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女子高校生、巻き込まれる

女子高校生、巻き込まれる

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22

第22話 さぁおやつの時間だ

♥

22

2024年03月11日

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「主って呼んでもらえるのって嬉しいですなぁ〜〜」

「そんなに喜ぶ事でもないでしょ」

「いや主だなんて呼ばれる機会まずないし少しでも心を許してくれた事が嬉しいんです!興奮しちゃいます!!」

「君は本当によく分からんやつだな」

「ふふふ」

クスクスと笑いながら1人と2振りで厨に向かっていく

「さて着いたぜ」

「よし今日は何にしようかな〜」

「んーあいつらの分も作るんだろ?」

「そうですねぇ…あの子達はお昼食べてないからボリューミーなのがいいかな」

「手入れしてる間にすっかり腹が減っちまったからな。なるべく胃にたまるものがいい」

「俺は甘いヤツが食べてみたい」

「甘くてボリューミー…あっホットケーキにします?」

「ほっとけーき?」

「そうです。焼いた生地にバターやメープルシロップをかけて食べるんですよ」

「なんか美味そうだな!それにしようぜ」

「了解。それじゃあ作っていきましょう」

私が気合を入れて床に立とうとすると

「待て待て待って流石に危ないから俺が支える。」

「あぁありがとうございます。まだ歩けないか」

「ごめん俺があんな事しなきゃ」

「もう大丈夫ですから、ね?それより一緒にホットケーキ作りましょ」

「うん…」

「鶴丸さんもこっち来てくださいー」

「はいはい」

「まずは手を洗いまして」

「この石鹸良い香り…」

「あぁそれ燭台切が選んでくれて、結構良いやつなんですよ」

「さすが光坊だな」

「今度二人も一緒に石鹸とか見てみます?結構種類あって迷っちゃうんですよね」

「選ぶのは任せてよ、良いの選んであげる」

「頼りになりますね〜」

わいわいとホットケーキに使う材料を台に並べていく

「材料はホットケーキミックスに…牛乳とか色々です」

「これで作れるの?」

「はい。30分あれば3人分は焼けるでしょう」

「なぁなぁ早く作ろうぜ、このはちみつとかかけてみたい!」

「はいはい作りましょうね〜」



「加州清光さん」

「加州か清光って呼んでよ堅苦しいから」

「んーじゃあ加州にします 」

「あと敬語も要らない!主なんだからもっと軽く接していいの」

「えぇー…」

「俺にも敬語はなしでいいし鶴丸でいいぜ主」

「何気に初めて主呼びしてないですか」

「…そう呼ぶタイミングが分からなかった」

「この本丸意外とコミュニケーション不器用勢多めか…?」

「まー細かい事はいいから!敬語はなし!」

「難しいですなぁ…」

「…俺だってもっと主と仲良くなりたいから」

「よっしタメで行こう仲良くしよう加州」

「急に元気になるじゃん」

「気を取り直してホットケーキ作っていくぞーーーー」


「まずこのボウルにホットケーキミックスを入れて」

「結構沢山あるね」

「これ業務用らしい」

「むせそうだ」

「耐えて耐えて」

大量のホットケーキミックスを少し大きめのボウルいっぱいに入れていく

「次は〜…」

「主ちょっとくしゃみしていいか」

「ちょっ端っこでやってきなさい!!」

鼻を抑えながら唸る鶴丸をホットケーキミックスとその他の入ったボウルの反対側に向かせてくしゃみを回避する

「主ーこれくらいでいいかな?」

「凄くいい感じ、さすが加州。手際がいいね」

「これくらいできてとーぜん」

そう言いながら頬を少し桃色に染めながらホットケーキミックスを混ぜている

「次牛乳〜卵〜」

「卵か…」

「大丈夫?割ろうか?」

「いや大丈夫だが……」

「なんかやな事でもあった?卵に」

「その…卵を割る時の加減が分からん。潰しそうになる」

「…優しくやればどうにかなるよ」

「大丈夫だろうか」

「まぁ失敗も経験していこう。誰しも慣れないうちは失敗するもの。だから成功するまで頑張ろう」

「あぁやってみよう」

「加州もやってみて」

「うん」

そう言いながら2振りとも慎重に割ろうと頑張っている。とても微笑ましいよ主は

「あっ」

ぐしゃっと聞こえたかと思ったら鶴丸の方がやはり失敗してしまったらしい

