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あの夏の空は青く広く、
焼けつくような太陽の熱も
彼さえいれば苦じゃなかった。
柔らかな笑顔が近くにあるだけで、
私はとても幸せで。
だから、
この夏の先もずっと一緒にいたい。
彼と過ごした時間を、
彼がいた夏を
私は、失いたくない。
***
昨夜のことを思い出し、私はにやけそうになる口を引き結んだ。
水樹先輩
真奈
ー高校に入学して少しだった頃ー
爽やかな初夏の風が吹く学校の屋上で、私たちは出会った。
真奈
真奈
水樹先輩
真奈
真奈
と謝る私に、ソーダ水のような空を見上げながら言った。
水樹先輩
真奈
真奈
マイペースなそんな彼との再会は、
1年の秋に入った生徒会。
真奈
水樹先輩
真奈
水樹先輩
水樹先輩
水樹先輩
首を傾けて手を差し伸べた先輩は、
眼差しに笑みをのせ、名前を教えてくれた。
それからの、生徒会のみんなと過ごす日々は、
笑ったりケンカしたりと、夏のように目まぐるしくも楽しい日々だった。