こんばんは、三月が始まってしまいましたね。そろそろ季節の変わり目です、体調にお気をつけください。
四季の内ひとつである春、変化の季節といわれています。桜咲く春、出会いの春、別れの春。皆様の今年の春は如何なるものになりますでしょうか?
巷ではブルーロックが流行り始めたということで、気軽に小説を投稿できるこちらのサイトでなら、と自分が昨年の春から世間に広めたくて広めたくてうずうずしていた凛冴と士冴(龍冴)を書く為に筆を動かしてみようと思います。
皆様、こちら二つのカプは非常によろしいですよ
とりあえず凛冴から・・・
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・凛冴(作者の嗜好により監禁されちゃってる冴くん)
・謎軸
・アニメ勢ネタバレ等色々あり
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以前、まだ兄が日本を出ていない時、俺の友人とふと会った事がある。兄は友人を見るなり口角をゆるりと上げて、かたちの良い唇からものを言った。
「どうも、愚弟がお世話になってるようで。よく凛から話は聞いてる」
その時はとにかく兄が友人を気に入ってくれたのなんのと、嬉しくて仕方がなかったから気にしなかったが、はて、ぐてい、とはどういう事だろう。
ぐてい、愚弟。
ぐるぐると漢字を思い出すように記憶を辿ると、愚弟。ああ、これか。と納得いく漢字と出会う。
さてこれが不思議なもので、愚弟を紡ぐ漢字二文字の中にひとつ、愚か。頭の足りない、未熟という意味合いを持ったものがある。兄は俺を愚かと言った?いや、彼は俺とサッカーをしようと言った。天才である、彼が、俺に。なら、兄が本当に思っていることはどっち?
…兄ちゃん
「辞書でひいてみたら”相手に敬意を示すためにへりくだって弟を言う言葉”って書いてあったけど。兄ちゃんは俺を使ってまでアイツに敬意を示したかったか?な訳ねえだろ」
「凛、落ち着け。あのな、日本の挨拶ってのはアレが普通だろ。ひとの為に謙遜すんのが普通。そんなに自分を使われたのが癪に障ったか?」
冴は落ち着きはらった様子で目の前の弟を宥めでもしているようだ。ジャラリと重い音を響かせる足枷を足首にはめ、黒々とした布の遮蔽物を目に巻いていなければ、ほっこり癒される理想の兄弟像だっただろう。
誰もが見て分かるような、典型的な”監禁されている”姿でさえなければ。
「……そうだよな、兄ちゃん。ねえ兄ちゃん」
「どうした?」
まるで弟が目を隠し、相手の愛に浸かっているようだ。愛に縋って、狂って、本来の姿から歪めた愛を、そうだとしてそのまま受け取っていた。
「じゃあ兄ちゃんが、潔のことをストライカーとして褒めたのも、”謙遜”?あのとき俺を褒めずにアイツを褒めたのは、試合で一番活躍した俺より、本当にアイツの方が上手く見えたから?」
きっと今の凛には、不愉快で、面倒さを顔に滲ませている冴のかんばせですら愛おしいものに見えているだろう。なにせ、世界で一番大切で、愛しているひとだから。
自分が盲目的なら、兄にも目隠しを巻いてお互いにお互いしか感じられないようにすればいい。
世界一のストライカーとして活躍するのが兄と自分じゃないのなら、二度と日の光を浴びさせず一生ふたりでいればいい。
「………お前はどう思う?凛」
冴の問いに、凛は昔兄がそうしたように、口角をゆるりと上げて笑う。
「もう一度俺と兄ちゃんで夢を見るか、この部屋で兄ちゃんと暮らし続けるなら?」
ひく、と命を懸けたデスゲームの結末が全員死だった時みたいに、面白いくらい冴の口端が引き攣った。過去の自分が、一体何をしたと思い返したくなるくらいに弟が、自らの為に、おかしくなっている。
「俺はどっちだって幸せだから兄ちゃんが選んで。」
ふふと緩めた凛の頬は柔く赤色に染まる。
「どっちがいい?」
本能的に後ろに後退った冴の背に冷たい壁があたる。
「にいちゃん」
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もしかして:自己責任
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攻めくんから受けくんへの圧倒的クソデカ感情のあるカプが大好きです。BLL創作を始めて書いたので口調がおかしいところ、解釈が違うところ等多々あると思います。よければ「ここはもっとこうであるべき」、「ここがよかった」など感想頂けるとうれしいです。
こちらの連載はすべて読み切りの予定です。
次回は士冴、凛冴、凪玲のどれかです、いつか書きます。
コメント
5件
続き待ってます! 最高でした😭
とてもいいノベルでした!!( ̳- ·̫ - ̳ˆ )◞❤︎