そこから僕は 一人になった
百々さんや母さんの 親戚には 「 いつでも頼っていいからね 」 なんて言われたけど
青
( 頼れるわけないじゃん…っ、笑 )
血が繋がってないし
会うのなんて正月くらい
青
( そんな人に )
青
( 「 頼って 」かぁ… )
青
( 今は無理かもなぁ…笑 )
料理も掃除も 洗濯も食器洗いも 家事全般、百々さんに 叩き込まれたおかげで 全部できる。
青
( でも、料理は… )
青
( 味がしないや…、笑 )
青
…百々さん、母さん……ッ
青
……寂しいよ…笑
青
( あ、こう言ってる場合じゃないんだ )
青
…勉強しなきゃ……
青
母さんの夢…叶えるために…
青
( …これが、大学付属の中高一貫校… )
青
( 僕は外部入学だからきっと友達は出来ないな )
青
( …どうでもいいか )
青
( でもせめて、人前では明るい人を演じよう )
ドンッ!!
青
おわっ?!
紫
いてて…、
紫
あ!すみません!!
青
あ、いえいえ、笑
青
って……
青
君、病院でもぶつかった…?笑
紫
え…あ、青さん…、?!
青
え、、なんで僕の名前知って…笑
青
僕、君に名前教えたっけ?笑
紫
え、?!あ、いや、!
紫
君、!病院内で有名だったんだよ、?!
青
有名…?
青
どうして、?笑
紫
だってほぼ毎日、お見舞いに来てたじゃん
青
あぁ…、
青
( 百々さんと母さんの… )
青
そうだったんだぁ笑
青
変な意味で有名なのかと思っちゃったじゃん笑
紫
……青さん、
紫
無理に笑わなくていいよ?
紫
泣いていいんだよ?笑
青
……そんなこと言われたら、っ…
青
泣いちゃうじゃん…ッ、ポロポロ
紫
俺の母さんね、
紫
…百々、くんの担当医で…院長…だった…
青
担当医で院長…、?!
紫
そう
紫
だから、百々くんのお葬式にも出たんだ
紫
その時言ってた、
紫
「 青くんが泣いてなかった 」
紫
「 まるで、人に迷惑をかけないように平然を装ってるみたい 」
紫
って、
青
ッッ……、
青
…僕は、百々さんに拾われた…ッ
青
百々さんに迷惑ばかりかけてきて…、
青
だから、せめて、迷惑かけないように笑って見送った…
青
僕が心残りになったら、嫌…だったから、笑
紫
…そっか、
紫
でもきっと、迷惑じゃない
紫
親は子供を心配してなんぼだよ?笑
紫
それに、百々さんは優しいし!笑
青
…会ったこと…あるの、?
紫
うん、ある
紫
喋ったこともあるよ、
青
えっ?!
紫
でもね、その時話すことは他愛ない話で楽しかった
紫
その時に青さんのことも知ったんだよ!笑
青
僕のこと…、?
紫
うん!
紫
「 心配性でウザくって 」とか言って笑ってたけど
紫
すっごく、楽しそうな顔だったよ笑
青
………笑
青
百々さんらしいや笑
紫
そうだね、笑
紫
百々さんは本当に、最後の最後まで自分を貫き通したね、笑
青
……ところでさ、
紫
ん?
青
昇降口…ってどこ、?
紫
………え、
青
外部入学者が僕たち二人しか居ないみたいなんだけど…笑
紫
……絶賛、俺ら迷子中、??
青
…うん、
先生
碧柳と、神代……だよな
先生
ちょっと着いてこい
青
あ、、分かりました……
紫
……( なんかしたっけ? )