こんにちは
早速どうぞ
⚠注意⚠
海日帝
死ネタです
少しグロいです
NLです
何でも許せる方のみどうぞ
『海!!』
後ろから、怒鳴り声が聞こえ、俺は嫌な予感がした。
海「……何?日帝姉さん」
日帝「お前!また、他の海軍と喧嘩をしたらしいな!」
日帝「人には、優しくしなさいと何回言えば良いんだ!」
怒っている日帝姉さんに俺は、ため息を吐く。その様子に、日帝姉さんは更に俺に説教をする。
???「まぁまぁ!落ち着こ!」
日帝の後ろから、ヒョコと顔を出してのは俺より、一つ年下の弟の空。
空「ほら!姉さんも落ち着こ!」
日帝「だが…!」
怒りを、抑えられない様子だ。俺は、頭をかきむしりながら、適当な返事を言う。
海「はいはい。今度からは、他の海軍とも仲良くするから」
日帝「コレで何回目だ!!しかも、今回喧嘩をしたのは、お前より歳下の階級の奴だったらしいな!」
日帝「とにかく、喧嘩をするな!」
その発言に、俺は何も言わずに外に出る。面倒くさいとかそんなんじゃない。
空「あ!海兄さん!」
バタン___
日帝「……はぁ」
深いため息を吐きながら、額に手を添える。海は、とにかく問題児だ。直ぐに、喧嘩を売ったりする。ソレ以外だと、真面目で優秀だし階級も高い地位に居るんだがな…。
日帝「どうしたものか……」
海は、もう少し優しさを持って欲しい……。
海「……」
海の景色を、見ながら目を細める。
俺だって、人に優しくしたい。だが、どうしてもついきつい言葉を言ってしまうんだ。
せめて、日帝姉さんの前だけは素直になりたい。優しくしたい。
海「………あーあ」
ソレに、俺が喧嘩をいつも起こすのはアイツ等が日帝姉さんの事をバカにするからだ。女性が陸軍なんて務まらないとか、弱いに決まっているとか……。
好きな人が、そんな事を陰で言われていたら、誰だって怒るだろ。
海「………」
でも……せめて、日帝姉さんだけは嫌われたくない。大好きだから。
俺は、持っては行けない恋心を抱いてしまった。姉弟なのに、まさか日帝姉さんに惚れてしまうとはな……。
海「……帰ろう」
この想いは、言わないつもりだ。恋心なんて、戦場には要らない。勝つことだけを考えないと…。
そのまま、海を暫く見た後俺はその場から去る。
ある日の事だった。その日、俺は海軍の本拠地から、呼ばれ朝早く仕事に向かった。
帰ってきた時、日帝姉さんから、突然こんな言葉を言われた。
日帝「……空が特攻に行ったらしい」
海「……そうか」
俺は、何も言わなかった。空が、特攻に行くと言う話は、随分前から聞いていた。俺は、心の底では、反対していた。だが、嬉しそうに御国の約に立てるなんて嬉しい!と発言する空に、何を言っても無駄だと気付いた。
御国の為に戦え
御国の為に敵を殺せ
御国の為に役に立て
学校でも、何回も言われた。周りの奴等も、空と日帝姉さんもソレを普通だと言っていた。
可笑しいと思っているのは俺だけだ。
海「………」
特攻隊に行くと言う事は、敵軍に突っ込みそのまま自爆をし少しでも、敵に攻撃を与える事。つまり、御国の為に死んでこいと言っている様な物だ。
海「……なぁ」
海「空は最後、何て言ってたんだ?」
日帝「………行ってきますって笑顔で言ってたぞ」
その言葉に、胸が締め付けられる様に、苦しくなった。
