数分後

ごめんシヴァさん。

君の記憶喪失を利用して。

本当に悪いと思ってる。

でも。

俺は弱いから。

君を手に入れるには。

これしかなかった。

恋人同士やったんよ。

ごめん。

こんなの嘘だ。

でも。

君が好きでどうしようもないんだ。

許してなんて…言えないな。

これは嘘じゃない。

記憶がなくなる前は

きっと嫌われてただろうけど。

胸が苦しくなった。

好きと言ってくれてる君を

騙すなんて。

…俺は最低だな。

何だか暗い。

どっちも本当のことは言いたくない。

だって。

デートなんてそもそもしたことないし。

それに。

幼い頃なんて。

愛が歪んでいくだけだったんだから。

作り話は俺の得意技。

君は見抜けるはずがない。

おつまめ！