コメント
0件
生徒会長
水樹先輩
水樹先輩
真奈
真奈
生徒会という枠を超え、休日も集まるくらいに仲がよかった。
移りゆく季節を、生徒会活動を通して水樹先輩と一緒に過ごすうちに、私は自分の気持ちを自覚した。
真奈
先月、夏休みに入る前。
3年生である水樹先輩が、次の夏には学園にいないことが寂しくてたまらなくなった私は、思わずこぼしていた。
真奈
夕暮れのオレンジに染まる生徒会室でふたりきり、
書記の仕事をしながらそっと肩を落とした私に、
水樹先輩
真奈
そう感じて切なくなり、気を落としていると、
水樹先輩
水樹先輩
水樹先輩
はにかみながら告げられて、私は破顔し大きくうなずいた。
真奈
約束の時間まで、あと5分。
待ち合わせ場所となっている映画館の前に先輩の姿はまだない。
今日の日付は8月31日。
夏休みが終わる直前なのか、今日の映画館は夏休み初めの頃のにぎやかさが薄れ落ちていた。
真奈
真奈
真奈
デートだって、ちゃんとしたものは今日が初めてだ。
真奈
真奈
真奈
ため息を吐き出す。
約束の時間から3時間が過ぎて、私はまだ、待ち合わせの場所に立っていた。
水樹先輩は来ていない。
スマホに連絡もない。
LINEで先輩に話しかけてみても、反応は何もなかった。
メッセージは既読にすらなっていない。
真奈
真奈
真奈
真奈
真奈
そんなふうに考えながらも、先輩が来るのをまだ期待して待っていた。
日が暮れても、
夜空に星が瞬くようになっても、
水樹先輩が姿を見せることはなかった。