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僕の嘘は君の過去だった

僕の嘘は君の過去だった

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3

戻ってきた僕の日常

♥

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2019年11月05日

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岡崎絢也

ちょっと待ってよ!

お母さん

どうしたの?

岡崎絢也

一緒に…住むって…正気なの?

お母さん

もちろん!嬉しくてたまらないわ!女の子が家に居るなんて最高ね!それに、この子は絢也の良さを分かってるんだから!

岡崎絢也

…まじかよ…

坂本愛花

あ、名前…言ってなかったよね!私は坂本愛花!よろしくお願いします!!

お母さん

あら!いい名前ねぇ。ところで、愛花ちゃんのご家族はどうするの?

坂本愛花

家族…いません!

お母さん

…え?いない?

坂本愛花

私、産まれて直ぐに両親に捨てられて…それで、里親に育てられました。でも…6歳の時交通事故でお母さんもお父さんも亡くなりました…

お母さん

そうだったの…?ごめんなさいね、辛かったでしょうに、思い出させてしまって

坂本愛花

大丈夫です!

お母さん

でも、両親が亡くなってしまってからどうやって過ごしていたの?

坂本愛花

施設で過ごしてました。でも…だけど…追い出されてしまって。実は、私の居た施設、勝手に知らない人と関わってはいけない決まりで。私が手紙を送り続けて居る人がいるってバレて追い出されたんです

お母さん

まぁ。それじゃ、うちの子のせいってこと?

坂本愛花

いいえ!私が勝手に送り付けてただけなので

これからどうなることか…

岡崎絢也

はぁ…

とんでもないやつが家に来たものだ。

こんなんじゃ安心して休むことも出来ない

コンコンッ

坂本愛花

絢也〜!入っていい?

なぜ呼び捨て?

岡崎絢也

呼び捨てを許した覚えはない

坂本愛花

あはは。ほんとに頭硬いねぇ。

岡崎絢也

あんまり言ってると部屋入れないよ?

坂本愛花

ごめんごめん、入るよ

とうとう僕は小学生以来初めて部屋に女子を入れた

岡崎絢也

で?なんか用?

坂本愛花

あのさ…私のこと全く知らない?

岡崎絢也

知らないよ

坂本愛花

そっか…覚えてないよね…

岡崎絢也

…?僕と君は何か関わりがあったの?

坂本愛花

昔っていうか…なんて言うか…その…

坂本愛花

私たちが、運命の恋をしていたって言ったら驚く?

岡崎絢也

…は?

僕はちんぷんかんぷんなことを言う彼女をしばらく見つめた

僕は、この顔に覚えはない

けど…どこか懐かしさを感じている気がする…

岡崎絢也

驚きもしないよ。そんなことありえない

坂本愛花

だよね〜…あはは…ごめんね。いきなり家に居候させて貰っちゃって

岡崎絢也

大丈夫。だって君、ここしか居場所ないだろ?それに…

岡崎絢也

なんか…僕は、若干コミュ障だけど、君には普通に会話ができる。作り話なんかしなくても━━━━━━━━━━━━━━━

坂本愛花

ほんとに?良かった…て、学校では作り話をして会話をしてるの??

岡崎絢也

してるって言うか、してた

坂本愛花

…?

岡崎絢也

僕、今日、バレたんだ

岡崎絢也

作り話をしていたのが。それで、モテるために面白い作り話を作ってたってクラスの男子に言われちゃって…話しかけられなくなったし、避けられるようになった

坂本愛花

そんなことだけで…?

僕は驚いた

そんなことと言うほど小さなことじゃないだろう

岡崎絢也

そんなことって…大きなことだろ

坂本愛花

そんなの…作り話って言わないだけでみんな嘘は着いてるよ

坂本愛花

私だって、遊びに誘われた時、金欠を隠すために用事があるって嘘ついて断ったこと何回もあったんだから。施設に入る前の話ね?

岡崎絢也

そうなの…?みんな嘘は着くの…?

坂本愛花

うん。まぁ、つかない人もいるけど、ほとんどの人は嘘着いたことあるよ

岡崎絢也

そうなのか…

坂本愛花

自分を責めないでよね。…私は…いいと思う

岡崎絢也

何が?

坂本愛花

会話を弾ませようとして面白い作り話を聞かせてあげてたんでしょ?優しいじゃん!みんなのことを考えての行動でしょ?

