…ぐすっ… 』
ニェンさんはそんな私を見て、私を1回殴ってきました。
◼『泣くな。お前がいつまでもそんなふうにウジウジしてるからご主人様の役に立てねぇんだよ。 』
…やっぱり、ニェンさんは強いです。
もう少し優しく慰めてくれると思ってました。でもこれもきっと甘えに過ぎないんですね…
◼『というか、オレになろうとするな。お前はオレじゃない。だからいくらお前がオレになろうとしてもなれない。絶対にな。努力するだけ無駄だ。』
◼『お前はお前だろ。オレは武力、お前は優しさだけで生きてる。それでいいじゃねぇか。逆になんの不満がある?』
…確かにニェンさんの言う通りかもしれません
私は…きっと自分を好きでいられてなかったんですね…
◼『とりあえずメソメソ泣くな。気持ちわりぃ』
○『えへへ、はい…!』
◼『お前はずっと優しいまんまでいいんだよ。お前が無理して強くなっても、喜ぶやつはいないからな。』
そう言って抱きしめてくれました。
その優しさが嬉しくて。
私はまだここに居ていいんだって思えて。
わたしはまた泣いてしまいました。
やっぱり私は泣き虫で弱虫です。
でもそんな自分が大好きです。