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テラーノベル(Teller Novel)

土方影歳

おい!風間、アイツは何者だ!?

風間千尋

私にもさっぱりですが、自らを"鬼"と名乗っていました。

土方影歳

鬼?

風間千尋

はい、厨二病なんでしょうか?

土方影歳

お前、ほんと辛口だな

風間千尋

そんな事より、土方先生!沖田先輩がッ!

土方が沖田の方へ視線を向ける

土方影歳

おい、総!しっかりしろ!

天霧

???2

おうおう、どうだった?まさか先公達が真選組だったとはなァ。
で?殺ったのか?

天霧千里

ギリギリで邪魔が入った

天霧はニヤケながら言う

それを見て男が

???2

ご機嫌だなぁ、いい事でもあったか?

天霧千里

…風間家の女鬼に会った

???2

風間家の女鬼?それってよォ、今の頭領の奥方様か?

天霧千里

…いや、その娘の"風間千尋"だ

???2

は?風間千尋?

天霧千里

なんだ、不知火翔、文句でもあるのか?

男の名前

"不知火翔"

不知火翔

あ?いや、別に?
(おいおい、天霧の奴、風間千尋の事気に入っちまってんじゃねぇか!嘘だろ、おい!千秋とお前の姉貴に怒鳴られんの俺なんだよッ!嘘だと言え!!!)

千秋

鈴鹿千秋

???

千秋の鋭い勘が働いた

???

姫様?どうかなさいましたか?

鈴鹿千秋

誰かが私達の噂をしている気がしてね。
不知火辺りかしら……クソ兄貴

???

姫様、口が悪いですよ?仮にも不知火は姫様の兄上なのですから。

鈴鹿千秋

あんな奴と血を分けた兄妹なんて御免蒙りたいわ

???

姫様~…

鈴鹿千秋

私には千尋ちゃんと花菊が居ればそれでいいの

女の名前

"天霧花菊"

天霧花菊

ありがとうございます、姫様

血を吐き倒れた沖田が運ばれ、真選組の幹部達が集まってきた

『千尋!』

藤堂平次

大丈夫か?千尋!

永倉新一

怪我はねぇか?!

風間千尋

はい、大丈夫ですよ?
皆さんは…?

原田右之助

俺たちもねぇよ。かすり傷ではあるがな

伊庭三郎

重症なのは沖田くんだけですか…君に何も無くてよかったです、千尋ちゃん。

山崎努

皆さん、おつかれの所申し上げます。

斎藤肇(はじめ)

…山崎か、何だ…

山崎努

ここに囚われていた生徒達ですが、全員が羅刹になっていた模様です

原田右之助

えぐい事する奴も居たもんだ…

土方影歳

とにかく引き上げるぞ

それから数日が経ち、ある日の放課後

永倉新一

なぁ!千尋ちゃんッ!やっぱマネージャーなんて勿体ねぇよ!

藤堂平次

そーそー!だからさ!お前も、一緒に剣道しようぜッ!

風間千尋

え…でも、私……

反応に困り

鈴鹿千秋

ちょっと!千尋ちゃんが困ってるじゃないッ!

永倉新一

千秋ちゃん!お前さんは千尋ちゃんの剣の腕前知らねぇからそんな事言えるんだ!

藤堂平次

そーだぞ!千尋はすげぇ強いんだかんなッ!

鈴鹿千秋

千尋が嫌だって言ってるんだから無理に勧める必要は無いでしょ!?

3人が言い合いを始める

風間千尋

あ、千秋…皆さん、落ち着いて?

斎藤肇(はじめ)

無理に止めると怪我をする事になるぞ…
ここは放って置いた方が身のためだ

横から斎藤が助言をする

そして我慢の限界が来たのか土方が怒鳴る

土方影歳

てめぇら…さっきから黙ってりゃ、言い合いばっかしやがって!部活に集中しろ!

永倉新一

鬼だぁ~!鬼の土方ぁ~

土方影歳

てめぇ…新一!!!

永倉が逃げ回り、土方がそれを追いかける

風間千尋

…鬼……

あの夜、天霧に言われた"鬼"と言う言葉を思い出し、呟く

鈴鹿千秋

千尋ちゃん?どうかした?

風間千尋

あッ、ううん?なんでもない

風間千尋

……ねぇ千秋ちゃん

鈴鹿千秋

ん?

風間千尋

千秋ちゃんはさ、鬼って居ると思う?

鈴鹿千秋

!!!…千尋ちゃん、それをどこで?

思い当たる節があるような反応を見せた千秋を見て、千尋が察する

風間千尋

!……千秋ちゃんは鬼を知ってるの?

鈴鹿千秋

……ごめん、それは言えないわ

鈴鹿千秋

あ、えっと、迎えが来たみたいッ!
またあしたねッ!

千秋は話から逃げるように急いで帰って行く

風間千尋

………

学校が終わり、屯所に帰って来て居た

屯所

沖田総(はじめ)

千尋ちゃん、帰ってたんだ~。おかえり

風間千尋

沖田先輩、起きていて大丈夫なんですか?

沖田総(はじめ)

君、大袈裟すぎるよ。
医者も打ち所が少し悪かっただけで命に別状はないって言ってたでしょ?

風間千尋

でも、まだ傷が治った訳じゃないですよね?

沖田総(はじめ)

…君さ、どっちが本当の君なの?

風間千尋

え?…どっち?と言うのは?

沖田総(はじめ)

あの日の夜、君は僕に"黙れ"って言った。
それにあの男相手に臆してなかった。
普段の君とは驚くほど違ってたよね?

風間千尋

それは…口が勝手に…

沖田総(はじめ)

君は、なんなの?

風間千尋

…何と言われましても、普通の"人間"です

沖田総(はじめ)

…ふ~ん、ま、いいけどさ?

風間千尋

とりあえず沖田先輩は寝てくださいッ!
寝ないと気絶させますからねッ

原田右之助

千尋~、料理手伝ってくれ〜

台所の方から原田が叫ぶ

風間千尋

わかりましたッ!

大きな声で返事をし、

風間千尋

では、失礼しますね?

そう言うと、台所へと向かう

沖田総(はじめ)

"普通"の人間…か

千尋の背中を見送りながら呟く。

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