岡崎絢也

別に…考えてるわけじゃないよ。僕が会話に入るにはそうするしかなかった

坂本愛花

でも…だけど、絢也は優しいよ

岡崎絢也

だから。呼び捨てを許した覚えはない

坂本愛花

ごめんごめん。なんて呼べばいいの?

岡崎絢也

岡崎さんとか絢也くん、絢也さんとかじゃない?

坂本愛花

じゃないって…じゃあ、絢也くんって呼ぶね

坂本愛花

あのさ…絢也くんは前世の記憶がある人がいたらキモイと思う?

岡崎絢也

思わないよ。信じ難い話だけどね。

坂本愛花

そっか…やっぱり優しいよ、絢也くん

坂本愛花

じゃあ、そろそろ寝るね。お邪魔しました!!

彼女が部屋を出ていったあとも僕は彼女と認識があったのか思い出そうとしていた

なのに…何も思い出せない

岡崎絢也

今日はもう…寝るか

僕は彼女を思い出せないまま眠りについた

岡崎絢也

おはよう

僕が朝起きてリビングへ行くと、いつも通りの朝食が並んでいた

彼女が家にいること以外はいつも通りだ

坂本愛花

おはよぉ〜!絢也くんの家の朝食美味しいね!

お母さん

おはよう。今日はいつもより少し起きるの遅かったわね

お父さん

おはよう。

岡崎絢也

あれ?父さん、まだ会社行ってなかったの?

お父さん

あぁ。父さんも愛花ちゃんと話してから行こうと思ってな

岡崎絢也

ふーん…

僕はなんだか傷ついた

母さんや父さんは僕よりあいつの方が大切なのだろうか

俺は彼女と一緒に登校させられた

坂本愛花

ねぇねぇ!学校行くの久々なんだけどさ!学校って楽しい??

岡崎絢也

僕にそれを聞く?楽しくないよ

坂本愛花

あっ、そうか。でも、待ってて!私が解決してあげるからね!!

岡崎絢也

変なことしないでね

坂本愛花

大丈夫だって!

僕は勢いよく背中を叩かれた

坂本愛花

で!昨日聞くの忘れたんだけど…好きな人とかいるの?!

岡崎絢也

いるわけないだろ

坂本愛花

えー、つまんないの

岡崎絢也

つまんなくて結構

僕はなんでか、心が暖かかった

僕が女子と2人で登校してきたことは直ぐに広まった

クラスメイトC

おい、てめぇ!どういうことだ!転校生にも面白い作り話をしたのかよ!モテない陰キャは何をしてもモテねぇんだよ。いい加減にしろよなてめぇ!( ∩'-' )=͟͟͞͞⊃ )´д`)ドゥクシ👊🏽

まただ。また勘違いされて殴られた

辞めてくれよ…殴られる度に思い出すんだよ…あの出来事を…

坂本愛花

暴力振るうなんてサイテー!!

教室に響いた声は彼女だった

岡崎絢也

えっと…坂本さ…

坂本愛花

愛花さんって呼べばいいよ!あのさぁ。作り話はそんなにダメなこと?

クラスメイトC

…え?いや、ダメって言うか…モテるために…

坂本愛花

モテるために絢也くんはやってるの?そう言ったの?

クラスメイトC

言われてはいないけど…それしかねえだろ…?

坂…いや、愛花さんが顔が整っていることもあってか、クラスメイトCも焦っている

坂本愛花

絢也くん。あなたは、モテるために作り話をしてたの?

岡崎絢也

違う…僕が会話に入るためには作り話を…嘘をつくしかなかったから…

坂本愛花

ほらね。勝手に勘違いして暴力振るうとか、本当に信じられない!!

クラスメイトC

う…

坂本愛花

謝りなよ!

クラスメイトC

ご…ゴメン…

岡崎絢也

大丈夫

ゆりか先生

坂本さん。先に自己紹介しようか

坂本愛花

あっ!先生居たんですね

坂本愛花

私の名前は坂本愛花!誕生日は4月20日です。絵と文字を書くのが好きです!!普段はこんなに怖くないので仲良くしてもらえると嬉しいです。これからよろしくお願いします!!

クラスメイトA

よろしくねー

クラスメイトB

よろしく〜、さっきかっこよかったよ!

クラスメイトE

可愛ー!顔整ってんな!

教室のあちこちで歓声があがった

こうして僕は、愛花さんのおかげで前の日常に戻ることが出来た

僕の嘘は君の過去だった

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