TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで
軍師の嫁取り

軍師の嫁取り

「軍師の嫁取り」のメインビジュアル

20

戦の前には酒席あり8

♥

49

2023年11月04日

シェアするシェアする
報告する


「そうですね、まっ、均様からすれば、少し冷たい言い方だったかもしれません。どうか、機嫌を直してくださいまし」


「いえいえ、そのようなことは……あの、そのですね」


均は、なぜ、面倒な男と、思いながらも、徐庶を優遇するのか、そして、長居出来ない麺を、とは、どういう意味合いなのかと、月英へ訊ねた。


「均様のお作りになる料理は、どれも良いお味なのです。つまり、あのお方は、今後、食事目当てに、当家へ入り浸るでしょう。何か旨い物を食わせろ、とね」


お忘れになりましたか?と、月英は続けた。


「……州牧《ちょうかん》の所へ、出入りしていると」


「あ!そういえば!」


寂れてしまった家の出ゆえに、仕官の機会を、自らの足で動いて、得ようとしていると言っていたのを、均は、思い出した。


「そうか、そうですね!あの方には、しっかり動いて頂かなければ!」


兄のあの陶酔ぶりは、徐庶《じょしょ》と友としての縁が続くということ。


月英は、徐庶経由の人脈を当てにしているのだ。


「ええ、ですから、呑気に我が家で、酒席三昧は困るのですよ」


「なるほど、なるほど。今日食べた分まで、しっかり元を取らさせてもらう、と言うことですか」


「あら、均様も、なかなか言いますわね」


ははは、ふふふ、と、二人の笑い声が重なった。


──同じ頃。


すっかり酔いが回った徐庶は、千鳥足で、外にある厠で用を足した所だった。


次は、麺が待っている。急な事なので、うどん、ぐらいだろうけれど、と、孔明に告げられて、締めには、丁度良いと、喜んでいたのだが……。


厠からの帰り、裏方、調理場らしい場所を通りかかったところ、なにやら、内がかしましい。


思わず、立ち止まり、徐庶は、漏れ聞こえてくる話に聞き耳を立てるが……。

この作品はいかがでしたか?

49

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