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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで

ドサッ

「おい!返事をしてくれ!」

「誰か!救急車!」

「大丈夫か!」

「おい!!おい!!」

「玲花!玲花!!」

私を、呼ぶ声… 誰、だろう。

目が開けられない。 痛みとかもよくわからない。 今の私、結構やばい…?

なんとか…目を……。

私はとりあえず今出る 力を振り絞って 重い瞼を開けた。

玲花

うっ………

空はひどく晴れていた。 太陽の光で目が焦げてしまいそうだ。

仁さん

!!

仁さん

玲花!

玲花

…!

玲花

仁…さん…?

仁さん

喋るんじゃない!

仁さん

今は自分の命を優先するんだ!

玲花

なん、で……

玲花

うぅっ!

仁さん

おい!玲花!玲花!!

また、目の前が真っ暗に なってしまった。

私どうなるのかな?

……意識が、やば、い。

「玲花…本当に…すま…ん」

「…失礼する。」

ん?誰かの声?

…もしかしてこの声って、!

チュッ

玲花

…!!

玲花

(ここはっ…!)

玲花

…んっ、!?

仁さん

ッ…。

仁さん

………ぷはっ、

仁さん

これで…よし。

玲花

………

玲花

…へ?

仁さん

………ん?

玲花

……あ、、、あぁぁっ、、?

玲花

じじじじじじ仁さん!?

仁さん

玲花!?

玲花

今…私に何ををををを…!?

…この状況で動揺しない人は 普通に考えていないだろう。 だって目が覚めたら、

接吻……されていたのだから。

仁さん

………。

玲花

…。

真面目に理解が追いつかない。

仁さん

………………。

玲花

……。

仁さん

…誤解だ。許してくれ………。

玲花

玲花

いやなにが誤解なんですか!?

玲花

いやっ…んえ!?今っ…今ぁ!!

玲花

きっ、、、キs

仁さん

それ以上喋るな……

仁さんの顔は真っ赤だ。 ゆでだこみたい。 でも今はそれどころじゃない。

玲花

なんで、!?え、なんで!?

仁さん

説明だ!!説明させてくれ!!
もう隠さないから!!

玲花

いや…そんなこと言われましても!?

仁さん

お願いだ!頼むから…

ガララッッ

玲花

!?

広香

玲花、大丈夫かな…『悲』

明美

だよね……って、目覚めてる!?!?『驚』

広香

本当だ!?!?『驚』

仁さん

玲花の友達…か?

玲花

はい。同じ高校の子です。

明美

っていうかその男……

明美

……。『固』

広香

……。『考』

明美

目…見えない……男……

広香

え、?
もしかして……?

明美

あ、、あ、、

明美

お前かぁぁぁぁぁ!!

玲花

どっ、怒鳴らないで…💦

明美

二重の意味でめっちゃビビって絶賛思考停止中だわ!!

明美

っていうか結構イケメンだなぁおい!『驚』

仁さん

…え、私ですか!?

明美

アンタ以外に誰がいんのよ!!

玲花

ちょ、明美…言葉使い!!💦

広香

っていうかなんか2人とも顔真っ赤じゃない?なんかあったの??『嬉』

明美

それ思った!

仁さん

!?

玲花

いや!!な、なにもないから!大丈夫だから!!!気にしないで!

仁さん

はい!大丈夫ですので…

仁さん

そんなことより玲花も友達とお話ししたいだろう!それじゃあ私はこれで!

広香

えぇ〜けっちぃなぁ

明美

逃げるなぁぁ『楽』

仁さん

逃げてないです!断じて!!
それじゃあ!!!

仁さん

…また明日も来ますので。

玲花

ガララッピシャッ!

広香

あ〜あ行っちゃった〜

明美

でも明日も来るって!よかったねぇ玲花ぁ

玲花

はへ………。

明美

wwww

広香

青春しやがってぇ!w『悔』

…これは青春と言えるのだろうか。 「目が覚めたら 好きかどうかもわからない男に 接吻されていた。」これは、 青春なのだろうか?

広香

退院してから問い詰めるからな!!『嬉』

玲花

…今回ばかりは問い詰めないでっ………

明美

顔真っ赤だねぇ〜
相当びっくりしちゃう展開があったんだなぁ『嬉』

玲花

うるさい…

広香

あははっ
玲花が乙女になってる…『幸』

この後のことは全く覚えていない。 仁さんと接吻をしたという事実に 全部持ってかれていた。

広香

それじゃ今日は帰るね『嬉』
明日、楽しみだねぇ(*^^*)

玲花

からかわないで!

明美

はいはいちゃんと睡眠とってよ〜!『悔』

ガララッッ

2人とも帰ってしまった。 …本当に明日、 仁さんは来るのだろうか。 常識的に考えてすっごい 気まずいはずなのに、 来るのだろうか?

そして何時に来るのだろうか? 今、その時間までに髪を 整えたりしておこうかと 一瞬考えてしまった自分に 少し驚いている。

確かに仁さんは 目が見えないけれど 「本当は見えているんじゃないか」 と思ってしまうほど勘が鋭いからだ。

次の日…

玲花

あぁ〜…眠い。

時刻はまだ朝の7時30分。 朝には強い方だと思って いたのだが、 この日は意外と自分は 朝には弱いと思い知らされた 日だった。

ガララッ

玲花

!?!?