海「……」
俺は、日帝姉さんに顔を見られないようにし背中を向けた。
一粒の雫が俺の頬に溢れ落ちたのは秘密だ。
その後、空が敵軍の戦艦に突っ込み死亡したと言うのを聞いた。
空が死んで、数日後俺は海軍の司令官からこう言われた。
『敵軍からの海の侵略を阻止しろ』
その言葉を重く受け取り、俺は二つ返事で答えた。
その事を伝えようとしたが、日帝姉さんと喧嘩をしてしまった。
喧嘩の発端は、日帝姉さんが訓練中、左腕を怪我してしまった事から始める。
俺は、包帯を巻きながら日帝姉さんに質問を問いかける。
海「……無理するんじゃねぇよ」
日帝「……御国の為なら、コレくらいの怪我何とも無い」
その言葉に、俺は歯を食いしばる。御国の為、御国の為と言う前に、自分の命を軽く見るんじゃねぇよ。
海「……命の重さを全く理解してないんだな」
今まで、耐えてきた本音が口に出てしまった。
海「俺、日帝姉さんのそう言う自分勝手な行動が嫌いだ」
しまったと思ったが、もう遅い。
日帝「……すまん」
気まずい空気になってしまい、俺は日帝姉さんの傷の手当をした後そのまま、部屋から出て行き、自分の部屋に戻る。
その後、俺は行く当日まで日帝姉さんには言わなかった。当日の早朝に日帝姉さんに伝えた。もっと早く言えよと思ったが、あの後、当日になるまでずっとお互い無言だったし、気まずかった。
もう怒ってないとか言い過ぎたとかそんな簡単な言葉が言えない。
海「司令官の命令を頂いた」
海「敵軍からの海の侵略を阻止する」
海「だから、暫くは帰ってこれない」
日帝「……分かった」
当日になって言うなとか怒られるかと思ったが日帝姉さんは、その言葉を素直に受け入れた。
海「………じゃ、行ってくる」
日帝「…気を付けて行って来い」
そのまま、朝食を頂いた後玄関の扉を開け外に出る。
バタン____
海軍の戦艦に乗った後、ふと自分の家に日記を忘れていた事に気がついた。
俺は、素直になれない性格を治す
為に、本音を日記に全て書いていた。
だが、自分の引き出しに入れているから誰も見ないだろうと考えて、仕事に集中した。
敵軍の戦艦を見つけ、俺は部下に命令をし攻撃をするように言った。
だが、何故かは知らないが敵の戦艦は何も攻撃をしてこなかった。
海「?…」
何故だ…?と考えた次の瞬間
『アメリカ軍の戦闘機が攻めてきた!!』
突然、同期がそう言った。
海「は……?」
全く気づかなかった。海軍の本拠地からの応答は無い。
いや、そんな事を考えているよりも先に今、するべき事があるだろ!!
海「戦闘機の数は!?」
そう言った瞬間、激しい爆発音が響く。
海「!!」
窓の外を見ると戦艦から、炎が燃え上がっていた。
海「此方も攻撃をしろ!!今すぐに!!」
海「他の部下達にも伝えろ!!」
同期「あ、嗚呼!」
だが、敵軍の戦闘機は俺が思っていた想像以上に、多かった。
必死に抵抗するが、爆弾を次々に落とされ遂には、火が戦艦に広がっていった。
海「嘘だろ……」
アメリカの戦闘機が、来るなんて想定外だった。まさか、さっきの戦艦は俺達の気を引く為の囮……?
大砲が攻撃され、その大砲玉から火が出る。
もう、逃げ道が無い。
攻撃も出来ない。
海「!!」
そう言えば同期は、何処に行ったんだ……?
