もうすぐ中間テストが始まるその時期にやって来た転校生。
青い瞳に、青いニット帽を被った少年。
rd「隣の○△中学校から転校して来ました。
らっだぁです。よろしくお願いします。」
先生が転校生の名前を黒板に書いた瞬間、頭に電撃が走るような衝撃が来た。
見覚えのある名前、聞き覚えのある声。夢で会ったあいつに似てる。
そして、どこかで会ったことがあるような感覚。
そんな彼にしばらく目に止まってしまった。そして、こう思った。
「好きだ。」と。
これが、一目惚れというやつだろうか。初めてだからよく分からない。
でも、なんとなく分かる。目を離すことができないんだ。
ずっと見ていたい、彼の姿を。ずっと聞いていたい、彼の声を。ずっとずっと、一緒にいたい。
そんな事を思っていたら、先生に何回も呼ばれていることに気付かなかった。
先生「おーい!ぺいんとぉ!」
pn「……ぁ、はいはい!なんでしょうか?」
先生「”はい”は1回だ。お前の隣にらっだぁが座るけどいいか?」
pn「あ〜…、、いいですよ。」
先生「本当か!助かる。じゃあ、らっだぁはぺいんとの席の隣な。」
rd「はい。ニコ」
好きな人が隣に座るなんて…まともに話せる自信がない。
だんだんとこっちに向かってくる足音を聞くと同時に、俺の心臓の鼓動も速くなっていった。
俺はずっとらっだぁの顔を見向きもせずに、俯いたままだった。
見たら俺が爆発しそう…これから過ごしていけるかな…なんて思ってたら、らっだぁが話しかけてきた。
rd「君が、ぺいんとくん?よろしく。ニコ」
pn「〜〜ッ!よ、よろしく…ッ///…フイッ…」
rd「……??…」
彼の微笑みで俺は顔を逸らしてしまった。
口籠った俺の返しに、彼はどのような印象を受けただろうか。
どんな風に返すのが正解なのか、俺にはよく分からなかった。これが…恋。
これが、俺にとって初めての恋。いわゆる、初恋ってやつだ。
彼のことが頭でいっぱいで、授業の内容が全く入らなかった。
昼休み、先生に「あ、そうだ。ぺいんと?」と、呼ばれた。
pn「はい、なんですか?」
先生「せっかくだから、らっだぁに学校案内してやれ。
一回見学したが、分かんないところもあるだろう。」
pn「え”ッ…スゥゥ…、俺っすか?」
先生「頼むよ〜、左隣の奴は休みだし。お前しかいないんだ。」
pn「ぁ〜…、、分かりました…。」
先生「うわ、まじで助かる!ありがとうな!おーい、らっだぁ?」
rd「はい?」
先生「ぺいんとが、学校案内してくれるらしいから、教えてもらえ。」
rd「はい、分かりました。」
先生「じゃ、よろしくなー!…」
rd「…てことで、お願いします♪」
なんと、らっだぁに学校の案内をする事になってしまった。
やばいぞ、会話を続けられる気が全くしない。こういう時、普通学級委員だろ…と心の中で愚痴を吐いた。
緊張感と若干の気まずさを持ちながら、らっだぁに学校案内を始めた。
職員室、保健室、理科室、家庭科室……気持ちを晴らすため、別の事を考えながら説明を終わらせた。
pn「とまぁ、こんな感じ……なんか、質問とかある…?」
rd「…いや、大丈夫。ありがとう、助かった!」
pn「そっか、良かった…あ、教室まで帰れそ?」
rd「あ〜…、心配だから一緒に行こ?」
pn「あぁ、いいよ。」
なんて、誘われたけど、話題がないから気まずい空気がダダ漏れ。
お互い会話も交わす事なく教室に戻ろうとした瞬間、ここで疑問が浮かび上がった。
俺は、こいつの事に見覚えがある。どっかで会った事があるのか緊張しながら聞いた。
pn「なぁ…らっだぁ。」
rd「ん?どした?」
pn「俺とお前って、どっかで会ったことある…?」
rd「…なんで?」
pn「いや…、なんとなく…。小さい頃の記憶あんまないから分からないんだ、
最初、お前がここに来たとき、見覚えがあって…間違ってたらごめんな!…」
rd「近くにさ、○△神社あるじゃん…?」
pn「え、うん…」
rd「そこで色々話そう。なんか、分かるかも…」
俺はそれを聞いた瞬間、唖然とした。
なんか分かるかも__。やっぱり、どっかで会ったことが…?
いや、でも確信はない。ここは大人しく、らっだぁの言うことに従う事としよう。
もしかしたら、本当に何か分かるかもしれない…。
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コメント
3件
うわー!めっちゃ続き気になる〜ッッッッ!!!! 話作るの上手すぎてハゲそう笑 楽しみにしてます( *´꒳`* )