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デスかな、それとも…なんて言うんだ、あのうん なにか 記憶喪失ってのは何がパターンがあるらしいよねぇ(誰かだけ忘れてるとかあるらしぴ)
これは、約五年前
俺がまだ、一般兵だった頃の話だ
ni
五年前の医療隊隊長 兄さんの声が医務室に響く
ni
ni
そう言って兄さんは 俺の手から薬品を奪い 的確にその薬品を棚へ片付ける
sn
そう言うと、兄さんは 「次から気を付けろ」という目線で 俺を見た後、元の作業に戻る
sn
俺はそれを見て 同じく作業に戻ろうとする
その時、後ろから誰かに 声を掛けられた
ht
sn
ht
彼はそう言って 無理矢理俺の仕事を手伝う
sn
ht
彼はそう言って 兄さんほどでは無いが テキパキと薬品を片していく
彼は、俺の同期…らしい
俺と同じ、医療隊一般兵
おおらかで、毎度のように 俺を手伝ってくれていた
sn
ht
ht
sn
俺はその言葉に 深々と頭を下げる
ht
彼は、あわあわと慌てている
俺は、約六年前に 我々軍に入隊した医療隊員
入りたての頃の俺は 結構な秀才だったらしい
俺は同期達と一緒に、切磋琢磨 仕事をこなしていたそうだ
しかし
俺は軍に入って早々半年で 行方不明となったらしい
約二週間も捜索を続けて 頂いていたらしいが 全くと言っていいほどに 情報が掴めず
捜索を諦めかけて一ヶ月後 軍の敷地内で倒れている俺を 発見したらしい
そして俺はそのまま保護され 医務室で目が覚めた
その後、色々と検査されて 体には異常無しとされた
一ヶ月も行方不明になっていた というのに、栄養失調にさえ なっていなかったという
どこかで保護して貰っていたのかと 兄さん達は俺に聞いた
しかし、俺はそれを答える前に ここはどこだ、という質問をした
その言葉を聞いて 兄さん達は気がついたらしい
俺が、記憶喪失になっていると
sn
そう思いながら、俺は曖昧な記憶で 薬品を整理していく
その時だった
兄さんのポケットから ブザーのようなものが鳴り始める
なにかと思うと、兄さんは ポケットからインカムらしき 黒い物体を取り出した
それと同時に、音声が鳴る
gr
gr
その二言のみで 音声は切れてしまった
ni
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兄さんはそう言うと そそくさと医務室を後にしてしまう
ht
sn
俺らはまた片付けに戻るが 気まずい雰囲気は変わらない
俺らは無言のまま たまに俺が薬品の場所を聞きつつ 黙々と作業を進めた
sn
一通り仕事が片付いて来た頃
ガラリという音と共に ドアから兄さんが顔を出す
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とても呆れている というような顔をしていた
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その言葉を聞いて 他の医療隊員達が固唾を飲む
sn
俺は、その話を ボーッと聞いていた
ni
ni
ni
ni
ni
その言葉に対し はい、という威勢のいい 医療隊員達の声が医務室に響く
ni
ni
ni
ni
sn
俺も他の隊員に負けぬよう できるだけ威勢よく返事をする
その返事を聞いた兄さんは 少し満足気な顔をして 定位置に戻りタスクをこなす
俺の記憶喪失が判明した後 この軍の総長、グルッペンに 質問された
この軍で兵として過ごすか 軍兵を辞め、別の職につくか
軍兵のままいるとして お前にその心意気はあるのか、と
俺は悩んだ
正直、意識が戻ったばかりだったし 記憶も無い俺が軍兵として やっていける自身は一切無かった
でも、過去の自分は この道を選んだ
それならば俺は 過去の自分の意思を継ぎたい
その思いを伝えると グルッペンは快く俺を また医療隊員として迎えてくれた
だからこそ 俺は我々軍の医療隊員として 落ちこぼれては居られない
しかし、軍の仕事は 想像以上に辛く、難しい
俺が基礎を 身につけ直している間に 戦争の時期はすぐに来てしまった
そしてその戦争は 俺にとって忘れられない 記憶となった