「あらら、まーじで握り潰してる。怖いな」

「卵ってなんでこんなに脆いんだ」

「大丈夫大丈夫。ほらもう一個頑張ってみよう?」

「あぁ…」

今度こそゆっくり慎重に冷や汗を流しながら鶴丸が卵を割っていく。

「できたぞ!!」

「わぁよくできました!」

「結構綺麗に割れてるじゃん」

殻は無事ではないみたいだが黄身には傷もなく割れておらず綺麗に出せている

「やればできる子だね鶴丸」

子供が初めて何かをできた時のように褒めてやると

「…流石に撫でられるのは恥ずかしいな」

無意識に撫でてしまったらしい。あまり恥ずかしがらない鶴丸が赤くなっていた

「女の裸見て何も感じないのに撫でられて恥じらいを覚えただと…」

「も、もういいだろ!!それに 仮にも君より1000年は歳上だぞ俺は!!」

「付喪神ってすげーー」

「なんでそこまで驚かないんだ…!!」

「十分驚いてるってごめんって」

元の世界の推しも1000歳とかざらにいたからそこまで驚きはしないんだよな…慣れちゃってるんだよな…

「主手が止まってるよ」

「あぁうん。次やってこう」

ホットケーキミックスを混ぜ終わったら次は焼く。

「火つけるから気を付けてね。」

「うん大丈夫だよ」

チッチッチと音を立てながら火がついていく。フライパンを温めたら油を敷いて…少し待ち…

「よし今だね」

分厚くし過ぎないようなるべく気を付けて流し込む。

「わぁ凄い」

「表面がぷつぷつって気泡ができ始めたらひっくり返し時。それまでまとっか」

「早く食べたいな」

「すぐ焼けるよ」

「なぁ主」

「なーんです」

「このほいっぷくりーむってなんだ」

「あぁそれ味見してみる?」

「あぁ!少し食べてみたい」

「あっずるい鶴丸。俺もちょうだい」

「お口開けて〜」

「あー」

ぎゅぅっとホイップクリームを絞って2振りの口に出してみると

「ん…甘いねこれ」

「甘くてふわふわで口の中ですぐ消えてしまった…もう少し食べたいな」

「できたらたっぷり乗せたげるから待ってなさいな」

「そりゃ楽しみだ」



数十分後、私達は何枚かホットケーキを量産していた

「1人何枚にしようか」

「2枚とかでいいんじゃない?」

「分かった。それじゃ加州にはこれを」

「…これ凄い分厚くない?」

「ホットケーキは分厚いほど美味しいんだよ」

「へー」

「俺も分厚いのにしてくれ」

「はいはい。そう言うと思って」

特製激厚ホットケーキを差し出す

「おぉーー!!!凄い分厚いぞこれ!!こりゃ驚きだぜ!!」

「先に机に運んでおいで〜 」

そう言いながらはしゃいでいる時だった

「あれ…主に…鶴さん!?!?それに加州くんも!?」

「あれ燭台切、起きたんですか?」

「たった今寝ぼけてた頭が目覚めたよ。何してるの」

「何ってホットケーキ作りです」

「そうじゃなくてどうしてこの二振りがここにいるのかを聞いてるの」

「いひゃい、いひゃいです。しょくだいきり」

般若になりかけそうな顔でほっぺを力強くつねられている。

「まぁまぁそんなにいじめてやるな光坊」

「鶴さん…あまり疑いたくないけどもしかして主になにかしに来たの。」

「普通なにかしに来たやつがこんな呑気にほっとけーき作ったりしないぜ光坊」

「それもそうかもだけど…」

「あ、あの…主は悪くないから!!」

「加州くん…流石に信用しきれないよ。こんな急に」

「燭台切。大丈夫ですよ。彼らとは和解してますから」

「…分かったよ。仲間になってくれるなら心強いし」

「ありがとう光坊。」

「…主に何かしたら鶴さんでも許さないよ」

「大丈夫さ。害を与えるつもりはない」

「あーもうそんな怖い顔しないでください燭台切!」

「んぐっ!?」

場の空気を和ませようと焼いておいたホットケーキを口に突っ込んでいく

「ほらほらメープルシロップとバターもありますから、糖分取りましょ糖分」

「んー!!(ちょっとー!)」


「まったくほんとに無防備に何でもかんでも連れてくるんじゃないよ」

「ごめんなさい…」

数分程だがぐちぐちと怒られてしまった

「光坊ほっとけーきも冷めてしまうからそこまでにしておこうぜ」

「そーそー温かいうちに食べさせてよ」

「…分かったよ。他の皆も起こしてくるから」

「事情説明もお願いしますーー」

「はいはい」

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