仁さん

すまん。驚かせてしまった…。

玲花

仁さん!?

玲花

いきなり入ってこないでください!
そのっ…まだ寝起きだし!髪とかも整えてないんで!!

仁さん

玲花はそんなことしなくても綺麗だから大丈夫だ。そして人は見た目じゃない。

玲花

そんなこと言って!!昨日のことを無かったことにするつもりですか!!

仁さん

それは違う!そういうつもりではない。

玲花

じゃあなんで!昨日!

玲花

私に!…そのっ、

玲花

接吻!!したんですか!!!

仁さん

ちょっ、声が大きい!
他の人に聞こえたら変な誤解を招いてしまう。

玲花

本当のことですからね!!

仁さん

う……

玲花

説明してください!
もう隠さないんですよね!

仁さん

わかった、わかったから…。

仁さんは気まずいような 顔を浮かべながらも、 ゆっくりと話し出した。 …私としては早く 話して欲しいけど、まぁ 許してやろう。

仁さん

信じてもらえるかわからないけどね。

仁さん

…私はね、事故で目が見えなくなってしまったその日から、

"人の不幸"

仁さん

を見る…っていうか、感じることができる体質になってしまったんだ。

玲花

…え?
人の、不幸?

仁さん

あぁ。不幸っていっても、内容はわからない。その人がどれだけ今不幸なのかがわかるだけだ。

仁さん

だから、私が他の人と雰囲気が違うのはあながち間違ってはいないと思うんだ。

玲花

だからって…!
その体質と接吻をすることになんの関係性があるんですか!

仁さん

そのっ…私の曾祖母が、まだ私が幼かった頃にした会話を思い出したんだ。

玲花

曾祖母って…仁さんのひいおばあさんってこと?

仁さん

あぁ。そうだ。

玲花

…なにを話したの?

仁さん

それはな、

これは、私の曾祖母が まだ元気で、一緒に公園へ 散歩に行った時のこと。

曾祖母

仁はすごいねぇ。

仁(5歳)

え?なんで?

曾祖母

仁は目が見えなくとも、常に前を向いている。

曾祖母

まるで"新しい世界"が見えているかのように。

仁(5歳)

…新しい世界って?

曾祖母

はははっ、それはわからない。

仁(5歳)

???

曾祖母

ごめんね。まだちょっぴり難しかったかな。ひいばぁちゃん、変なこと言っちゃったね。

曾祖母

でももしその新しい世界が見えて、そして誰かが苦しんでいたら、

曾祖母

そん時は仁が助けてやるんだぞ^ ^

仁(5歳)

うーん…よくわからないけど…どうやったら助けられるの?

曾祖母

接吻だ。

仁(5歳)

せっぷ…?
なに?それ

曾祖母

ちゅーだよ。ちゅー。

仁(5歳)

え!ちゅー!?

仁(5歳)

やめてよ!!そんな!

曾祖母

ははははっ

曾祖母

でも言い伝えではそう言われてるんだよ。

仁(5歳)

嘘だ!!絶対嘘だぁ!

曾祖母

まぁ、いつかこれが本当だったとわかる時がくるさ。

曾祖母

…私にはわかる。仁には見えている。

仁さん

ってことがあったんだ。

玲花

仁さんのひいおばあちゃんには見抜かれてたってこと?

玲花

仁さんの能力が。

仁さん

まぁ…多分そうだろうな。

仁さん

なんでわかったか。その"世界"が曾祖母にも見えていたのか。その質問を聞く前に、あの人は眠りについてしまった…。

玲花

…。

仁さん

しかも正直うろ覚えだったし…
その言っていたことが本当なのかはもちろん、もともとそれを言ったのかもわからなかった。

仁さん

でもやらないに越したことはないと思ってな…

玲花

まぁそうですけど…

仁さん

本当にすまん…下心とかそういうのは全くなかったんだ…許してくれ…

玲花

…。
まぁ、今回は許します。

玲花

仁さんのおかげで目が覚めたかもしれないてすし。

仁さん

ほんっっとうにすまなかった……

玲花

もういいですよ。

玲花

それと、話は少し変わるんですが、

仁さん


どうした?

玲花

…なんで私の名前知ってるんですか。

玲花

よくよく考えたら階段から落ちた時から当たり前かのように私の名前呼んでるじゃないですか。

玲花

そういえば私の名前教えてなかったなぁって。

仁さん

え?あぁ、

仁さん

玲花が階段から落ちた際に鞄から学生手帳を拝見させてもらったんだ。

玲花

え?どうしてですか?
まぁいいですけど…

仁さん

名前を呼べば反応すると思ってな。

仁さん

あの時は私も必死だったんだ。

玲花

笑笑

仁さん

笑うな!本当に焦ったんだからな!

……そしてその時、

ガララァッ

いきなり、扉が思いっきり 開いた。

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