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vvt軍パロ短編集

vvt軍パロ短編集

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22

仲間を探して、旅をして。

♥

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2023年08月27日

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仲間に逃がされる紫の話。


そして紫を探す5色の話。


main 紫 sub その他 水多め?






──────



?? side





nk「ほら…全部持って、無くさないようにね……じゃあ、_____」






nk「ッ逃げろ!!」






そう言う彼を後ろに、森へ走った。


「嫌だ」なんて、言えなかった。彼は自分を犠牲に逃がしてくれたのだから。


見晴らしの悪い森へ駆けた。幸い火は放たれていないから、大丈夫。


腹部に撃たれた銃弾など気にせずに。










──────


kn side




重苦しい空気感が漂う会議室。



突然α国に奇襲を仕掛けられ、何とか持ち堪えて居るがいつ終わるか分からない状況に目眩がする。



…先程、戦場に向かったシャークんからの応答は無し。


近距離部隊長を受け持つ彼は、自ら前線に出て行った。この空気感じゃ、止めようにも止められなかった。歴戦王、戦闘狂と呼ばれる程強い彼なら大丈夫だと信じたい。

いや、信じているから前線に向かう彼に対して誰も反論しなかったのだ





nk「俺も、戦場に出られたら…」



俺のズッ友はこの国の総統だから。戦場に出れば狙われるのは必然。

総統の首が跳ねれば、国も終わる。仲間思いの彼はそれを分かって居るから、戦場に出られない理由をちゃんと分かって居るから、悔しくて仕方が無いのだろう。



br「僕だって、近距離もちゃんと練習しとけばな〜…、」



彼は遠距離部隊長なだけあって、弓の扱いが非常に上手い。だから基本後衛や支援に周り、前線に出る事が少なかった。

かなり押されている今、まずは前線を押さなくてはいけない。普段、彼の役目で無い前線は流石の最高戦力でも厳しいだろう。相手はきっと、近距離の手練だ。




kr「俺も、前線行ってくる」


nk「きりやん、」




残っている俺らの中で、近距離が得意なのは恐らく彼だけ。周りの支援をしながらも前線で戦う彼は、力だけで無く頭も良い。力では近距離、遠距離部隊長の2人に追いつかずとも、自身の頭脳で戦略を立てて同レベルまで上がれるのはきっと彼の努力あってこそなのだろう。



