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mmmr人外パロ消されたの悲しい楽しみだったのに何でだろ?
実は鋭敏な二人ってすごいえっちなんですよね…
は〜最高!本当に最高!まじで!語彙力が消えた!ほんとに本当に面白かったし、それを上手くはめ込めているこの物語も最高!ふぅー⤴︎︎︎
めめ村クトゥルフ神話の短編集
この短編集には、クトゥルフ神話シナリオのネタバレが含まれます!
まだ見てない方は注意!!
めめぜんグドモがあまりに良すぎたので…
cpあり、解釈違い注意
その上改変まであります。ごめんなさい
*沼男は誰だ?より 母体を殺すいえめめ
(cpかもしれないし、それ未満のような)
家元は母体の首に手をかける。その手はガタガタと震えており、殺すという行為に恐怖を感じていることだろう。
「これは…誰かが…やらなくちゃいけないことでござる……」
自身に言い聞かせるように呟き、母体の病的に白い首に力を込めようとした瞬間。
「…私もやりましょう」
「っ、めめ殿!?」
墓守が家元の隣で、同じように母体の首に手をかけていた。その顔は何一ついつもと変わらない表情で、何を考えているのか分からない。
「…じゃあ、いくでござるよ」
「…はい」
「……ごめんなさい」
隣にいる芽々にすら聞こえるか怪しい声量でそう言うと、 家元と墓守は同時に首に力を込める。数秒か数分後、母体はあっけなく生物としての機能を停止した。
母体の体は崩れ落ち、ドロドロとした肉塊が溢れたかと思うと、泥へと変化していった。
「あ、ああぁぁああぁっ!」
人を殺した。手に残る母体の首の感触が、否応なしにそれを伝えてきて、罪悪感からか家元は泣き叫ぶ。
「…行きましょう家元さん。ここにいたら危ないです」
ガラガラと崩壊寸前の音を立てる室内を見て、墓守が家元に呼びかける。家元は応じるかのように涙を袖で拭うと、二人で螺旋階段を駆け上がった。
時間から1ヶ月後。テレビでは、相変わらず沼男の怪死事件について取り上げていた。 御茶屋も望月も雨宮も奪い去っていった沼男事件は、まだ家元を縛り付けていた。
ふと、墓守からの電話がかかっていることに気づく。すぐ応答すれば、聞き慣れた墓守の声が耳に届く。
「あ、家元さんですよね?雨宮さんが亡くなっていたと聞いたので…。一応電話したんですけど…」
「ああ、その通りでござる。雨宮殿は…亡くなっていたでござるよ」
「そう、ですか。……報酬、ふんだくれませんでしたね」
報酬、と言っているが、親しい人間の死に悲しんでいるのが声音でわかる。家元は精一杯の気を遣って、話題を変えた。
「あ…そういえば、めめ殿はどうしてあの時母体を一緒に殺してくれたんでござるか?」
「家元さん一人に任せるのは、流石に気が引けたので。それと…貴方と同じ咎を、背負っていきたかったからですね」
「え、それって…」
「さぁ、どうなんでしょうね?…また今度、家元さんから電話してきてください」
そう言われた後、電話は一方的に切られた。
これから前に進むのか、それともこのまま動けずにいるのか。選択肢なんて、無限に広がっている。
だけど、ただ一つ言えるのは。
きっと、二人の物語はここから始まる。
*グドモのめめぜん 地球復興中の話
めめんともりは、地球復興のために奔走していた。引力で惑星の配列を変え、水星から水を引っ張り、太陽の暖かさを取り戻す。
気の遠くなるほどな時間を要するそれは、めめんともりの精神と記憶を蝕んでいった。何故地球を復興させているのか。何故孤独に耐えているのか。
それらの疑問が身を押しつぶす前に、めめんともりは必ず熊白善に会いにいった。会えば、全てを思い出せる。彼の暖かな記憶も、未来への希望も。
そして今日もちょうど、めめんともりは熊白に会いにいっていた。
冷たい洞窟で眠る熊白の手を取り、自身の額に押し当てる。暖かな手の感触に集中し、自身に〝鋭敏な2人〟をかける。
すると、めめんともりの頭の中に、あの日々が思い浮かぶ。熊白と楽しい時間を過ごした、宝物のような日々が。
「待っててね。きっと…最高の一日まで、もう少しだから」
そう言い残して、めめんともりは洞窟を離れる。彼との最高の日のために。全てを復興させ、彼におはようと言うために。
最高の一日を過ごすのは、もう少し先のお話。
*グドモめめぜん 世界復興後の話
熊白は、柔らかな風と優しい手の感触によって再び目覚める。ゴーツウッドの巨木が、心地よい日陰を作っていた。
「…あ、起きた…?おはよう、会いたかったよ」
「…めめんともりさん…おはようございます!会いたかったですよ!」
熊白が体を起こして辺りを見渡せば、地面には柔らかい草がが青々と茂って、太陽は暖かく輝き、小鳥が歌うのが分かるだろう。
「…世界は、復興したんですね」
「まぁ、私の力は素晴らしいからね。それに、約束もしたから…」
そう言うとめめんともりは、立ち上がって熊白に手を差し出す。その顔は優しく微笑んでおり、これからの希望に満ちていた。
「行きましょう?あなたと、最高の一日を過ごすのを、ずっと…ずっと楽しみにしてたから」
「はい!」
熊白は笑顔で返事をすると、めめんともりの手を取る。二人は森を一歩一歩踏み締めるように降り、復興したイギリスの街を見渡す。
「本当に…綺麗ですね」
「私には綺麗とか綺麗じゃないとかはよく分からないんだけど……きっと、綺麗なんでしょうね」
「ええ!?本当に綺麗ですよ!」
そう言うと熊白は目を閉じて、復興した美しい星、地球に思いを馳せる。
往来を行き交う人の足音、木々のざわめく音、微かに感じる生命の息吹…。そして何より、隣で感じる愛しい人の息遣い。
その全てに、今は感謝と挨拶をしたかった。
熊白は目を閉じたまま、こう思う。
ありがとう。 今ここで生きていてくれて。
その全ての生命に感謝を。
そして、おはよう。
この地球という美しい星の全てに。
___good morning all.