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なんだ…ただの天才か← なんか色々すごい(語彙力捨てた)
あなた実は超有名作家だったりしませんよね?大丈夫ですよね?
月の光が海面に優しく降り注ぐ
海は静かに轟き
空に散りばめられた煌めく星々が、音の無い交響音を奏で
冷たい風が頬を撫でる
わたしはいつもの場所に来ていた
実家の近くにある海水浴場
元々、わたしの街の住民が少ないのもあり
この場所は、太陽が燦々と照らす暑い時期以外では滅多に人が来ないのだ
そのお陰で、今独りになれる、わたしのお気に入りの場所
静かで、冷たくて、でもどこかあたたかい
「海は危ないから砂浜に居なさい」なんて、お母さんに言われてた頃から大好きな場所
仕事でのミス
親友との喧嘩
恋人に放られた
…などの気持ちが沈んだ時
特に何も無いけど疲れた時は
決まってここに来る
会社の硝子越しの、自分も映った月よりも
家の近くにある、公園のくすんだ水よりも
高い建物に遮られ、少ししか見えない空よりも
機械から出る、暖かいだけの風よりも
何もかも綺麗に洗い流してくれる、ここが好き
だから、わたしが死ぬならここがいい
嫌な気持ちも、その気持ちを生んだわたしも
深い、深い、藍色に飲み込まれてしまいたい
でも、飲み込まれるのは今じゃなくていい
わたしがわたしに絶望した時
永遠に居られるのがここであって欲しいという
ただのわたしの望み
今、わたしがここに居るのは
光に向かって進みたいから
そんな華やかな自己解決をしてから
わたしは愛車に乗り込んだ
わたしの心に咲いたガーベラは
ここへ来るのをやめない限り、永遠に枯れない