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紫苑に言われた言葉が耳から離れない
(俺はどうするべき?紫苑の為に何が出来る?)
正直 何も出来ることなんて無い。
素直な気持ちは紫苑の傍にずっと居たい
離れたくない…。
でも壊れていく 忘れていく
紫苑を 見続けてていられるか
自信が無いのも事実だ。
悪い方向の思考のループを抜け出せずにいる。
『れ……ん……蓮?!』佐久間と深澤が
心配そうな顔して見つめていた。
!!!( ゚д゚)ハッ!!!! 我に返り 2人を見返す。
そうだ、2人とご飯に来てたんだった。
「ゴメン…考え事してた…。」
ぬるくなったビールをグイッと飲み干した。
佐久間が顔を覗き込む。
『なんだか負のオーラ出しまくりだな。
らしくねぇぞ』
《仕方ねぇよ。絶賛恋愛中だもんな》
深澤がシタリ顔で佐久間に酒を注ぐ。
「ちょ…ちょっと ふっかさん?!」焦る蓮。
『(*^□^)ニャハハハハハハ!!!! こんなに余裕のない蓮も
久しぶりじゃね?なんか楽しいわ。でも…』
突然真面目な顔で佐久間が話し出す。
『後悔だけはするなよ。大切な人なんだろ?
蓮にこれだけ想われてるなんてその娘も
幸せだな(笑)』
新しく運ばれてきたビールを飲み喉を鳴らす。
「どうしてあげることが彼女の為になるか、
分からないんですよ……。」
蓮は先日の紫苑との会話をかいつまんで話す。
《なるほどな…》
深澤が冷酒に口をつけながらポツリと話し出す。
《まずはお前の想いから
整理するべきなんじゃねえの?
大切にしたいってことは分かってる。
一緒に居たいって気持ちもある。
でも相手の気持ちを汲み取り過ぎて
身動き取れなくなってる…。だろ?
このままだとお前がまた
倒れんじゃないかって心配だよ》
深澤の言う通りだった。
問題が解決しやっと日常が戻り
眠れるようになってきたというのに
ここ数日また眠りが浅くなりつつある。
こうして何日かおきにメンバーの誰かしらが
蓮を誘い食事に連れ回しているおかげか、
食べない事はなかった。
仕事が一段落し、オフもそれなりに貰いながら
充実した日々を過ごしていた矢先のことだった。
「佐久間くん、ふっかさん、
ありがとうございます。俺、ちゃんと考えます。
また、相談乗ってください。」
二人は屈託のない笑顔で
口を揃えてこう言った。
【もちろん!いつでも言えよ👍】
会計を済ませ、2人と別れ、歩き出した。
酒を飲んだせいもあり、冷たい風が吹く秋空でも
寒さを感じずに済んでいた。
俺はどうしたいんだろ?
ふと、近くにある公園のベンチに座り
空を見上げていた。
今日は満月 明るい月明かりに
無数の星は都会の明るさで隠れて見えない。
(まるで俺の心の中みたいだな。)
『めめ?』
ウインドブレーカーに身を包み
軽快なステップで走ってくる人が
蓮に声を掛けてくる。
「あれ?照くん?!」
『アイツらとの飲みの帰りか?』
岩本は、息を整えながらベンチの隣に腰掛けた。
「うん。さっき別れたよ。情報早いね」
『まぁな、リーダーだし(笑)。
話は聞いたよ、
……んで、お前はどうしたいの?』
「ん〜。傍に居たいとは思ってる。
でも壊れていく彼女を受け止めきれるか
正直自信が無いんだよね。」
『そんなの誰も自信なんて持てないと思うぞ。
もし、仮に俺がめめと同じ境遇になったとしても
自信なんて持てないと思う。
彼女を大切に思う気持ちだけで
突っ走って行けるほど、もう子供じゃ無いしな。
でも、それでいいんじゃないか?
支えていけるかは不安になって当然だ。
その都度悩めば良いんじゃね。
前に進めよ。
大丈夫だよ。俺らなら…』
ー1つ 俺は大事な事を忘れていた。ー
1人で背負おうとする俺の悪い癖。
迷惑をかけちゃいけないのは当然。
でも迷惑を迷惑と思わないメンバー達
俺にはそんな8人の最高の仲間がいる。
皆の頼りになる兄貴的存在の岩本
周りをよく見ていて
その都度的確なアドバイスをくれる深澤
誰より多岐に渡る知識豊富な阿部
どんな時も影ながら支えてくれる宮舘
ホントの兄弟のように心配をしてくれる渡辺
ふざけているように見えて芯の強い
しっかり者の佐久間
周りへ笑いを提供しつつ
常に俺の事を気にかける心配性の向井
弟的存在ながら芯の通った意見をもつラウール。
なんだかんだ言って個性が光るこのメンバーに
助けられ今までの困難を乗り越えてきた。
「そうだね。また迷惑かけるかもだけど、
……良いかな。」
岩本は顔をクシャッとしながら
笑顔で蓮を見つめる。
『当然!俺ら 家族だろ?』
俺 SnowManで良かったって
心から皆に感謝してる。
「ありがとう!」
蓮は新たな想いを胸に歩き出す。