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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで
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助けた少女をおぶって彼女の家に向かって走ることおおよそ十五分。なるべく背に乗っている彼女に振動が行かないように配慮しながら走る。

もらる「次のT字路どっち?」

??「あ、右です」

もらる「わかった〜」

少女に言われたとおりT字路を右に曲がり、突き当たりまで行くとシェアハウスが見えた。彼女の話によると同級生と一緒に住んでいるらしい。

もらる「ここで大丈夫?」

??「はい!ありがとうございます」

もらる「じゃあ、ぼくはこれで。」

彼はそう言うと”空間の裂け目【ゲート】”を開き、姉が待っている商店街に戻ろうとして呼び止められた。

??「あ、せめて名前…」

もらる「…個人名は言えないけど…騎士名は『黒猫』だよ。また会えたらその名前で呼んで…あー、あと」

もらるが何か言おうとした瞬間、彼の周りに白い風が発生して一瞬だけ姿を隠す。つぎに出てきた時もらるは”性別変換魔法”を使用していた。


画像 もらる(女)「いつもは女の子だから、見間違えないように、ね?」

もらるは最後にそう言い残すとそそくさと【ゲート】に入り、姿を消した。


??「………!?」


なお、少女は最後の性別変換の理解が追いついていなかった様子だった。


もらる(女)「ふぁ〜…」

休日が終わって2日ぶりの学校に僕は、いつもどおり誰よりも早く来て日直の仕事をしていた。

もらる(女)「やっぱり学校は平和だなぁ〜」

と、いつのどおり和んでいるとクラスメイトが来始めた。最初に入ってきた二人は期待している表情で何か話していた。

クラスメイト1「なあなあ、聞いたか?」

クラ2「何を?」

クラ1「今日俺らのクラスに転校生が来るって!」

クラ2「え!?まじで?!」

クラ1「しかも12人!!」

…ちょっと、待った多すぎないか。というツッコミが出てきそうになったがなんとか堪える。

その男子2人が席についたと同時に先生が教室に入ってきた。

先生「はい!知ってるひとはいると思うけど、転入生が来ました〜!しかも12人!!」

先生が「入って〜」というと一番最初に赤毛の恐竜フードを被った男の子が入ってきた。その他にも眼帯をしている金髪の人、青の人、ヤンキーっぽい人、そして縁が会ったのだろうか昨日助けた少女もいた。そして王子、狐耳の美少年、茶毛のクールっぽい人、鮮やかな水色の髪の女の子。あからさまに頭良さそうなメガネの子、ゲーム好きそうな男の子、最後にパンツ一丁のカエル。


…カエル?……カエル!?


さすがのみんなも動揺を隠しきれなかったらしくざわついていた。

先生「…あ、皆びっくりしてると思うけど仲良くしてね」

そう言って先生は満点の笑顔を見せた。

流石、学校一の美人先生だ。さっきまでざわついていたクラスをたった一つの笑顔で和ませてしまった。そんな事を思っていると、恐竜フードを被った男の子が申し訳無さそうに

??「もうそろそろ自己紹介してもいいですか?」

と、先生に申し出て先生の慌てた様子で「あ、うん」と言った。

先生の合図が出たと同時にその子が黒板の前に立って自己紹介を始めた。


じゃぱぱ「はい!どうも皆さんこんにちわじゃぱぱでーす!恐竜のハーフでーす!」

その子に引き続き違う子も自己紹介を続ける。

どぬく「どぬくでーす!狐のハーフでーす!」

シヴァ「どうもシヴァでーす!見ての通りカエルでーす!」

うり「どうもうりでーす!ギターやってます!」

なおきり「なおきりでーす!みんなポピー⤴⤴は好き?」

えと「えとでーす。絶対にヤンキーとか言わないでね?(圧)」

のあ「のあでーす!お菓子大好きです!」

のあさんこそが昨日助けた少女だった。僕が気がついたと同時に彼女も僕に気づいたらしくお互いに手を振った。

なお、まだ自己紹介は続く。

たっつん「たっつんでーす!皆仲良くしt…」

るな「るなでーす!この十二人の中で天才代表してまーす!」

たっつん「ひどないか!?」

るな「いつもの仕返しです!」

たっつん「俺したことないで?!」

…ん?夫婦喧嘩かな?と、一瞬思ったが口にはしないでおく。

もふ「もふでーす!前の皆に取られて言うことないでーす!」

ゆあん「ゆあんでーす!エペやってる人話しかけて〜」

ヒロ「ヒロでーす!何故か小学校では王子って言われてました〜!よろしく!」

全員の自己紹介は終わったとほとんど同時に一時限目の始まりを知らせるチャイムが鳴る。

これからもっと楽しい日々なりそう、そんな予感がした。


時間は飛んで今は昼休み、僕は屋上のテラスで一人で昼食を食べていると、横に転校生が座ってきた。

??「”黒猫”さん…ですよね?」

もらる(女)「ん?あ、あの時の…のあさん、だったよね?」

のあ「はい!あ、あと、、すみません…」

もらる(女)「ん?なにが?」

のあ「皆ついて来ちゃいました…」

もらる(女)「…ってことは…?」

じゃぱぱ「つまり〜?」

ゆあん「こゆこと〜!」

〈全把握〉を使っていなかったせいで全然気づいていなかけど、ゆあんくんとじゃぱぱくんはおろか、全員がもう周囲にいたことに気づき思わずびっくりする。

もらる(女)「わっ!?びっくりした…」

じゃぱぱ「あれ?思ったよりいい反応しなかった…」

もらる(女)「…な、なんかごめん」

のあ「すみません…」

もらる(女)「ううん、楽しいチームメイトだね”カラフルピーチ”の、のあさん」

のあ「…え?ば、バレちゃいました?」

もらる(女)「まあ、ね。最初に十二人って聞いてからすぐに分かったよ。」

のあ「そ、そうですか…」

じゃぱぱ「そんなことよりさ〜」

もらる(女)「そんなことより?」

じゃぱぱ「メシ食べようぜ!」

もらる(女)「…ん?私も?」

えと「そりゃもちろん!」

るな「食べましょ!」


――――それから十五分。もらるはからぴちのメンバーと完全に打ち解けていた。

じゃぱぱ「もらるはどこか部活入ってるの?」

もらる(女)「僕は入ってないよ。でも、テニス部だけ入ったら最後、屍となって出てくるよ…」

じゃぱぱ「ふーん…ん?”僕”って言った…?」

もらる「ん?…あー、よく男の子のコスプレとかするからそのクセがついつい…」

…しくじった…と、一瞬思ったがなんとか苦しい言い訳をする。

流石にこんなのに騙されないと思うけど…

じゃぱぱ「へー、なんか意外だな〜」

えと「え!?見てみたい!」

るな「私もです!」

…結構ピュアな方々だった。

もらる「え…?ん〜、機会があったらね」

…これ以降からぴちメンバーが事あるごとにコスプレさせようとしてきたのはまた別の話。

僕とお姉ちゃんのお話

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