TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

あなた達はまだ死んではいけない。【ノベルver.】

あなた達はまだ死んではいけない。【ノベルver.】

「あなた達はまだ死んではいけない。【ノベルver.】」のメインビジュアル

4

霊になってから四日が経過しました。

♥

19

2022年08月28日

シェアするシェアする
報告する


朝起きると、筋肉痛になり身体のあちこちが痛かった。


昨日ソファで雑魚寝したのが悪かったのか。


死んでも筋肉痛になるってどういうこと?


もう肉体からは離れてるってのに。


起きたものの、動くのも面倒くさいのでソファに座ったまま。


(ちゅん…ちゅんちゅん


暫くぼーっとしていると外からはすずめのさえずりが聞こえてきた。


新しい朝がやってきた。


この家は朝からとても騒がしくなるようで。


(ガチャ…


トントン「ふわぁ…。ねむ。」


一番最初にリビングに降りてきたのはトン氏だった。


眠たそうにあくびをしながらでてきた。


この間見た時よりも目の下の隈が酷くなっている気がする。


ちゃんと寝ているのだろうか。


トン氏は洗面所で顔を洗ってからキッチンに向かい、みんなの分の朝ごはんを作り始めた。


ササッと手際よく進められどんどん完成していく。


今日の朝ごはんは和食。


シッマの好きな鮭に味噌汁と白米。


漬物も少し作っているみたいだ。


The・和食みたいな感じの朝ごはんが出来上がってく。


すると、次はエミさんとロボロが起きてきた。


ロボロ「おはようさん。」


エーミール「おはようございます。」


トントン「おはよ。もうすぐご飯できるから。」


rb.em「了解!」


ロボロ「あいつら起こしてこようか?」


トントン「お願いしようかな。」


エーミール「じゃあ私もいきましょう。」


トントン「最悪叫んでもええわ笑」


どんだけ起きないの?他の人らは。


そんなに朝弱かったんだ?


トン氏がお母さんに見えてきた…。


少し興味を持ったワタシは、痛くて重たい身体を起こして二人についていく事にした。




ロボロ「それにしてもあいつらも大概やな。笑」


エーミール「そうですね。笑テストの日くらい起きたらいいですのに。」


二人は仲良く階段を上り一人一人部屋を周って起こしていく。


みんな、寝起きがなかなか酷い。


1部は普通に起きるけど、他の奴は耳の近くで叫んでやっと起きるくらいだった。


特に酷かったのは鬱だった。


一部始終を見てみようか。




(ガチャッ


ロボロ「おい鬱、いつまで寝てるんや起きろ。」


エーミール「学校に遅刻してしまいますよ?」


鬱先生「んー…あとごふん、、、。」


ロボロ「あーあ!朝からそんなん言うてたら〇〇ちゃんが悲しむんやろうなぁー?」


案外卑怯な手を使っちゃうんだ。


叫ぶように言ったロボロの声は頭に響くようで、それを知っているエミさんは耳を塞いでいた。


そんな起こし方じゃ、絶対に起きないでしょ。


そう思っていた。


(ガバッ


すごい勢いで起き上がった鬱。


鬱先生「それはだめやっ!」


だめなんだ、んでそれで起きるんや。


それで起きたことにびっくりだよ。


エーミール「私たち先に下へ降りときますからね。」


ロボロ「はよ降りてこいよー。」


鬱先生「はーい。」




これだけであれば、一見普通に見えるかもしれない。


でもこのくだりは五回くらい繰り返されてる。


さっきのロボロの発言は最終奥義らしい。


こう言うと誰でも一発で起きるんだとか。


ちゃんと一回で起きてやってよね。笑


ワタシはロボロとエミさんと一緒にリビングに戻ってきてくつろいでいた。


幽霊になったらお腹は空かなくなる。


食事やトイレもしなくていいからすごく楽。


でも眠たくはなるらしい。


暫くすると鬱が青いパジャマに身を包めてやってきた。


相当眠たいようで、足取りが重く見える。


ついでに寝癖もすごいついてる。


あちこちの方向にぴょんぴょんはねている。


今すぐにでも梳いてやりたいけど、生憎触ることができないので諦める。


トントン「じゃあ、手を合わせて…。」


トン氏の合図でパンッと九人の手が鳴らされる。


トントン「いただきます。」


all-tn「いただきます!」


さて、恒例行事の大乱闘の始まりかな…?


ワタシは彼らの楽しそうな()姿を眺める。


昨日のことなんてなかったかのように。


楽しそうにふざけて、笑いあっている。


ゾム「おらおらシャオローン!もっと食えるよなぁ?笑」


シャオロン「おいゾムぅ、朝から食害はやめてくれや…!」


コネシマ「アーッハッハッハッハッ。笑」


ショッピ「コネシマさんうるさいっす。」


トントン「程々にしたれよー?」


ロボロ「もぐもぐもぐもぐもぐもぐ。」


チーノ「エミさんエミさん!そこの醤油取ってください!」


エーミール「はいはい。零さないでくださいよ?」


鬱先生「チーノお前マジでやめてや!?洗濯すんの俺なんやからっ!」


ワイワイと楽しく朝食をとる彼らのことをソファから眺めている。


本当に、騒がしい人達だな。笑


一緒にいるだけで楽しくなる。


シャオロンの他にも今日はショッピとロボロがゾムの食害に遭っていた。


ワーワー言いながらも朝食を食べ終わり、それぞれ学校に行く準備に取りかかる。


ワタシたちの学校は少し遠く、電車で行かないといけない。


だから一秒の遅刻も許されないのだ。


そのため、二本分くらい早めに行きそこでゆっくりする。


そこからはもう彼らは学校モード。


こんなにも騒がしい普段の彼らじゃなくなる。


クールで落ち着いた雰囲気になるんだ。


切り替えの天才かな?


それだからか、女子生徒にとてもモテる。


羨ましい奴らめ。


先程の位置から一歩も動かずにソファでぼーっとそんなこともあったなぁと思い出していた。


十分くらい経った頃。


みんな勢揃いで二階から降りてきた。


制服姿のあいつら、やっぱりかっこいいなぁ。


いくら見ても見飽きない。


次々と階段から玄関に流れるように行き、家の鍵をとって外にでる。


ワタシもと思い玄関から外にでた。


ここから駅まではそう遠くない。


駅に行く時も彼らの楽しそうな会話を聞いていた。


馬鹿な話も彼らがすると面白くなる。


実況者向いてるんじゃないかな?笑


数分歩き続け駅前の信号まで来た。


ここはワタシが死んだところ。


ワタシはここでトラックに撥ねられて死んだ。


顔が広かったおかげか、道端にはたくさんの花束やお菓子、缶ジュースなどが置かれている。


ワタシの大好きなやつばっかりじゃん!


普通に嬉しいかった。


お菓子何個か持っていこうかな。


学校に行っても暇だし食べながらのんびりしとくか。


お菓子を手に取ると実物ではないが半透明になった同じ物が手で掴めた。


これもワタシが幽霊だから?


困惑していると信号が赤から青に変わった。


ここの信号が長くてよかったと、この時初めて思った。


彼らと一緒に横断歩道を渡り、駅のホールまで上がった。


彼らは何を考えているのか、まだ早いのに来ていた電車に乗り込んだ。


ワタシも慌てて乗り込み、電車に揺られる。


三十分程が経ち学校の最寄り駅に着いたので降りた。


あなた達はまだ死んではいけない。【ノベルver.】

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

19

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