nk「やだよ、もうこれ以上は…、」


kr「大丈夫だって。シャークんも疲れてどっかで寝てるんでしょ」



ほら、前にもあったじゃんw

なんて笑っている。仕事柄なのかどうか、周りを気にかけ、元気付ける彼に追いつくにはまだまだか。



泣きそうな表情で俯く彼は珍しかったが、その事には触れなかった。

きっと、彼は触れて欲しくないだろうから。





──────



sm side



あれから何時間経ったのだろう。

1時間も経っていないかもしれない。

ただ、俺には永遠に感じる程長かった。


次々倒れていく味方をモニター越しに、何も出来ない自分に嫌気が差す。



sm「ッあ、きりやん……!?」


モニターに映る金髪と、敵の軍服と。

一瞬、赤い血飛沫が上がったかと思えば、どちらの物か認識する前に後ろから目を隠された。



br「…これ以上は、だめだよ。」


sm「、なんで」



br「今のスマイルには、刺激が強すぎるから」



その言葉で何となく察してしまった。

もう、手遅れなのだろうか。


彼の大きく暖かい手に、手首に、自身の手を添える。

どく、どく、と脈打つ感覚に安堵した。



br「スマイル、大丈夫だから…」



ちょっとだけ、おやすみ。いい夢見てね。



その言葉を最後に、俺の意識はシャットダウンした。




──────




ふ、と目を覚まし見渡せば、横に居る総統。Nakamu。



nk「あ、スマイル…起きた?」


sm「……うん、起きた。」



ちょっと、そんな泣きそうな顔しないでよね…、と優しく微笑む彼はもう、見れないのかもしれない。



nk「スマイルに、お願いがあるの。」



sm「…俺に、出来るなら」


nk「出来るよ、大丈夫。」





──────



nk side




nk「これ…」


sm「しろっぽ、?」


nk「そう」


彼に渡したのは、しっぽ。いつも皆が付けてる色違いの、通称しろっぽ。

建国したばっかの時に俺が「お揃いの何か欲しくない?アクセサリーとか」って自作して、今の今まで付けていたしろっぽ。



nk「シャークんのは多分、きりやんが回収してくれたのかな」


nk「きんときが2人の分回収してくれて。」


nk「きんときとBroooockは最初から置いて行ったよ」



それと、俺の。

リングに通した5つのしろっぽを、彼に差し出す。



sm「なん、で」



nk「スマイルだけでも、逃げて。ここは危ない」


sm「一緒に行こうよ、ねぇ」



出来ないよ、スマイル。



nk「2人で逃げるのはリスクも高いし、時間も稼げない。」



sm「なら、Nakamuが…」



nk「総統の俺に対して、情報部隊長のスマイルは殆ど顔が割れていない。」



__だからスマイルしか居ないの。





sm「……分か、っ…た」


nk「ありがとう。」






nk「ほら…全部持って」



そう言って、再度リングを彼に差し出せば、今度は受け取ってくれた。



nk「無くさないようにね……」


sm「無くさねぇよ…」




nk「じゃあ、」




近くで、爆発音と銃の発砲音。




ドアが、蹴破られる音。





nk「ッ逃げろ!!」




彼をダクトへ逃がす。これでいいんだ。これで。





mb「居たぞ!!総統だ!」



あぁ、もう死ぬのかな。


もっと、彼らと話したかった。遊びたかった。いつも見たいにバカやって、それがずっと続けば良かったのに。


最後くらいは夢を見させてよね。

叶うはずのない夢を妄想して、更にその夢は遠くなって行く。


痛みを覚悟して目を瞑った。







いくら待っても、痛みは来なかった。


その代わり…










mb「あ゙…ッッ」





敵兵の断末魔が響く。













──────


kr side




kr「間に、合った…、?」



目の前には数時間前に話していたはずの彼。

もう何日も会っていなかった様な感覚に陥るが、そんな事より生きて会えた喜びの方が強かった。



nk「きりやん…」


sh「俺らも居るよ」


kn「皆生きてる」



nk「みんな、」


br「Nakamu、大丈夫…?」



次々に言葉を零す俺らに安堵した様な表情から打って変わって、泣きそうな彼を見て分かった。


ここに来る前、Broooockから教えてもらった。この部屋にスマイルとNakamuを置いて来たと。


スマイルが居ない。そして、開いたダクト。




nk「俺ッ……スマイル、1人にしちゃった」




…少しばかり、遅過ぎた様だ。







──────


sm side



森を抜け、見知らぬ街へ出る。


街の雰囲気的に離国、β国だろうか。


β国。白尾国から見て、α国の真反対にある国。

α国とβ国は同盟を組んでいたはずだから、ここにいる限りは大丈夫と見て良いだろう。

ただ顔が割れていないとは言え、見つかるのも時間の問題…か。



