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目を覚ますと、そこには何処か寂しげな広大な森が広がっていた。
森は梅雨の匂いに包まれていた。
とりあえず、歩いて探索してみよう。
森を歩いていくと、地球上では存在しない植物の葉や動物の骨が落ちていた。
しばらく歩いて、歩き疲れた時人間では無いなにかが私に襲いかかってきた。
そのなにかが私の目の前まで来て攻撃しようとしてきたので、目をつぶって身構えた。
だけどなぜか痛みがない。
おそるおそる目を開けるとそこには1匹のふくろうに似たなにかと1人の女がいた。
その女は、黒というより漆黒の目と髪をした少し不気味な女だった。
「このアメティスはバディ、さっきの化け物はこいつが殺した。」
ふくろうのようななにかはアメティスという生物らしい。
「お前、このセカイのやつじゃないだろ。ここは、無垢な人間が入ってはならない禁断の森だ。このセカイのやつらならこれぐらい知ってるはずだ。」
女は不機嫌そうに言った。
「お前、バディもいないのか?」
私はゆっくりと頷いた。
「お前さっき死にかけたってのに余裕そうだな」女はさっきまで固かった顔を少し緩めた。
「名前は」
「アルダン、です」
私は少し緊張した声で言った。
「そうか、アルダンか。オレはロイ」
「アルダン、お前歳は」
「あ、14歳です」
ロイと名乗る女は驚いた顔で言った。
「14歳!?あー、まあ違う世界から来たんだもんな、」
「時間感覚も違うかも知んねえし…」
女は1人でブツブツと言った。
「あー、まあとりあえずこのセカイの説明でもするか。」
「最初に、このセカイでは全員10歳になると神童へ行きバディが与えられる。バディっていうのは生涯を共に過ごすパートナーってやつだ。」
「バディはそれぞれ形が違えば個性も違う。そして、オレのこのアメティスは探索に適したタイプだ。他は、戦闘や建築などのタイプがある。」
女はほかにも色々とこのセカイについて教えてくれた。
「最後に、お前を襲った化け物について話そうか。あいつらは、負の感情が強くなり自分をコントロール出来なくなった人間だ。」
「え、ならさっきアメティス人間を…」
女はどこか寂しげにしょうがないんだよと言った。
「自分を守る正当防衛だと思ってくれ。」
「まあ、とりあえずこんなかんじだ。アルダン帰る場所がないんだったらうち来いよ。」
「え、いいんですか?」
「おう、積もる話もあるだろうからな。それと、バディお前にもいないとこっちじゃ不便だぜ?」
「明日神童へ連れてってやるよ」