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~食堂~(朝食)

時刻は8:00

一般兵がゾロゾロと食堂へ集まる中

俺は他の幹部達が座る席へと向かう。

その道中、周りから視線を感じる。

いつもの事である。

俺は軍の最年少で、軍へ入ってすぐに皆の憧れの幹部になったのだ。

俺の幹部入りを好ましく思わない者もいる。   そういう人達の視線である。

俺は席につくと後3人自分より遅れている人がいる事に気がついた。

いつもの3人か、と少し呆れながら3人の到着を待つ。

他の幹部も同様らしく、呆れた顔をしている。


ダッダッダッダッ…!!

誰かが走ってくる音がする

その音は真っ直ぐ食堂に向かってきている

チーノ「…セ~フ!!」

コネシマ「…よっしゃあ!勝ったぁ!!」

鬱先生「…くそぉ~!後ちょっと

やったのに!!」

ロボロ「普通にアウトや!!」

幹部の1人で先程の放送をしていたロボロが、遅刻した3人を怒鳴る。

3人は軽く反省する素振りをみせ、席につく。

この光景も何回も見れば日常である。


グルッペン「よし、全員揃ったな!」

一般兵の人数報告を聞き終えた総統が合図をとる。

グルッペン「いただきます!」

グルッペン以外「いただきます!!!」



ちらほら食べ終える人が出てきた頃、隣に座っていたトントンが声をかけてきた。

トントン「ゾム、もうここには慣れたか?」

トントンは副総統 兼 秘書で、グルッペンと共にこの軍(国)をつくったという。

ゾム「……(モグモグ)」

「…ゴクン)… 大分慣れたで」

トントン「…まだ分からんことあったら誰でもええから聞けよ?」

トントン「お前は俺らの仲間になったんや やから」

ゾム「……おん」

俺の返事を聞いたトントンは食器を片付け、食堂から出て行った。

辺りを見ると俺の他に数名しかおらず、俺も急いで食事を済まし、自室へ戻った。



~ゾムの部屋~

俺は自室へ戻ってすぐに書類に取りかかった。

俺の外での仕事は基本午後(夜)で、      午後(昼)は、仮眠や、仕事に備えた準備時間にあてているため、午前に片付けなければ終わらないのだ。

ゾム「………カリカリカリ(黙」

ゾム「…………。」

ゾム「…………チッ」

ゾム「ここはどうすれば……」

ゾム(……そういえばトントンが誰でもい          いから分からないことあったら聞け       って言うとったな…)

(回想)

( トントン「お前は俺らの仲間になったんやから」 )


ゾム「………っそんなこと言うとっても実際    はあいつだって、俺の事なんか裏切る癖に…!」

ゾム「………。(チクッ)」

胸が痛む。

“ここの人達もまだ俺が新人だから優しいのだ。”                                      そう思うとまた胸が痛み、苦しくなる。


人なんて信用してはいけない。      いつか人は裏切るのだから。

ゾム「…………。」

ゾム「…ここでこの書類考えても分からないことは分からへん」

ゾム「聞きに行くしかないか……」

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