帰還後、ギルドで報酬を受け取った俺はすぐに宿に向かった。
そこで俺は権能[配下強化]を試すことにした。
2人を[支配空間]から呼び出した。
「今からお前らに名前を付けようと思う。」
俺の突然の言葉に驚いた2人は
「きゅぅう?」
「はい?」
と返してきた。
「主よ、我らに名をくださるとはとてもありがたい話なのですが、なぜ突然に?」
「もう1つの権能[配下強化]を試したいんだ。」
「きゅぅう?」
「名を与えた配下を、俺のMPを使って強化することができる。」
それを聞いた2人は少し嬉しそうな顔で言ってきた。
「それは真ですか主よ。是非お願いしたい。」
「きゅうぅ!」
2人も納得してくれたのはいいが、さてどうしよう。
名前か、そうだな。
「スライムはキュウ、ゴブリンはソーゴでどうだ?」
正直我ながらこのネーミングセンスの無さは呆れるレベルだ。と思っていたが….
「きゅぅう!きゅう!」
「ソーゴ。ありがとうございます。感激です!」
「そうか、よかったよ]
何故かめっちゃ喜ばれた。
まあ本人達がいいならいいか。
それより強化だ。
「よし。試しに強化してみるか。」
「そうでした。忘れていました。」
「じゃあまずは、キュウ。こっちに来てくれ。」
「きゅーう]
よし、やるぞ。
[配下強化]
そのとき、俺のMPが一気に吸われた。
視界がゆがむ。
だが何とか耐え、強化を完了させた。
そのとき、キュウが紫色の光に包まれた。
同時に俺の意識が途絶えた。
「………じ」
「……るじ」
「主!」
っっ、俺は何を……
「主、目が覚めましたか?」
「主は強化と同時に倒れたのです。覚えていらっしゃいますか?」
そうか。俺はキュウに強化をしたところで意識を失ったのか。
「あぁ。大丈夫だ。それより強化はどうなった?」
「きゅう!」
俺は声がした方を見た。
するとそこに居たのは約3m程の大きく、恐ろしいスライムがいた。
[鑑定眼]
[キュウ(スライム・アブソーブ)Lv 5
HP 120 MP 80 残りSP 8
筋力 25 知力 20 耐久 52 俊敏 30 器用 12
スキル〜・再生C ・吸収B ・縮小E
・耐久強化D ・魔力放出C]
「やばい。めちゃくちゃ強くなってる。」
そのとき「ピコンっ」と音がなった。
~~ヘルプ~~
[スライム・アブソーブ]
大昔に1つの国を半壊させた恐ろしい魔物。
かなりやばい魔物らしい。
これは俺のMPはどれくらい消費したんだ?
「主、勝手ながら主が眠っていた間に[鑑定眼]のスキルを取り、主のMPを確認したのですが…」
「おお!よくやった。でっ、どうだった?」
ソーゴは少し言いづらそうに答えた。
「HP15/50、MP0/50になってました。」
MPの最大値が80から50に下がっているだと。
それにHPまで削られている。
「もちろんすぐに回復薬を飲まさせていただき、HPを回復させましたよ。」
「あぁ。ありがとう」
俺は固まってしまった。
キュウを少し強化しようと思っただけだったのにここまでになるとはな。
おそらく、なんの調整もせずに強化をしたことで俺の死なない程度で最大の強化をしてしまったのだろう。
次は気をつけてやらないと。
立ち上がろうとした俺にソーゴが言った。
「主よ!まだMPが回復しきってません。休んでください。」
「だがお前の強化はまだやってないだろ?」
「ありがたいですが、今日は休んでください。」
「分かった。また明日にしよう。」
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