俺は、窓の外をもう一度見る。
海「ッ……!?」
既に、俺の部下だった奴等は敵の戦闘機の爆弾により身体が飛び散り、血まみれだった。
海「同期は!?」
窓の外から見えたのは、服に火がつきそのまま何かを叫んでいる同期が居た。火を追い払おうとするが、全く消せず身体にまで、火が燃え移っていた。
海「うッ……」
皮膚が垂れ落ち、骨や肉が少しだけ見えている同期だった人物は、断末魔を叫びそのまま倒れる。
余りの、グロさに吐きそうになった。
海「ははっ………」
膝から崩れ落ち、もう打つ手が無かった。
海「………ごめん。日帝姉さん」
俺は、最後の攻撃としてまだ、攻撃をされていない、動ける大砲を使い敵軍の戦闘機に攻撃をする。
だが、相手は高技術な戦闘機だった。スピードが早すぎて狙いにくい。
集中をし、一発一発と敵軍の戦闘機に攻撃をした。
何発か当たったが、操縦機にも火が迫ってきた。
大砲も敵の攻撃により破壊。動かなくなった。
海「…………」
嗚呼……死ぬのか……。
そう思った瞬間、敵軍の攻撃で死ぬのなら自分で死んだ方がマシだ。割れたガラスの破片を手に取り、自分の腹に添える。
海「……」
どうせ死ぬと分かっていたのなら。
日帝姉さんに、謝りたかったな……。
俺は、腹にガラスの破片を斬りつけ切腹をした。
グシャ______
日帝「は……?」
日帝「海が乗っていた戦艦が、敵軍の戦闘機により沈没した…?」
新聞を見ながら、日帝は声を失った。
昨日の朝は、いつもどうだったぞ…?
日帝「船員は!?」
新聞をまた見ると、大きくこう書かれていた
《乗っていた海軍は全滅》
日帝「そ、んな……」
日帝「う……み…」
気づけば、大量の涙が溢れ落ちた。空の時も、海には内緒で、部屋で声を押し殺して泣いていた。
日帝「ァ”ァ”ァ”!!」
新聞を握り締め悲痛な叫び声を上げた。
暫く、私はその場から動けなかった。
ふと、顔を上げ時計を見ると時刻は8時を回っていた。
日帝「……」
明日も訓練がある。早く寝ないと行けないのは分かっているが、今は辛さが勝っていた。
そのまま、フラフラと歩きながら自分の部屋に戻ろうとした時、海の部屋の隙間から明かりが見えた。
電気を消さずに、行ったのかと思い海の部屋の電気を消そうと中に入る。
電気を消した後、部屋から出ようとした瞬間、フラついていた為、海の机にぶうかる。
日帝「………」
だが、もう何も考えれなかった自分は痛さも感じず立ち上がる。
日帝「!」
すると、本の様な物が落ちておりページが捲れていた。
片付けようとしたが、そのページを拾い日記を書いていたのだろう、何かが書いていた。
日帝「!」
◯/◯
・今日も、あいつ等が日帝姉さんの事をバカにしていた。腹が立って、思わずまた顔をぶん殴ってしまった。日帝姉さんに怒られな。喧嘩はするなと言われているのに。
日帝「え…?」
海が喧嘩を起こしていたのは、私の為に怒ってくれたからなのか……?
◯/◯
・空が特攻隊に行った。何でだよ。空はまだ、16歳だぞ?俺よりも歳下何だぞ?何で、死なないと行けないんだ。何で……。
そのページは少し濡れていた。
日帝「…………」
◯/◯
・海軍の司令官から命令を頂いた。日帝姉さんに伝えようと思ったが、帰ってきた日帝姉さんは、怪我をしていた。聞けば、訓練中に怪我をしたらしい。御国の為ならコレくらい大丈夫と言う日帝姉さんについ、腹が立ってしまった。自分の命を大切にして欲しい。嫌いだなんて思っても無い事を言ってしまった。謝りたい。
日帝「海……」
◯/◯
・この日が来た。結局あの後、日帝姉さんに謝れなかったし……。任務が終わって帰ってきたら絶対、謝ろう。嗚呼…自分も空みたいに素直だったら……。ごめん。日帝姉さん…。
大好きだよ。
そこからの、ページは途切れていた。
日帝「海ッ…!!」
また、涙が溢れ出てしまった。私は、海の日記を抱き締め、その日は1日中泣きまくった。
だが、敵軍からの地獄の攻撃は終わらない。
《???》
???「さーて……」
???「次はアレを使うか……」
ニヤッと笑いながら、サングラスを掛けた高身長の男性がそう言った。
昭和20年(1945)8月6日_____
読んで下さり有り難う御座います
それでは、さようなら
コメント
3件
あれ目から水が…
海軍の性格が…ものすごく菅野さんに似てて…嬉しったです(泣)海ぃぃぃぃイイ!!!!!!😭