生きなくてはならない。


sm「あいつらの分まで…」



わざわざ情報管理室に来て、俺を気にかけてくれたBroooock。


自分から真っ先に名乗り出て、前線へ出向いたシャークん。


それの後を追うように、前線へと向かったきりやん。


2人のしろっぽを回収しに行き、その後戦場に行ったきんとき。


命懸けで俺を逃がしてくれたNakamu。



…いや、きっと彼奴らなら生きてる。大丈夫。


大丈夫、大丈夫って、自己暗示を掛ける。


そうでもしないとやって行けないから。







──────



br side




sh『どこにも居ねぇ…』


br「早く見つけてあげないとなのに」



あれから数ヶ月。未だ1人逃がされたスマイルを探し、様々な国へ回った、が…この国には居ないみたい。




kn『あの…紫目に茶髪の人見てません?』


mb『…すいません、見てないです…』


kn『…ですよね、ありがとうございます』



kn『やっぱ駄目だった』


kr『この国には居ないかな〜』


直ぐに情報の伝達が出来るようにインカムを繋いで居るが、何処も何の手掛かりも無しに今日の探索も終了。

夜遅くにやっても暗くて見つかる物も見つかんないし。




nk『一旦、あそこの公園集合で…』


br「はーい」



ぷつ、とインカムを切って広場へ向かう。

この国の探索初日から集合場所にしている、かなり広い公園。最早広場。






br「…ついた、けど…まだ誰も居ないか〜」


偶々公園の近くに居たから数分で着いた。やはりまだ誰も来ていない。


公園を見渡しても、遊んでる子供はもう家に帰っている時間だからか声もしない。



br「…あ、?」




1人、ベンチに座ってる人。

何処と無く雰囲気が彼っぽくて。


淡い期待を抱いて話し掛けてみようと立ち上がる。




br「あ、の…?」



ばっ、と顔をあげた彼の顔を見て、間違えるはずが無かった。



sm「ぶるーく…?」


br「スマイル…スマイルだよね、?」


sm「ッ…ぅ、ん…Broooock…」





まさかの再開に、思わず彼を抱き締めた。



br「よかった、生きていてくれて良かった」


sm「俺も…生きてる、って…信じて良かった、」





kn「Broooock?何して…ッ?」



sm「っあ…きんとき、?」


kn「すまいる…スマイルッッ」



丁度来たらしい彼も僕同様に抱き着いて、お互いに泣いていた。



sm「、他のみんなは、」


kn「…生きてるよ」


sm「ほんと、?」


br「うん。ほんと…もうすぐ皆来るよ」



kr「おーい集合場所こっちだって、……っ」


ほら、来たよ。


sm「ぇへ、きりやん…」


kr「な、え?スマイル?」


br「AHAHAw きりやんおもしろーいw」


kr「いや…ぇ?」


混乱するよねぇ分かる。




sh「…よ。」


kn「ぅゎ、後ろから来んなw」


sh「わりぃw …スマイル久しぶり」


sm「…久しぶり、?」


kr「おま…なんか反応薄くない?」


sh「そら、絶対会えるって思ってたし…?w」


だとしても反応薄いよ〜…反応楽しみだったのにw




nk「皆なんの話してる…の、」


sm「…Nakamu」


nk「……すまいる…」



nk「…スマイル、ごめんね」


sm「、なにが」


nk「俺があの時、逃がしちゃったから…1人にさせてごめん」


sm「別に、また会えたから…全然いいよ」




sm「それより、全員生きて出会えたんだから…これ。」





──────



nk side





そう言って彼が差し出したのは、俺達5人のしろっぽ。あの時、俺が差し出した時と同じように。


いつも持ち歩いてたんだと思うと嬉しくて、同時に1人にさせてしまった事の罪悪感も感じて。


何故、今。逢えたのか分からない事だらけだけど。






生きて再会出来た喜びを心に___。









──────



2:51~4:43という夜中に書いたとは思えない出来ですね。終わりの方が納得行きませんが、展開がこれ以上思いつかないのでいいでしょう。


感動系を目指して書いたのですが何か「これじゃない」感は凄いです。タイトルから考えたので仕方ないっちゃ仕方ないんですがね。


こんな駄文に満足してくれたら嬉しいです。

満足しなかったら他の神作者様を見に行って下さい。

この作品はいかがでしたか?

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コメント

3

ユーザー

ねぇ泣いちゃうんですけど?!なんだっけ…あの…brさんの「これ以上は過激すぎるから」的な言葉はまじで!!ほんとに!!あのさ!!うぁ〜…ってなったよね!!(?)

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