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先生
ぼーっと、大学の講義を聞く
って言っても、話なんて全部、 右から左に流れてるけど
ボク
ボクが好きだったことなんて、 何もない
君の存在と、2人でしていた“旅”が、 ボクの全てだったから
一応、それなりの大学には入ったけど
キーンコーンカーンコーン……
先生
チャイムを合図に、講義が終わる
ボク
今日はバイトのシフトも入ってない
だからといって、やりたいこともない
ボク
中学の頃は、入学したての時に、 クラスメイトになった子が話しかけて きたことがあった
その子とは仲良くなって、 友達にもなった
それで、この人ならと思って…… してしまったんだ、君との“旅”の話を
「実はボク……」
そう切り出して、全て話してしまった
話し終えた後、何故かめちゃくちゃに バカにされて……そして、その子は ボクから離れていった
さらにそれだけじゃ収まらず、 “旅”の話をみんなに言いふらされて とうとういじめの対象になった
ボク
あれ以来、ボクは友達を作っていない
人に話しかけられても、ある程度 距離を保って接している
ボク
荷物をリュックに仕舞って、 それを背負って立ち上がる
そのまま、逃げるように教室を出た
テレビ
そんなニュースを耳にしたのは、 バスに乗って帰って、なんとなく テレビをつけた時
“自殺の名所”と言われている崖で、 また1人誰かが飛び降りたらしい
ボク
ボクも、何度か考えたことがある
君は昔、ボクのせいで死んでしまった
だから、ボクも死のうって
君がいなきゃ、生きてる意味なんて ボクになかったから
だけど、どうしても死ぬまでには 至れなくて
ボクが臆病だから
考えるだけ考えて、行動には移さない
……ボクは、君がいなきゃ 何もできないんだ
ボク
君がいなくなって少しして、 あれが恋だったことに気づいて
でも、もう遅くて
出来るなら、もう一度君に会いたい
会って、気持ちを伝えたい
片思いでも良い、振られても良いから
ただ、君に会いたい
ボク
君
ボク
君
君
ボク
ボク
君
ボク
プシュッ
ボク
君
ボク
ゴクッ
ボク
ボク
君
ボク
君
ボク
君
君
ボク